多くを語らない描写が新鮮で、ふっと物語の奥へと入り込んでいきます。2人の駆け引きがちょうどよく、現代人である僕らでもこの感情を、食べ物を通して伝わっていきます。不器用でも確かな思い、感じることができます。是非、ご一読を!
新撰組の沖田総司に淡い恋心をいだく町娘の物語です。相手が有名な剣士だとか食べることに興味がないとか病をわずらっているとかそんなことはひとまず置いておいて。相手のことを想い相手の為にする行動すべては「思いやり」であり「愛する」ことだと思う。彼女の心づくしの献立の美味しそうなこと。見事な描写で目の前に湯気があがるようです。幕末や新撰組に詳しくなくても楽しめます。(詳しい方はもっと楽しめるのでしょう)短編ながらあっという間に幕末の京都に連れていってくれますよ。
何も言えない。美しい、とだけしか。