審判者#1 能力者と審判者

遼「悠里、ようこそ!全能力者保護団体の本部へ!」

隊員1「会長、私はここで失礼します。」

遼「おー、気を付けてなー」

隊員1「はい」


悠里「で、なんで俺をここに連れてきたんだ?」

遼「ちょっとね〜」


??「遼帰ってたのか」

??「お、遼おかえり」

遼「ただいま、桐生、慎」


悠里「遼、この人達は?どっかで見たことあるけど…」

遼「あ、紹介するね。こっちの背が高くて顔が怒ってる感じに見えるのが桐生樹」

桐生「怒ってねぇし。てかその説明なんかむかつくな」

遼「本当のことじゃん〜。で、こっちの爽やか系イケメンなのに少し低音ボイスなのが天王寺慎」

慎「俺の説明もなんか…まぁいいや。“審判者 ”の能力を持つ天王寺慎です」

悠里「あー!!!!」

遼「な、なに!?いきなり大きな声出すなよ!」

悠里「前テレビに出てた“審判者”だ!!ってことはこっちは世界に一つしか無い砂を司る能力者か!!」

桐生「知ってるのか。まぁ、テレビに出りゃそうなるな」

慎「まぁね。で、遼。なんでここに連れてきたんだ?」

遼「あ、そうそう。えとね、前に俺が水の八王に推薦したい人がいるって言ったろ?この五十嵐悠里が推薦したい人だ!」

悠里「は!?」

慎「それはそれは…」

桐生「ということは水の八王にふさわしいほどの能力を持ってるという事だな」

遼「ううん、悠里は無能力者だよ?」

桐生「は?今なんて…?」

遼「無能力者」

桐生「あほか!!お前は!!無能力者を推薦してどうするんだ!!ほんとにあほか!!」

慎「待って、樹。遼、君はもしかして俺の力を借りたいって言うんじゃないだろうね…?」

遼「その通り!さすが慎!」

桐生「能力ストックか…だが、八王の力ともなれば並大抵の器じゃ収まらないぞ。もし入ったとしてもその男の命は保証できないぞ?」

悠里「??何の話してんだ??」

慎「遼が推薦するんだ。恐らく器の方は収まるだろ。だが…」

悠里「な、なに…?」

慎「八王ほどの力となれば器に収まっても体の方が持たないこともあるぞ。それに奴がなんというか…」

遼「やってみたらいいさ。そしたら悠里の凄さがわかる」

悠里「え?ちょ、」

桐生「やるのは簡単だ。だが、その男が死んだ場合、お前が責任持てよ?」

遼「任せて」

慎「よし、まずは能力について教えとかないといきなり能力渡されても難しいだろう」

遼「だね。俺そういうの苦手だから慎、任せる!」

慎「言うと思ったからするつもり。 まずはどんな能力があるか説明するな。

まずは、四天王の力から説明する。ひとつめ、“審判者”。これは俺が持つ能力。能力者にとってその能力が相応しいのか審判する力。相応しくないとなった場合に能力を強制剥奪できる力を持つ。まぁ、何も悪いことしなきゃそんなことは無いから安心して。

ふたつめ、“砂の能力”。これは樹が持っている力だよ。砂や乾きを操ることができる。樹が右手に手袋をしてるのは右手で触れたものの水分を全て吸収してしまうからなんだ。」

桐生「ま、普段は使わねぇからこうやってるって訳だな」

悠里「は、はぁ…」

慎「みっつめ、“時空の能力”。これは四天王のひとり«高藤桐斗»が持っている能力でその名の通り、時間や空間を行き来することが出来る。この力の説明は難しくてな、できれば本人に聞いてくれ。よっつめ、“氷の能力”。これは悠里くんの友達であり、四天王の遼が持っている。」

悠里「ま、待って!遼って四天王なの!?」

遼「あれ?ここに来る前に説明しなかったっけ?」

悠里「してないよ!そもそも遼がここに来るまで話してたのはさっきまでいた付き人みたいな人とだろ!」

遼「あ〜…ごめんごめん。お詫びに俺がこの力に関しては説明するよ。えっとね、正確には氷と雪を操ることが出来る力なんだけど、天候も能力で操ることができるんだ。本気を出せば世界中氷河期にもできちゃうすごい力なんだよね、これが」

悠里「軽く言ってるけど、すごい力だぞそれ!てか、そんなの黙ってたのか!?」

遼「うん、ごめんね?それとこの力は俺だけしか持ってないからレア度は高めだよ」

悠里「まじか!そんな力を…凄いな…!」

慎「そろそろ説明戻してもいいかな?」

悠里「あ、はい。」

慎「次からの能力はレベルごとにわかれてるんだけど、ひとつめ、“炎の能力”。」

龍哉「おほっ、遼帰ってたのか!ん?四天王の3人がお揃いで何やってんだ?」

遼「ただいま、龍哉。」

慎「遼が水の八王に推薦したいっていう五十嵐悠里君を連れてきたからね、まずは各能力についての説明をと思って。」

龍哉「そういう事か。なら俺の能力についての説明してやるよ! よく聞けよ、俺の能力は“炎の能力”なんだが、これは俺以外にもいろんな奴が持ってる。一般に能力者って言われてる連中は自然を司る能力を有するんだ。って、この話はしたのか?」

慎「まだだよ。説明してくれると助かる。俺はその間にほかの八王を集めてくるから。行くよ、樹」

樹「なんで俺まで…ちっ、しゃぁねぇな」

遼「また後でねー。よし、龍哉、続きよろしく!」

悠里「…」

龍哉「あぁ。んで、続きだが、自然系能力は数が多いからランク付けされてるんだ。八王くらいになるとランク5くらいは余裕だな。ちなみに、ランクは1から5まであってその辺にいる能力者ならランク1から2くらい、ここに所属してる戦闘経験を積んでる能力者ならランク3から4くらいだな。ここまではいいか?」

悠里「あ、はい。なんとか」

遼「あ、龍哉。悠里まだ能力ないから」

龍哉「は!?無能力者なのに八王推薦ってどういうことだ!?」

悠里「え、俺に言われても…」

遼「えとね、継承の儀があるじゃん?水の八王クラスの力なら能力ストックがあるし」

龍哉「だが…まぁ、いっか。じゃ、次は“水の能力”だな。」

慎「おーい、こんな所でする話じゃねぇし、全員会議室に集めたからそっちに移動しようぜ。さすがにエントランスでこんな話するもんじゃねぇしな…」

遼「おっけー!!よし、行こうか」

悠里「…なんかだんだんおかしなことに…てかなんで俺が能力者になる前提なのさ…」

龍哉「おぉ!!」

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審判者 り〜くん @silver_wis

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