第7話 VS尾板

無属性の力というのは、自分でもすごい力だと自覚している。無属性の強さにもピンからキリまで存在する。俺はかなり強いほうらしく、死後数日までなら復活させることができるし、たとえ、致命傷であっても数秒あれば、全快まではいかなくとも普通に行動できるくらいまで回復させられる。これらの力が術者の能力によって前後するにしても、どれか一つでも使える時点でかなり強いことになる。だからこそ、多くの無属性術者が研究対象にされたり、奴隷にされてこきつかわれたりするわけだ。

「さあ、そろそろ従う気になったかい?」

「いや、遠慮させてもらう」

「残念だ。屈服させるしかあるまい」

そういうと尾板は詠唱をはじめた。尾板の目の色は緑。つまり、自然を扱う魔法を放ってくる。

《大気よ 彼の者を 包み込み 縛れ 『エアロバインド』》

《守れ 護れ 我を 護れ 『バリア』》

尾板はこちらの行動を縛る魔法を放ちながら、こちらへ向かってきた。

俺は身を守りつつ尾板から距離を取りつつ、新たな魔法の詠唱を始める。

《影よ 地に紛れ 敵を惑わせよ 『シャドウプレイ』》

闇魔法で影で敵を迷わせる魔法。視界を奪いながら分身のようなものをみせる。

《風よ 切り裂け 『ウィンドカッター』》

それを妨害するかの如く幾筋もの風の刃を放ってきた。

《閃け フラッシュ》

相手の視界を暴力的な光の強さで一時的に奪う。

光が収まった時尾板の体には光の粒がまとわりつており、それが、動きを縛っていた。

無詠唱で発動できる魔法の一つ《フラッシュ・バグ》

フラッシュを発動した直後のみにしか発動できない特殊な魔法で、使う人はあまりおらず、認知度の低い魔法だ。一応教科書にも載ってはいる。

「なっ!無詠唱だと!くっ、油断したかな。しょうがないから、諦めるか《我を運べ、、、》」

《全てを 縛れ フル・バインド》

尾板が自然属性のテレポートを使おうとしていたので、声すら出せないように縛らせてもらった。尾板の言っていた無詠唱というのは、学生や一般人が使うようなスキルではない。魔法を発動する際、詠唱や魔方陣を使うことでイメージを具現化しやすくしており、具現化できないと、失敗ということになる。一部の魔法は失敗すると、不発なだけでなく、最悪の場合術者は死んでしまう。

だからこそ、具現化のイメージのつかみにくい無詠唱は危険で、できる人も少ない。できる人が少ないので、隠し玉として発動して、尾板を縛れたんだ。




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これにて尾板戦は終了です。

つたなかったと思います。アドバイスをくれるとうれしいです。

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星のヒカリ 氷雨 @mao-hisame

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