特異な能力と重ね合わせる、失った過去の自分

能力を持ったこどもを「管理」するおとな、しかしその胸の内には、まだ癒されず、自由をもとめる「こども」がいるーーファンタジーの世界で描かれていているけれど、それは現実世界に住む読者にも、当てはまるひとはいると思う。
美しい描写の中、それでもその「こども」に手を伸ばしたくなる欲求をかなえてくれる、大好きな物語です。