ほんの些細なきっかけで知り合った2人は、出会う度に絆を深め、互いを特別な存在と感じる『心』を知り、そして――そんな幸せな仲は、ある日突然、何の前触れもなく引き裂かれてしまいました。ですが、彼らは予期せぬ形で再度巡り合う事となり……。もう二度と会えない誰かともう一度出会う事ができる。それは確かに嬉しい、楽しい、最高の時間。でもそれは本当の『再会』なのか――やがて辿り着く2人の結末、それはきっと、想い故に決断したものなのかもしれません。哀しくも切なく、でもまるで鏡の持つ輝きのように心を照らしてくれる、想いが映る短編小説です。
千春は強いですね。鏡越しに見えるという発想がいいです。あと、普通この手の恋愛小説で花火大会がでてくると必ず『花火より君の着物姿に見とれる』描写が出てきて「またか」とうんざりするのですが、中止でがっかりというところがリアリティーあると思いました。
もっと見る