第4話

やあ諸君、みんな大好きコンキスタドールですよ!私のことはコンさんとでも呼んでください。

…コンキスタドールを?ご存じない!?

まぁ単刀直入に言うと侵略者みたいなもんでして。

もちろん魔物視点で、ですよ?

魔物に奪われた領土の回復運動を行ってるわけなんです。

これがまた大仕事でして…


でもこれでも大分マシになったんですよ。

以前まではイセカイ?から来たとかいう連中が、魔物やら採集やらを好き勝手やるもんだから生態系が乱れちゃって…


彼らはチートアイテム?ノウリョク?とかいう強大で迷惑極まりないパワーを持っていたんですが、魔王の手勢がそれを利用してやろうと策を練り始めたそうなんですね。

本来ならそのチートとかいうものは所有者にしか使えないようになっていまして、それをロンダリングして誰でも使えるようにしちゃおうって話だったんですね。

これがもう非常に上手くいってしまったようで。

んでもって予想外の出来事がね、起こるんですやっぱり。

変わったことを始めるといつの時代でもね。あるんですよこういうこと、お~ヤダヤダ。


イセカイ人が持つ武器や能力を魔物のみならず、人間までもが強奪しようと企て始めたじゃないですか!

もう大変なことですよ!

まぁ襲い掛かる敵を人・魔物構わずバッタバッタと撃退できる人もいたんでしょうがね。

そんなのはやっぱりごく一握りで。

武器や能力を奪われた人々は無一文になってしまいました。

彼らは難民となりスラム街を形成したり、野山で流浪の民となったりしています。

今のご時世、明日は我が身。なんとも言い表せませんね。

命があるだけマシ、なんですかね…どうなんでしょう実際。

人によっては蓄えた財を消費して生きる人もいますが、魚の吊り方を知らない人がいつまで食いつないでいけるのか、おじさん心配です。

まぁおかげで生態系も元に戻ったんですがね。これで一安心です。


さて、人の心配ばかりしていられませんよ!

なんでも海からやってきた巨大な魔物が内陸へと向かったとか。

これは調査の必要がありますねぇ。命がいくつあっても足りやしません。

…話が長くなりましたね。

そんなこんなで私もこれから内陸へと旅立たなければならないので、これで失礼します。

またご縁があれば是非お会いしましょう!では!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

底の浅い異世界物語 タコ @yktk

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ