子宝

白川津 中々

子宝

 娘が子を産んだ。

 めでたい話であるが限度がある。これで六人で、しかも全員男ときている。騒がしい事この上ない。


「おいお前。次孕んでももう止めときな」


「あら、どうしてでございますか?」


「毎年毎年おぎゃあおぎゃあとうるさくて仕方ない。それに昔からこんな言葉があるんだよ。七男しちなん八苦ってな」


九男くなんは、乗り越えるものでございましょう?」


「その次は」


十男じゅうなんに対応いたします」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

子宝 白川津 中々 @taka1212384

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る