物事は多面体である。一方からの事実はAであるが、角度を変えるとそれはBであり、Cでもある。おかしなことを言っていると思われるかもしれないが、この話、こんなにコミカルに描かれているのに、本当はまったくコミカルではないと思う。しかし、こうであるならば、主人公は幸せであろう。物事は多面体。見方を変えればぼくたちの人生もまた、色を変えるのである
短編ですが勢いが有り、その中での主人公の追い詰まり具合がなんともシュールで楽しかったです笑。追い詰まり具合というのは、彼が勝手にそうなっていくからで、しかしそんな彼の姿に哀愁を感じる方も居るのではないでしょうか?彼に美点を付けてあげるなら、明後日な方向へのその前向きさでしょう。結構ギリギリなテーマなのに楽しい雰囲気を終始オチまでブレずに徹底していた所が、私は好印象でした。