13.愛≠i
愛は虚数だと思っていた。寂しささえ埋められたらそれでよかった。色んな人と一晩を共にして、残った虚しさには蓋をした。でも貴方は違った。私を抱くことはせず、代わりに一晩私と話した。そして話すために幾晩も私を呼ぶのだ。「…私、貴方が、」夜が明けて残ったのは愛しさだった。
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