言葉のナイフが刺さった気がします。

ただただ素晴らしいの一言です。私は普段、こういったレビューを書く柄ではないのですが、この作品だけは書かずにいられませんでした。
書き出しこそありふれているものの、途中から文章によって生命を吸い取られては、また吹き込まれる、そんな感覚に陥り、食い入る様に読み進めました。例えるならば、蛇の身体の様に、ある時はうねり、ある時は収縮するその絶妙な文章が魅力の作品だと思います。そして何より、ストーリーから感じる狂気、言葉にまとわりつく得体の知れない何かに魅了されてしまいます。
さて、長くなりましたが、本当にこの作品は素晴らしいです。