この怪獣たちの饗宴の中で

ある日、何の前触れもなく、瓦礫と化した大都会と共に崩れ去った日常。
人智の及ばない異形の怪物「怪獣」が蠢き、主人公を始めとしたごく普通の人間たちはなす術もなく翻弄され、その命も怪獣たちのなすがまま。多種多様な存在が暴れ、戦い、そして命を散らす怪獣たちの天国=人間たちの地獄と化した世界で、やがて主人公は思いもよらぬ運命に巻き込まれ始め……。

怪獣ものの王道を上手く料理した作品なのですが、何よりもオススメしたいのは、幾多もの特撮怪獣作品に対する様々なリスペクトが感じられる臨場感と絶望感あふれる文章や、次々に現れる怪獣に対する「愛情」溢れる描き方でしょう。
果たして、主人公たちは大事な仲間たちと共に、この絶望に満ちた世界から逃れる事が出来るのか……続きが待ち遠しくなる、空想「特撮」作品です。

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