枯渇しながら、望む。その矛盾が苦しさと生の証。

 飢えなどといった人間の根源的な苦しみを、あえて渇望し、消えたいと望む。
 渇望しているのに、消えてしまいたい。その矛盾が、生きてることの証だった。生きずらさを感じながら生き抜いた、作者様の等身大の想いが、短い一編に託されているようだ。
 短編でありながら、印象的な望みの数々。
 砂漠に捨ててくれないか?
 その答え(真意)は、読んだ人にしか分からない。

 是非、ご一読ください。