地属性の主人公と、ある異能力少女の物語。

 主人公が独特な視点を持って、そして独特な語り口で進んでいく物語。
 主人公は地属性、つまり地面に関するモノを操ることができる。地面を砂地にしたり、建物を砂や土くれに還したり、使いようによっては便利だ。そんな能力を隠しながら生活していた主人公は、不登校となっている少女の連絡係になる。水泳部だった少女は、学校のプールが何者かによって破壊されたことから、学校に来られなくなったと主人公は考える。
 しかしある日、少女が何者かによって誘拐される現場を目撃した主人公は、少女を助けるべく、師匠に禁じられていた一般人への能力行使に及ぶ。そこで明らかになったのは、少女も能力者であったこと。そして、能力者でありながら、能力を忌避していたということっだった。さらに、能力者を集める謎のカルト的集団の影も迫る。
 少女の能力と地。二つの能力が相反するように、自己の能力に対する評価や在り方も相反する構造を持っている作品。
 様々な能力者たちが、自身の信念や想い、未来のために戦う!
 異能力バトル好きな方にはお勧めの一作です。
 是非、ご一読ください。

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