8.片想いの唄
駅前、午後7時。いつもここで弾き語りをするひとがいる。彼の歌はわたしの心にすっと染み入ってきたり、ぐさりと指してきたりする。そんな彼に恋心を抱いたのは、もし温かい調べを唄う彼の口から愛を囁かれたなら、そんなどうしようもない考えを抱くようになったのはいつからだったか。
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