第76話 【救世主? 】【や、やばいかも……? 】
【救世主? 】
「う、ぅぅぅ……く、苦しい……」
「し、死ねー!死ねー!死ねー!死んでしまえ━━!」
ぼ、僕……やばいかも……
ついついと、調子に乗ってしまったよ……
自分自身、未々非力だって事を忘れていたね……
ついついさぁ、王になった僕だから、自分自身が強くなっているのと、勘違いしていたよ……
それにさぁ、僕の考えた作戦でね。勝利を掴めそうなの……
だからかな?
気が大きくなった……
見つけたらね、複数で囲めばいいのにさぁ、敵の長を……
そんな事などせずに、一人単騎で突進したの、敵の長にさぁ━━するとね、返り討ちに合いそうな、状態の僕なの……
これだと、いくら勝ち戦になっても、後で僕の葬儀始める事になるから……奥様達哀しむ事になるよ……
それにさぁ、只今、敵の長に首を絞められている、僕だけど……
段々と意識……遠退いて行くよ。本当に……
するとさぁ、僕。なぜだか良くは解らないけれどもね……
走馬灯のようにさぁ、アイカさんの顔……
その他の奥様達の顔もね……
思い浮かべてきた!
意識が薄れる中で……
するとさぁ……あれ?と、思う事あるの……
もう意識が薄れ掛けている僕……空耳、幻影かな……?
アイカさんの声がした気がするの……僕を呼ぶ声がね……?
だから死ぬ間際の幻だと、思う事にした僕なんだよ……
◇◇◇◇◇
「お、長……この先のリザードマンの集落……他の集落のリザードマン達と、今争ってるみたいだけど。どうする……?」
先に斥候として出した者達の、帰ってきてからの台詞は、これなの……
どうもね、私達が今から、向かうつもりでいた、リザードマンの集落……
何処か他の、同じ種族の集落と揉めて、争い事をしているみたいなの……
だから先へ進むか、自分達の集落に引き返すか、長として判断を求められている、私なの……
でもね、此度だけは、私も引き返す訳にはいかないのよ!
どうしても、主人……健太の亡骸……
遺骨だけでも、集落に持って帰り、埋葬をしたい。私なの……
だから、ここで引き返す訳には、いかない私なのよ。無理を承知で、前進をするわ━━
「取り敢えずは、前進……争いをしている、集落との距離を取って、日より見するから……その後、勝利した方に突撃!敵を殲滅するわよ!」
強気の指示を出す私……どちらにしても、あの集落を手に入れ、健太の骨を持ち返るの……
この度は、運も良く最大のチャンスなの……これなら、此方の被害も最小限に抑える事、可能みたい……
だから汚いと思われようが、日より見決めて、弱った方を蹴散らし、全滅をさせるわ!
もう少し……もう少し……
そう自分自身に言い聞かす……後少しで愛する主人に会えるのだと……
だから、慌てずに慎重にと思う、私なの……
◇◇◇◇◇
「お、おい、あれ、お前の所のチビじゃねえのか?」
「ん……何処?」
「お、長……あの人が……」
「え、あ、け、健太ぁ、ぁぁぁぁぁ……!」
ウォンの声と指先に━━注目をするの……
そ、その先にはね。私の自分自身の目に写る光景━━それに目を疑ったの……?
だ、だって……あの大人しい、私の夫である、健太が……
争っているの、敵とね……
それも、相手にね。首を両手で絞められているみたいなのよ━━
だから私は、大きな声を出して━━あの人の名を呼び、叫んだわ━━
だ、だって……生きてたの、あの人が……
死んだとばかり思っていた私の主人、健太がね……
「ね、姉さん……あ、あの人が生きている……」
「うん、うん、そうだね……」
嬉しさの余り、両手で口を押さえながらね。涙を潤ましているの、妹のエリエは……
だってね、まさか生きてるとは、思っていなかったから主人健太が……運が良ければ遺骨ぐらいは?と、いった感じの遠征だったからね。
でも生きていた私の主人、健太がね……だから妹のエリエではないけれど、私も涙が出て来たの、声は周りには聞こえないように、凝らしているけどね……
で、でもね、本当に嬉しかったわ!着て良かったと心から思うわ!
「お、おい、長とエリエ……チビが生きていて、嬉しいのは解るけどな。あれ放置してると、今度は本当にお前達のチビ死んでしまうぞ」
……ウォンの言葉で我に返るは私──それから主人を健太をね、再度確認したわ……?
するとね、本当に不味い事になってるの、家の主人の健太がね……
どうも相手に、両手で首を絞められているみたいなの。だから不味いは、あのまま放置していると、本当に主人が死んでしまう……
「はあー!」
━━私は掛け声と共に、モラルの両脇、腹部をね……蹴ったわ、両足で……
するとねモラルは勢い良く、突進したわ──主人の健太に向けてね──
一刻を争う時なのにね、私……主人健太が生きている事で、嬉しさの余り状況判断が出来なくなっていたの……
だからね本当に、主人健太が……死んでしまいそうな、私なのよ……
だから急いで、我が足──神速の怪鳥モラルよ──
──────‼
──刹那!
主人の首を絞めていた男……ふぅ……
良かった……貴方……
間に合ったと思うわ……主人の健太……
今自信の体を起こして、咳き込んでいるわね……
え~と……私の大事な主人健太の首を絞めていた男、何処かな……?
モラルから降りた私……見つけた、この憎い男……
その首をね!
私、速度と勢いで━━先程主人の首を絞めていた、この憎き男の首を一刀両断したのよね……
でもこの男の顔を見てるとね、憎くて憎くて堪らない!
私の物を殺傷しようとした、この男がね……
だから足で踏みにじり、蹴り飛ばしたの……この憎い男の首をね……
「け、健太ー!」
「え、ア、アイカさん……?」
健太まだ自分自身の首を抑えているけど、大丈夫そうだわ!
それどころか、私を見てびっくりしているようなの……
で、でも、私……心配してた、主人の事……
他の者には、ばれない様にだけどね。ずうっと、帰って来なくなった日から不安だったの……
だからもう私自身が、我慢できないの、主人を見たらね……
だから我慢出来ずに慌てて、主人に抱き付き──唇を重ねた……
その後はただひたすら、主人に甘える私なの……
(第一部 完!)
◇◇◇◇◇
「……あ、アイカさん、何故いるのこんな所に……?」
「……ん、探しに来たの貴方を……もう我慢出来なくなって……健太……愛してる……」
……僕、死ぬんだとばかり思っていたよ。
先程まで敵の集落の長にね、首を絞められていたの、本当に……
だから、段々と意識が遠退いたよ……
だから、もう駄目だと、自分自身に言い聞かせた、死をも覚悟したのね僕は……
するとさぁ、敵の集落の長━━急にだけど、僕の首を締める力が抜けたのよ━━
だから僕、慌てて目を開けたよ──相手の手から逃れようとね……
──それから慌てて体を起こし、起き上がったよ!
……その後は頭を軽く振り、何とか意識の回復に努めたよ……
するとさぁ、慌てて抱き付かれた、どこか思い出のある、良い匂いのする女性にね……
……そう、そうだよ。とても懐かしい香りのする女性だね……
その上、唇も塞がれた……とても懐かしい、舌触りと味だね……
──そして、良く見たよ。その女性の正体をね……
なんとアイカさんだったよ……
だから何故と問い掛けたのアイカさんに?
ここは他の集落……それも中の悪いリザードマンの集落なのに……
でもね僕、アイカさんに問い掛けたのに、全然彼女は答えてくれないのよ、本当に……
それどころか、抱き付いたまま、唇を離してくれないよ──
まるで、この世界に初めて来た時の僕を思い出すよ。走馬灯のようにさぁ……
「……ふご、ふご……あ、アイカさん?僕の質問の答えを聞いていいかな?」
「……ン、ン、いや、離れない、健太死んだとばかり思っていたの……で、でも生きてた……だからもう、離れない……もっと、もっと抱きしめて、そして甘えさせてよ……」
駄目だねアイカさん話しにならないよ。泣きながら何度も何度も、唇を押し当てて来るだけだよ……
その上さぁ、抱いて抱きしめてと、要求してくるのみだよ。僕に一方的にさぁ……
で、でもね……僕がこの集落……
い、いや、小さいけど今僕が自身の国にいるのはね、アイカさんに怒って集落を飛び出たからだよ……
だから僕、あの時、あの声を思い出すとね、思わず憤怒してしまったよ。ガラにもなくね……
だから無理やり、唇を離し突き放したよ。アイカさんを──
そしてアイカさんに告げたよね……
「アイカさんが、ウォンと浮気してたのを見たから、集落を飛び出たんじゃないか……それにさぁ、アイカさん僕いらないでしょ? だから泣くのは可笑しいよ、本当に……だってウォンに殺せと言われていたじゃないか、僕をね……」
僕自分の中の不満をね、アイカさんに言ったのよ。あの時、あの場所からの僕の抱えていた、不満と恨みをね……
だってあれから、何度も何度も夢にまで出てきた光景だよ。集落に戻れば、自分の妻に殺されるかも知れないと、思っていた僕だよ……
だから今更、離れたくないとか抱いてくれと言われても、全く持って「ピーン」と、来ない僕なんだよね……
◇◇◇◇◇
「ほ、本当にごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい健太……許して欲しい……もう二度と、あんな事などしないから、許して欲しい……お願いだから……」
今今ね、アイカさんを突き放した僕だけど……それでも彼女泣きながら、抱き付いてくるのよ━━
許して欲しいとね━━その上、嘆願までもしてくるの……
……だからね、僕。どうしようかと悩んでいるんだよ?
……過去を思い出して、憤怒したままの僕だけど、アイカさんを見てるとね。
いつもの、彼女らしくない、様子に段々と慈悲の気持ちが湧いてくるの……
それにさぁ、やはり駄目だよね。アイカさん僕の奥さんなんだよ……
それも、愛しのさぁ……
やはり彼女の息づかいと香り。体温を肌で感じるとね。もう我慢出来ずに許してしまおうかと、思ってしまうよ……
絶対に許さないと、決めてた僕だけど、彼女の涙━━特に奥さんの涙を見ると、もう駄目みたいだよ……
だから僕はね……アイカさんに、優しい言葉を掛けてしまったよ……
「ふぅ……ごめんね、突飛ばしたけど、痛かった?アイカさん……?」
「ううん、うん。大丈夫、本当にごめんなさい。健太……」
「……ううん、うん。もういいよ。その話はもう辞めよう。それより、敵の集落の長の首が無くなっているね……アイカさんがしたの……?」
「うん、健太の首を絞めてたから、頭にきて首を飛ばしてやった!」
「……あああ、そうなんだ。ありがとう、死なずにすんだよ、本当に……感謝するよ、アイカさん。後少しで不味かったから……」
━━良く見るとさぁ、僕の横にはね、頭の無い。それも男性の体が転がっているよ。
……どうも先程まで、僕と死闘を繰り返していた、敵の集落の長の様だね……
アイカさんが僕を助ける為に、一刀両断にしてくれたみたいだね。
だから僕、死なずに済んだよ……思わずホッとして安堵したね……
「……それはそうと、アイカさん。どうしてここに?」
「……エリエとサラが、健太の眼鏡を拾ったのよ。密林の中で……その近くに罠があったの、リザードマンの良く使用する罠がね……それにあの辺りは、ここの集落が狩りで使用する場合だから、もう我慢出来ずに、探索にきたの……」
「……へぇ……そうなんだね……」
「……うん、出来ればこの集落の長と穏便に話をして、健太の事を聞くつもりだったの……それでもしも、健太が死んでいるようなら、遺骨だけでも、返して欲しいとお願いするつもりできたの……で、でも……穏便に終わらなかったみたいね……」
「……え、どうして?」
「だ、だって今、健太の首を締めていたのが、この集落の長でしょ?」
……あああ、そうかアイカさんは、知らないんたよね。僕がこの集落の長だって事は?
さてさて、どう説明するかな……
ぼ、僕……アイカさんの事ばかり怒っていたけど、良く考えるとさぁ、ここでも奥さん出来たんだよね……
だからどう説明するかな……
段々と背筋が氷付いてきたよ……
額や頬からも冷や汗垂れて来たね……
ど、どうしよう?
ほ、本当に悩むよ……
「あ、貴方、このオークの女性は誰ですか?」
……メイさんの声……
アイカさん事を尋ねて来たよ……
だから、ま、マジのマジ……本当に……
ヤバイと思う僕だよ……
どうしよう……?
◇◇◇◇◇
【や、やばいかも……? 】
「……あ、貴方……誰、その
「……え、エリエさん……?何でここに……?」
「ね、姉さんんに、付いてきたんだけど、だ、旦那さまって、どう言う事よ。貴方……? 説明してよ……?」
「……い、いや……あ、あのね……こ、これには、じ、事情がね……」
「……な、何よ、事情って……訳解らないから、説明してよ。健太……」
……メ、メイさんの僕への貴方━━の呼び掛けに、アイカさんとエリエさん。思いっきり反応したね……
ぼ、僕二人に言い寄られて、あたふたしているよ……
どう説明したら、良いんだろうね……?
だってさぁ、先程まで、ウォンの事でアイカさんを責めてた、僕だよ……
なのにさぁ、立場が逆転……今僕が二人に責められているの……
特にさぁ、エリエさんは、真っ赤な顔をして、僕に憤怒しているみたいだし。
……あれほどいつも気丈な長のアイカさんは、何故だか解らないけど、泣いているんだよね……
特にさあ、この場━━僕の奥様達、種族は違うけど、三人揃っているよ……
その上さぁ、鉢合わせ……ど、どう説明して良いかと、悩む僕だよ……
だ、だって……
もう二度と、アイカさんの集落には、帰るつもりも、なかった僕だから、言い訳など考えていなかったのよね……
それにさぁ、「
だからかな?
……尚更僕までもが、オドオドしてきたよ……
本当に、本当に不味いなぁ〜僕は……
「どういう事って、王の奥さんだからよ。私達が……」
━━いきなりさぁ、声がした……それも、甲高く勇んだ声だよ━━
……よ、良く見るとね、フェイン、腕もを組み━━勇んでこちらに、歩み寄ってきてるよ……
な、何かさぁ、とても怖い顔をしてね……
するとさぁ、エリエさんもね、憤怒した顔してさぁ……フェインを睨み返したよ……
そんな、奥さま達の表情を見るとね、僕。身震い始めるよ……
━━それにさぁ、冷や汗たらたらと、流れてきたし……
ほ、本当に怖いな。奥さま達はと思う僕だよ……
それにね、先程までの敵の来襲が、嘘のように静まりかえった、僕の回りはね……
それにさぁ、フェインが外に、出て来たという事は、集落の中も落ち着いたようだね?
「……どう? 集落の中は落ち着いた、フェイン?」
僕、取り敢えずは、尋ねてみたよ。集落の事をさぁ、この場の雰囲気も良くしたいし、話しも変えたいと思う僕だよ……
何とかね、この場をさぁ、穏便に事済ませたいと思う僕なのね……
「健太、どういう事?奥さんいたの?それもオークの女性……?私聞いていないよ。奥さんいるなんて……だから説明してどういう事なのか……?」
━━うゎ〜ん、どうしよう…話しを誤魔化すつもりだったのに……
今度はフェインに、問い詰められたよ。僕は……顔も怒っているし……
まるで鬼婆のようだよ。フェインは……
そんなフェインの様子を見て僕、あぁあ……な、気分なの……
だからね、奥様達に……
「あ、あのね……みな、僕の奥さんだよ━━!愛しているよ──!ごめんなさい……」
と、取り敢えずは、誤魔化した、僕なの……
◇◇◇◇◇
「……ちょっと〜、健太。それじゃ分からないし、ちゃんと説明してよね……」
「……説明もなにも、連れて帰るから、この人を……あ・な・た、早くお礼いを言って、ここの人達に……もう帰るから!」
「はあ!何を言っているの!貴方達だけ帰れば良いでしょ!健太はここの王で、私達の夫なの……」
「……もう、長〜も、何か言ってやってよ。この女に!」
「う、わぁあああああああああ、健太が……健太が……裏切った……お嫁さんが、増えてる……」
「も、もうどうしたの、姉さん……らしくないわよ。しっかりして長なんだから……」
うわ~どうしよう?
相変わらず、フェインに問い詰められている、僕だよ……
どういう事なのかと、説明するように言われているどね……
だから僕説明したんだよ。みな愛する奥さんだとね。先程さぁ……だから仲良くしてよ、両方の集落の奥さま達は……
そう思う僕だけど、中々そうはいかないみたいだよ……
アイカさんにしても、先程から泣いてばかりで、らしくないのよ。本当に……
だから僕、尚更どうして良いか分からないの……
それにさぁ、僕らしくないかもだけど、早く敵の集落襲い戦利品を手に入れ分配してあげないと、二つの集落の人達から不満出ると思うのよ⁉
特にさぁ、アイカさんの方はこれといって、この調子なら分配が無いと思うので、尚更不満が出ないかと心配になる僕だよ。
それにさぁ、まだフェインのお父さん。前の王の生死も、まだはっきりとしていないし。もしも敵の集落に亡骸あるのなら持って帰りたいだ。僕は……
だからそろそろ、辞めよう奥さま達、出ないと珍しく僕が、憤怒して怒る事になるから……
「……そろそろフェインとエリエ。二人とも辞めるように、出ないと本当に僕怒るからね……?それにさぁ、先ほども言ったけど、みな僕の物で奥さんだから……分かった──?聞こえてる──?二人とも──?」
するとさぁ、二人ともビックリしているよ。僕が憤怒したからね。
だって今まで憤怒した事などない僕だから、本当にビックリしてるよ。周りの人達は……
だってさぁ、今まで泣いていたアイカさんですら、泣き止んだくらいだからね。
だって早くしないと駄目だよ。僕慌てているからさぁ、時間との勝負だとも思うよ!
出ないと向こうに時間与え策を練られると、手に入る物入らなくなるし。フェインのお父さんの生死が本当に分からなくなると思う僕だね……
◇◇◇◇◇
「……い痛いよ、フェイン……その指離してよ……」
「……駄目よ!いい加減にしなさい!健太、お座りはー!」
「……あ、うん……ご、ごめんよー、フェイン。頼むから許してよ……」
ぼ、僕はね、先ほどさぁ、奥さま達みんなに……憤怒してね、夫の僕自身にさぁ、黙って付いてこいと、いった感じで、言ってやったんだ!
━━うだうだと、夫である僕に文句を言うな〜!
━━黙って僕に付いてこいよ〜!
━━皆僕の物であり、妻なのだから……
するとね、決まったんだ、僕は……
今までは、奥さま達の前でもね、オドオドとしていた僕だけど。
これからは変わるんだ、僕━━!
王様だからね……
だから、奥さま達は、黙って僕に付いてこいよ━━!
そんな感じでさぁ、ドヤ顔でね『ふふ、ふぅ〜ん』と、いった感じでさぁ、両手を腰に当てたんだよ。
……どう、アイカさんにエリエさん。少しは大人になったでしょ、僕は……
━━威風堂々として見せたよ。お久しぶりの二人にはさぁ……
だって、この集落の王様だからね、僕はさぁ……
そんな風に、思っていた僕だけど……
余りにも図にのって見えたのかな……?
フェインにはさぁ……
だから、叱られたよ、僕。頬をつねられ、引っ張らたんだよね……
その後は、お座り……正座だよ……
奥さま達の前でさぁ……
「ご、ごめんね……みんな許してよ……で、でもね……本当にみんなの事を愛しているだ、それは嘘偽りはないよ……だから許して欲しい……」
で、でもね……何で僕が謝らないといけない訳なの……?
だって皆からね、クソ男と思われかも知れない、僕だけど。
奥さま達には、僕から結婚して欲しいと、言った訳ではないんだよ。
なのにさぁ、何でこんな仕打ちばかり受けるの、僕は……
またまた、これだと、逆もどりの結婚生活になるかも、知れないね……?
「……健太の事は私が説明しよう……何故この世界に、この人がいるのか……? それに妻が既に複数いるのかを……」
……おおお、先ほどまで、泣いていたアイカさん、復活したよ。
それでね、いつもの、凛々しい声に変わっているよ!
だからそうなるとね、僕は……自然と体がすくんできた!
……だからびくびくと怯える、僕なんだ……
◇◇◇◇◇
「健太は私がエルフの力を借りて、別の世界から召喚した……」
そ、そうなの……健太はね、私がエルフの力を借りて召喚したの……
そ、それを、回りの皆にはね、言ったの……
まあ、妹のエリエは知っているから、別に問題はないけれど。
特に健太の妻と言っている、この集落女達……そう、リザードマンの女性達はね……
特に、このフェインという名の娘……この娘がどうも、健太の本命みたいなのよ……
だから彼女の目を見て話したの、私はさぁ……
すると彼女はね、不思議そうな顔をして、私に話し掛けてきた「そ、そうなんだ……」と……
だから私は、「……えええ……」と、答えたわ、彼女にね……
「……何でまた健太を召喚したの? 別にわざわざ、健太を召喚する必要性がない訳だし……? 別に同じ集落のオークの男性でもいいのでは? 御宅らオークの集落の長は、ハーレムで一妻多夫でしょ? だからわざわざと、エルフの力を借りてまで、召喚しなくても良いのでは?多種族の男をね……」
「…………」
思わず黙りこんだの私は……
フェインと言う名の彼女が、とうとう言ったわオークの長は一妻多夫だと、健太にね……
でもねこれは本当ならば、私が説明をしないと、いけない事だったのに……
彼女がね、代わりに言ってくれた……
だから、その後は健太を見たわ、私は……
すると健太は、かなり動揺した顔をしているの。でも、フェインという名の彼女は嘘言っている訳ではないから、言い訳などはしない……
「え?そうなのアイカさん?一妻多夫なの……?オークの長は?」
「……えええ、そうよ……だから、私は……ウォンとね……」
「……あああ、そう言う事なのか……」
「……うん、ごめんね、健太……」
「……ううん、もういいよ……終った事だし気にしてないから……」
私取り敢えずは、言ったの健太に……すると夫は言葉では、許してくれそうな感じなの……!?
で、でも健太の顔を見るとね……
何だか許してくれる、感じではないみたい……
上から見下ろすように、見ている私だけど……
顔の顎に力が入り震えている……その上、手を強く握り絞めているのも、確認取れたの……
だから私は、健太……夫がもう二度と集落には、帰ってこない事に気付いたの……
だから涙溢れそうだけど、我慢した……長の私だから……
「……貴方?姉さん誤っているのだから、もういいでしょ?帰るはよ。私達の集落に……」
するとね、エリエが健太に集落に帰ると、言ってくれたの。私の代わりにね……
「……い、嫌だ帰らない……ゆ、許すは、許すけど、僕は帰らないよ……集落には……」
……け、健太……
や、やっぱり、嫌だって、言ってきた……
だ、だから、やっぱり、気丈はもう無理かも知れない……私はね……
もう頬を涙で濡らしそう……
そんな様子の私なのよ……
◇◇◇◇◇
「け、健太〜!あ、あんたわ〜、なにを考えているの〜?」
「……い、いたいよ〜、エリエさん……そんなに頬を強く引っ張ったら……」
僕さぁ、今度はね。フェインではなくて、エリエさん。彼女にね、頬を摘ままれているの━━
だからね、痛いから辞めてと、エリエさんに告げた訳なんだ。
……まあ、あれだよ。自慢ではないけれど、彼女もさぁ、僕のね奥さんなんだよ……
だからねそんな、ハーレム生活の僕がさぁ、アイカさんを叱るのは、どうかと思うけど……
でもさぁ、今まで何度も延べた事だとは思うだけどね。
やはりさぁ、こんな僕でも、男としてのプライドがあるんだよ!
だからね、許せないと、思っているの……
いくらさぁ、集落の今まで行ってきた政でも、やはり中々納得できない僕だよ。
だってさぁ、僕は日本人だから……
でもね、エリエさん。僕が帰らないと、言い出しら、憤怒して鬼ババみたいな、顔になっているよ。
でもね僕はさぁ、この集落の長だし、王だからね絶対に引かないよ。エリエさんに━━
正座をさせられて、反省の態度は取らされている僕だけど……奥さま達に……
でもさぁ、嫌なものは嫌だし、気に入らないものは、気に入らないから、回りの奥さま達には告げたよ。
絶対にアイカさんの集落には、帰らないよとね……
するとさぁ、エリエさん━━
「……引っ張るはよ、辺り前でしょ、健太?あんたが、先ほどから、馬鹿な事ばかり言っているからよ」
そう言ってくるんだ。エリエさんは、僕にね……
「別に馬鹿な事など言っていないよ、僕は……だってもう、帰りたくないよ。あの集落には……だって全然良い思い出もないし。ひどい思い出しかないもん。それにさぁ、自分の奥さんが他の
僕ね、アイカさんとエリエさん、二人にお願いした。
僕を放置して欲しいと……
それにさぁ、もう関わらないで欲しいんだ。僕にはね……
だってさぁ、フェインが先ほど延べた事だけど。アイカさんの一妻多夫は、やはり我慢できないと思うよ。僕は……
「け、健太……いつまで拗ねているの、もういい加減にしないと、帰るはよ!」
「す、拗ねてなどいないよ、僕は……ただただ納得できないから、帰りたくないと、言っているだけだよ。」
「……じゃ、健太。どうするの? これから、ずうっとここにいるの?」
「……うん、ここで暮らすつもりだよ。先ほども言ったとは、思うけど」
「う〜ん、じゃ、それならいいんだね。健太は……?」
「……ん? 何が?」
「姉さんや私達を放置して、捨てるんだ? 健太ってそんなにも酷い男だったんだ?」
「えっ? いっ、いや……そ、そういう訳では……」
「確かに、集落では、健太の言う通り、良い事なかったかも知れないけれど。私達妻は、健太には良く尽くしたと思うけど……? それに健太がしてくれと要求する事は、何でもして尽くしたと思うけど、私達も……?」
「う、ぅん。まあ、そうだけど……」
た、確かにそうなんだよ、エリエさんの言う通りなんだ。
いつもね愚痴しか言わない僕だけと。確かに最初頃はともかく、月日が流れだすと本当に、僕の欲望を良く聞いてくれて、尽くしてくれたと思うよ、奥さん達は……
だからね、エリエさんの言う事も、正しいとは思う僕だよ。
でもね、僕の初めての奥さん……アイカさんだけど……
他の男とね、結ばれるのをさぁ、黙って見てるほど、僕は人間が出来ていないよ。
それこそね、力強くで敵わないなら、寝てる所を襲ってでも、殺してしまうかもだよね。二人を……
そんな衝動に刈られる、僕だよ……
それにさぁ、先ほどの防衛戦で、数人の人達を殺めた僕だから、もう一人も二人も変わらないと思うし、抵抗もないよ。人を殺める事にはね……
だからさぁ、アイカさんの集落に僕が帰ると、かえって迷惑をかけると思うんだよ。本当に……言い訳かも知れないけれど……
それにさぁ、僕自身もね、全く持って気づきもしない事だったんだけど。
自分がね、こんなにも嫉妬心も強いし。独占欲もある男だとは思いもしなかったんだよ。その上、残忍で冷たい所もあるんだと、いまいま気づいたんだ。エリエさんに言われてね……
だから、これだけ、奥さま達に帰ってくれと、せがまれても僕、平気な顔してね。集落に戻る事を拒み続けているんだと思うんだよね……僕自身が大変に嫌な奴だから……
「……じゃ、そんなに帰るのが嫌なら、最後に言うね! 姉さんに言うな!と、言われていたけど!」
「……えっ、何?」
「……健太、姉さんとプラウムのお腹にいる、あんたの子はどうするの?」
「えっ? お腹に赤ちゃん、い、いるのアイカさん?」
「……う、うん……」
「ほらねいるでしょ、赤ちゃんが? まあ、それはいいのよ。めでたいことだしね……でも、それは健太が帰ればの事だから……」
「えええっ、どういうことかな……?」
「……ん、まあ、姉さんとプラウムにはきつい言い方になるかもだけど……今二人のお腹にいる子はね、長の夫の子だから他種族との子でも、良しとはしているけどさぁ、これでもしも健太が集落に帰らないようなら。産まれてくる二人の子は、処分するからそのつもりでいてね、貴方も……」
「……えっ、う、うそ……そうなの?」
「そんな事は当たり前でしょ、誰が納得して育ててくれるの、他種族の子を……それも集落を捨てた長の夫の子供だよ……まずは皆処分しろと言うに決まっているでしょ、お腹の子を……」
「えっ、でも……」
「でもじゃ無いわよ、健太……だって貴方も知っているし、覚えているでしょ? オークの集落の者達が他種族に厳しい事を、健太だって暮らしていたんだから……」
エリエさんの話を聞き「……うん、そうだね……」と、気落ちしながら答える僕だよ……
確かにエリエさんの言う通りなんだ。
オークの人達は本当に他種族に厳しいんだよ。
だからね、他種族の僕なんかは、どれだけ集落の人達に苛められてきたことか……思いだせば、思いだすほど、嫌になってくる、ぐらいだよ……
だからさぁ、エリエさんに集落に、帰るようにと言われてもね、体が拒否するんだ━━帰りたくないとね……
でもさぁ、二人のお腹にいる子供はね、僕の子供なんだよ……だからさぁ、何とかして、助けたいと思う、自分自身がここにもいるんだよ。
だから、帰ろうか? それともここに残るのか? と、いよいよ判断に困ってきた、僕なんだよね……するとさぁ、エリエさんが、急に表情を暗くしながら、主人の僕に口を開き始めたよ。何を言い出すのか、不安になるよ、僕は……
「……それとね健太。私達本当に不味い事にもなっているのよ。だから何とかしてよ。旦那さまなんだから……」
そう言ってきたんだよ。奥さま。僕にね……
だからさぁ、恐る恐るとエリエさんにね「えっ?何……?」と、尋ね返した、僕は……
それにさぁ、またまた、子供の事ならどうしょうとも? 不安にもなる僕だよ……
でもねアイカさんとエリエさん、二人を見てるとね。このまま帰したくはないのよ、僕の奥さんだし、物だから……
よ〜し! またまた強い意思で、立ち向かうよ。奥さん達が抱えている難題をね……
だってさぁ、僕は。今自身の回りにいる、女性達の主人でもあり。この集落の長で、王なんだよ━━
だからエリエさんに再度……
今度はしっかりとした、強い言葉で尋ね返した!
「エリエさんもう一度聞くけど何? 困った事なら話を聞くし、対象するから、心配しないで言ってよ!」
「うん、健太なら大丈夫よ、この集落の危機も救ってくれたのだから、貴方達も相談するといいわ」
フェインが僕の事を誉めてくれたよ。
よくよく考えるとさぁ、この集落の僕は出来る人だったんだ!
だから、フェインの言葉に背を押されたよ!
そんな訳だから、更にやる気が湧いてきた僕なんだ!
よ〜し! 頑張るぞ、僕……
と、思ってはみたけれど……
な、何だろう? エリエさん?
だ、段々と不安になってくるね……
「……ね、姉さんから言ってよ。長なんだから……」
「えっ? あっ、うん、でも……」
アイカさん、辺りを気にしだしたよ。フェインとメイさんがいるからね……
で、でも僕言ったんだ。アイカさんに……
「大丈夫だよ、アイカさん。ここにいるのは、皆僕の家族だから……」
そう彼女に告げるとさぁ、目の色が変わったよ。僕の筆頭奥さまは……
格好良く決めたつもりの、僕だけど……
「ううう……け、健太━━! 貴方は━━!」
「うぎゃ〜〜〜! い、痛いよ〜! ア、アイカさん、止めて〜! お願いだから〜!」
アイカさん、潤目でベソをかきながらだけど。僕の腕を噛んできたんだよ━━
だからね僕、その場でのたうち回り、大騒ぎをしているんだよ……そんな本当に格好悪い僕なんだ……
マジで中々良い男になれない僕……何とかならないかと、思うんだよね……
「うううっ……アグ! アグ! アグ! あっ、貴方ね……私にばかり文句を言っているけど、家族ってどういう事よ? それにさ、はっきりと言うけどね。私は最後まではしてないよ。ウォンとは……なのに健太はしてるじゃん! それに私達以外の嫁も貰っているじゃん。それはどういう事なのよ。説明しなさい。健太……」
「あっ、ああああああ……、い、痛い。痛いよ。アイカさん、ご、ごめん……ごめんなさい……許して……」
「あああ、先ほどまで、私らしくなく、ついついと、しおらしくしていたから。今のでサッパリした……まあ、いいは健太。今日から私もここに住むから、それでいいわよね?」
「……えっ? あっ! まぁ、別に良いけど……あっちの集落はどうするの?」
僕さ、心配になって聞いたのアイカさんにね。オークの集落をどうするのとね。するとさ、彼女は。
「う〜ん……あっ? そうだ、取り敢えずは、エリエとサラとで交互で管理してもらおうか? あっちの集落は?」
そう言葉を言ってきたよ、それも簡単にね……
だから僕は「えっ? それでいいのアイカさん?」と、言葉を返したよ。
だってさ、本当に良いの奥さま? と、思ってしまうじゃん。今までは集落のためにと、がんばってきたアイカさんだから……
「うん、別にいいよ、健太。あんたにあげるから、あの集落は……それでエリエも構わないよね?」
「うん、別にいいけど、姉さん? 私もできれば、健太に甘えたいから、子供もが出来るまでは、こっちの奥さん達も、交代交代で手伝ってもらえないかな?」
えええ、どうしよう?
オークの集落を僕に任せると言ってきたよ。アイカさん!
と、いう事はあれだよね?
僕以外の男には嫁に行かないと、いう事だよね、多分……?
そ、それだと嬉しいな僕は、だってアイカさんは、僕だけの物だからね。
で、でもさ、そうなると、ますます、や、やばいかもと、思う僕だよ。
本当にどうしよう?
も、もしかして僕は、お、奥さまが増えれば、増えるほど。立場が弱くなるのかも、知れないね?
だってさぁ、、アイカさん。僕だけの物になると、言う事は今までのようには、いかないと思うんだよね?
だってさぁ、一妻多夫を止めるという事は、僕の一夫多妻に口を挟み、阻止をする可能性もあるんだよ!
だ、だから、どうしょう?
ぼ、僕実はね。一見良い子のようには見えるけど。あ、あちらの方はかなり、タフのようで、奥さま達これだけいても、まだまだ、新規の奥さまが、欲しくて、欲しくて、堪らないみたいなんだよ。
だ、だから不味いな本当に……
まだまた僕の欲望ハーレムは、これで終わる訳にはいかないんだよ!
だから、敵の集落を早く襲い! そこの長の女達を手に入れたい、僕なんだよ!
だってさぁ、僕達の勝利なんだから。戦利品を頂かないといけないと思う僕なんだ!
そう考えるとさぁ、ふと、僕は思ったよ?
アイカさんとエリエさん、ここまで集落の男達を連れて、遠征にきたという事は、褒美を分配しないと、いけないよね?
よくよく考えるとさぁ、ここにきたのは、偶然でもないし。この集落を襲うためにきた訳だよね?
そう考えると、この集落を襲えないのに戦にだけ巻き込まれた。アイカさん達の集落の男達だから、不満だけ出るよ?
そうなると、アイカさんや、他の僕の奥さま達の立場も、悪くなる可能性も出てくるよ。
あああ、どうしょう?
何か良い思案を考えて、奥さま達、僕の所有物を守らないと、いけないよ!
特に農耕や畜産などをしていない。猟が主流の小さな集落などは、本当に女性は家の宝だと思うよ!
だから自慢ではないけれど。現時点で八人も奥さまという財産を所有している僕は、まさに王と名乗っても、誰も文句を言えない立場なんだよ!
でもね、アイカさんの件は何とかしないと、いけないと思う、僕だよ!
うぅ〜ん? うぅ〜ん? うぅ〜ん? うんうんうん、と、良い案ないかな……?
と、悩んで? 悩んで? 悩んで? 悩み続ける、僕なんだ……
◇◇◇◇◇
僕の嫁はオークの酋長! (こんな僕ですが、浮気心とNTRは絶対に許しません!) かず斉入道 @kyukon
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