一人称だけなのにすごく健気で応援したくなる
- ★★★ Excellent!!!
本作では大した事件はおきません。
剣も魔法もでてこないし、恋愛もしないし、冒険もしない。
登場人物はほぼほぼ2年生の男の子とお母さんだけ。
ぶっちゃけてしまえば、幼い子が朝ご飯を食べて学校に通う日常を描いているだけです。
それなのに。
それなのにどうしてこんなにホロリとするんでしょう。
この子は一言たりとも『さびしい』なんて言っていないのに、どうして『さびしいのだろうな』って読者に思わせられるのでしょう。
この物語におけるたまごかけごはんは、物語の象徴としてとても大きな意味があります。
大人からすればなんでもない、ひとつのたまごが、この子にとってはとても大きなモノなのです。
こういうお話も、Web小説の世界でもっと評価される世の中が来て欲しいなと思います。