第75話 リザードマンの集落  アイカの集落では…… リセット  集落の危機!

【リザードマンの集落 】


「きみ!きみ!きみ!大丈夫!」


 誰かが僕の体を揺らすよ……


 誰何だろうと、思ってしまったよ!?

 聞いたことも無い声だからね……


 僕死んだのかな……!?


 もしかしてあの世で、女神さまに、声を掛けられているのかも、知れないね……!?


 何かさぁ……凄く儚い人生だったな……


 何をするために、僕は産まれて来たんだろうか……!?


 そんな事を僕は、思わず考えてしまうよ!?


 するとね……僕の体をねぇ……誰かが揺らしだしたよ……


 だからね、僕。「あれ?」っと、思ったの。だってさぁ、死んでるならそんな感覚など、無い筈なんだよ!

 だからさぁ、僕生きてるみたいなんだよ!?

 だからさぁ、勇気を出して、閉じてる目を開けるね……


 もしも、目を開けて……女神さまいたら諦めるからさぁ……


「う、ううう……ここは何処……?」


「いや……きみ、ここ何処と聞かれると、こちらの方も悩むんだけどさぁ……?先程から君がいる私達の集落だけど……」


「え、あ、嘘……あれ、僕生きてる……?」


「嘘と言われたら、又々私も更に困るけど……君、これ、絵と言うのかな?私の顔を書いてくれたみたいだけど、本当に上手だね、集落の皆が見て感心しているよ!」


 僕目を開けて見たよ。するとさぁ、やはり女神さまいたね!

 天界の女神さまでは無くて、この集落の女神さまだったよ。

 その女神さま、僕に優しく微笑んでくれたのさぁ。だからね、僕。助かったんだと理解できたよ。彼女の笑顔を見てさぁ……


 それにね、僕の絵を誉めてくれたんだ彼女……


 その上僕の背を支えて、起こしてくれたの━━

 その後は、辺りを見渡したよ。僕━━

 するとね。僕の背にある立石……


 その回りに人だかり出来ていたの……


 集落の人達、僕の絵を見てくれてさぁ……


「上手いな……」


「綺麗に描けてるね。これ!」


「何て言うだこれ?」


「絵と言うらしいぞ!」


「へ……そうなんだ……」


「これってフェイン何だろう?」


「うん、上手く描けてるね!」


 そんな色々な、絵を誉める声が飛んでくるの、だからねぇ、嬉しくなってさぁ……


 何だか、又々涙出てきたよ……


 この世界に来て始めて誉めて貰ったよ!

 その上、始めて認められた気もした……


 特にアイカさんの集落では、何も出来ない、駄目男の僕だったから……


 奥さんを他の男に取られた……情けない男なの……


 だからさぁ、絵何だけど……凄く嬉しいよ!

 誉められるのは……

 だからさぁ、僕。ほっとした……


 でも取り敢えずは、助かったよ!

 後はこれからだね!?

 これから、どうするかを、考えないといけないよ!?

 この集落に居らして、くれるとも限らないし……


 だって僕がここに居れば、食いぶちが増えるだろうし!

 多種族の者を置いてくれるとは限らない……


 だからね。そう考えているとさぁ……この集落の長、こちらに向かってやって来たよ!

 だからさぁ、今後の僕、どうしたら良いのかと!?

長と話しをしないといけないね……

 だから未々、気が抜けない僕だよ。



 ◇◇◇◇◇



「君は、何て言う名前なのかな?」


「ぼ、僕の名前は山田健太といいます!」


 この集落の長が、僕に近寄り最初に開いた台詞は、これだったの。

 もっとね僕さぁ、上から目線で威圧的に言葉を吐いてくると思っていたよ長は。

でもねこの集落の長だけど、とても優しく丁寧な言葉口調で僕に問いかけてきたの。

 だからね僕。想像していた事よりも違うので、少々ビックリして戸惑ってしまったよ。

 だ、だってさぁ、僕を食するとか言っていた人達だよ!

 失礼だと、思われるかもしれないけど、かなり野蛮な人達だとばかり、思っていたよ。

 実際オークの人達は、そんな感じで、いつも僕を威圧してきていたからね……


 だから、皆この辺りに人達は、そんな感じの力で威圧をしてくる。日本で僕を苛めていた人達と同類の人だとばかり、思っていたの。

 でも、少し違ったみたい……


 まだまだ、余りお話しは、していないんだけどね。何かこの長と娘さんは、違うみたいなんだ……!?


 まあ、まだまだ、解らないけどね……


 心を許すだけ、許して……後で殺傷しょうか……!?


 と、言われた事もある僕だからねぇ……まだまだ、気が抜けないよ……



 ◇◇◇◇◇



「君はウイグルの人では、無いと言っていたね……?」


「はい、日本という名の国から来ました……だからこの辺りの人とは、髪も肌の色も違うと思うのですが……?」


 長の質問に、素直に答えた僕だよ。日本から来ました。

 と、言っても、理解して貰えないと思うし。何処にあるの!?

 と、又々聞かれても。解って貰えないと思う僕だけどさぁ、長と彼女には、嘘を付きたくないと思ったのね……


出ないとさぁ、後で嘘だとばれた時に、信用して貰えなくなる方が嫌だからね……


 特にさぁ、僕が書いたフェイン……彼女の名前何だけど……


その彼女な似顔絵を上手だと、誉めてくれた集落の人達だから、絶対に嫌なんだ!

騙したりするのは、ここの人達を……


 だから、僕。基本的には、人見知りをするタイプの人なんだけど。

この世界に来てからは、それも無くなってきたよ!

 だからね、しっかりとさぁ、長の顔と目を見て話をしたよ!

 するとさぁ、長は……


「そうだね……この辺りのヒューマンとは、髪の色は君と良く似ているけど、肌の色が違うね。この辺りに住んでいるのは褐色の肌で、どちらかと言えば、ダークエルフに近い色だからねぇ……それで、日本……その国は何処にあるんだね……? わたしは、聞いた事など無いのだが……?」


 日本と言う言葉にね。悩んだ顔を始めた長だけど、僕はねぇ……


「日本は、この世界にはない国なのです……、別の世界……と、言うかぁ……異世界から来たのです。僕は……」


 そう長とフェインに、僕は告げるとさぁ━━

 二人は仰天したような、顔を始めたよ!

 異世界と言った言葉にびっくりしたみたいだね。


「そ、そんな異世界など、本当にあるの君?」


「うん、信じられないとは、思うけど本当にあるんだ。だから出来れば信用して貰いたい。それに僕知っている文字は、日本の文字なの……」


 そう彼女に言うと、僕その場に座り込んだの━━

 その後は、地面に指で字を書いたよ!

 ひらがなの『あ』とカタカナの『ア』をね。それで二人に伝えたの━━


「これがね。僕の国のひらがなの『あ』とカタカナの『ア』と言う文字なんだ!」


 すると二人は、大変に興味津々に、僕が地面に書いた文字を見てるよ。

 そんな様子を見た僕は……本当に興味あるんだ二人は!?と、感心したよ。

 だから、これならば何とかなるんじゃない!?

 と、思ったの……


 だからさぁ、この集落の代表の二人にね……


「僕をこの集落に置いて貰えるのなら……皆さんに、僕の国の文字と計算で良いなら、教えて上げますよ!」


 そう告げてお願いしたの……


 するとね。二人少し悩んだ顔を始めたよ……


 だから僕……


「本当にお願いです……僕、帰る所も無いので……このまま、この集落から追い出されると……どのみち飢え死にするか、又々他の集落か獣に襲われて死んでしまうだけなので……出来れば、王様……この集落に置いて下さい!お願いします!必ずこの集落の役に立ってみせますから……お願いです!お願いです!」


 僕そう言いながら、二人に何度も、何度も、頭を下げてお願いしたよ。

 長には王様と言って、媚びまでしたね……


 それにさぁ、大袈裟かもしれないが、地面に何度も何度も、又々頭を当ててお願いした……


 だから又々、血が流れてきたよ。額からね……


 たからもう……そんな感じの僕の体だから……


 本当にもう……ガタガタなんだよ……


 実際は、ただただ……死にたくないといった一身で、気力を奮い起こして起きてるだけなの……


 たからね、本当ならば、この場でいいからさ……思いっきり、大の字で寝たいぐらいなんだよ……


 でさぁ……そうはいかないじゃん!

 それを今すると僕死んでしまうから……だから起きてるだけ……


 特にさぁ、もう僕には、この集落しか残っていないんだよ。

 僕自信を保護してくれる、集落は……


 アイカさんの集落に帰れれば、一番良いのかもしれないけど……


 こんな僕でも男なんだ……


 だから、妻の浮気は絶対に許さない!

 ……それに、アイカさん達の所に戻っても、やはり殺傷処分をされる僕だから、何とかここに置いて貰わないと、本当に不味いんだよ。

 たからさぁ、僕。何度も何度も頭を下げたよ……


 この世界で平穏に暮らせる為にね……



 ◇◇◇◇◇



「どうするかなぁ……この子の処分……どう思うフェイン……?」


「ん……いんじゃない。父さん……置いて上げれば、この子……異世界から来たと、言っているし、この子も今言ったじゃん。父さんの事を王様だって!だって異世界から来た人が手に入ったんだよ。父さん……この辺りを統一して、王様に成れって事だよ。きっと……それにね。父さん言ってじゃん。国を興すには文字や文化がいるって、力だけでは駄目だと……だけど、この子が文字を解るみたいだから。この子の国の文字を国の指定の文字にすれば、全然問題ないよ……今までさんざんに、ウインドルの国の者達に馬鹿にされて来たけど……これ、馬鹿にされないで済むよ。」


 父親に、僕の処分をどうするかと、聞かれて……


 フェインは、力説始めたよ。父親に王様に成れと叱咤始めたね……


 それを聞き呆然とする長と僕……


 この娘……かなりの野心家なんだと、びっくりしたね……


 だから、文字や文化に興味があるのかぁ……


 確かにこの辺りを仮に統一出来たとして、本当の意味での征服は、確かに文字と言葉、それと文化だと思うし……


 この辺りのジャングルに住んでる娘なのに、フェインは凄いなぁ〜と、僕本気で思ったよ……!?


 容姿も……大変に綺麗な娘だけど、怖い女性なんだと、少し身震いした……


 現に長も、娘に押され気味で、頭が上がらないみたいな感じ……


 でも何でかな……華やかな世界に憧れがあるのかな、フェインは……!?


 何故だろう……!?


 そう疑問に思う僕だけどね……!?


 まあ、今は良いか!?それ所じゃないしね……


 僕も今は生死に関わる事だから、便乗しよう……


「そうですよ、王様!僕もお手伝いします……だからこの集落に置いて下さい……」


 そう言って僕、又々土下座で、深々と頭を下げたよ……


「よし!そうだな!フェインの言うとおりかも知れん……異世界の者がうちにきたのも、わしが王に成れと言った御告げかもしれんな!よーし!皆よく聞け!わしは、この者をここに置くことに決めた!これを天の御告げだと、信じて明日からこの辺りの集落を、我の物にするために、戦を起こす!皆、大変だと思うが付いてきて欲しい!」


 そう高らかな声で言ったのね。長が━━

 するとさぁ、辺りから集落の人達の歓喜が、聞こえたよ!

 ……するとさぁ、僕。その言葉を聞いて、助かったと思ったねぇ……


 その後は、緊張感も抜けたよー!


 だからかなぁ……!?


 そう思うと、もう駄目だね……


 段々と……体の力が抜けて来たよ……


 やっと寝れる……こんな良い場面で申し訳ないけど、皆さん……


 僕此にて寝ます……お休みなさい……


 そんな事を考えながら、意識が遠退いて行く僕でした……






 ◇◇◇◇◇


(ここは使用済み)



「う、ぅぅぅぅぅぅ……(ん……?あれ……?ここはどこ?)」


 僕、何かにうなされて、目が開いたの……


 何にうなされてしまったのかは、僕自信も解らない……


 でもね僕……この世界に来てから、色々な事が起きたよ……


 此れでもか!と、言うぐらいにさぁ……


 でもさね、ありすぎたから、何れでうなされてしまったのかさえ、全く持って良くは解らないけど……!?


 でもさぁ……目を開けるとね、この部屋は何処……!?


 と、いった感じの場所にいるの……!?


 特にさぁ、僕。先程までは、外に居たと思うのね……!?


 それでさぁ、何とかね……


 僕の命懸けの説得が功を奉じてくれたお陰でね。何とかこの集落の長に、ここに住んでも良いと許可を貰えたの、僕は……


 でもね、その後はさぁ。緊張感も取れたお陰もあるのかな……!?


 安堵したら……思わずその場で気を失い。寝てしまったよ。僕……


 最後の最後に……


 だからね、その後の事は僕、全く覚えていないのね……!?


 だからさぁ、そんな感じの僕だから、後の記憶がないのよ。本当に……!?


 ━━そんな訳もある、僕だからさぁ、ここは何処なの!?と、本気で不安になるの……


 何度も殺されかけ、死にかけた僕だから……


 でもね僕……今横になっている状態なんだ━━

 それでね、目を動かして、辺りを確認してみるよ。恐る恐るとね……


 するとさぁ、この部屋もね、アイカさんの集落と一緒みたい!

 丸太で出来た、ログハウスみたいな作りの部屋だよ。

 これを見て僕、この辺りの地域みたいにジャングルだと、こんな作りの家の方が良いのかな!?と、本気で思ってしまったよ。


 それにさぁ、この部屋なんだけど、誰の部屋なんだろうかと、疑問に思えてくるよ……!?


 何も置いていない、殺風景の部屋だから!


 服などが、置いてあれば、男性?女性?

 どちら何だろうかと、判断出来るんだけどね。

 それがない、殺風景の部屋だから解らないんたよ。本当に謎だらけの部屋だね!?

 それにさぁ、誰がこの部屋に。僕を運んでくれたの……!?


 その事も疑問だよ!?

 それにさぁ、よくよく、確認するとね。僕の体━━此れは薬の薬草なのかな……!?


 僕の体に塗り巻くっているね……


 少し、ピリピリして、染みて痛いけどさぁ……死ぬよりはいいから……


 我慢するね僕……



 ◇◇◇◇◇



「目が開いたみたいね……どう体の調子は……?」


 女性に声を掛けられ、そちらを振り向いたよ。僕━━

 良く見るとさぁ、フェイン。彼女がいるね━━両手に桶を持ち水なのかなぁ……!?


 酌んできたみたいだね。だからさぁ、その様子を見て僕。何に使うのかなぁ?

 と、素直に疑問を覚えたの……!?


 するとね彼女……僕の横に来るなり、座り込んだの……


 それからさぁ、布かな……!?


 僕達が日本で使っているような、良いタオルではないけれど。

 それをね。桶に入っている……やっぱり水だった……


 それを濡らして、絞り始めたの……


 それが終わるとさぁ、その布で僕の体を拭いてくれだしたの……


 それにさぁ、今までは気にもしていな事だったんだけどね。

 良く見るとさぁ、僕……スッポンポンなの……


 だからさぁ、フェインが体を拭いて繰れると、恥ずかしくなったの……


 だからさぁ、顔が真っ赤になった……


 その上……出来る限り、フェインに反応をしないようにしたよ。

 いくら彼女が美しくて、スタイルも良く。水着ファッションであってもね……


 とにかく、『無心、無心、無心、無心、無心、無心……』心の中でお経のように唱えたよ━━

 出ないと、わざわざね。僕の体に付いた薬草を落とす為に体を拭いてくれている。フェインだから悪いしね……


 取り敢えず目も閉じた………


 で、でも、年頃の僕……


 やはり女性に体を拭かれると、素直に反応してしまうよ━━

 だからさぁ、暴れる子に……

(我慢して、抑えて、出ないと……又々僕の立場が悪くなるよ……)

 と、心の中に叫んだのね。

 やっと助かって、解放された僕なのに……!?


 だから、抑えてくれよと、暴れる子に言い聞かせたの……


 何度も何度もね……


 するとさぁ、フェイン……僕の暴れる子に気付いて笑いだしたの……


 それも「クスクス」とね……


 だから僕、顔を両手で覆いながら━━


「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……君が余りにも綺麗だから……ついつい見てると、反応したみたいで……本当にごめなさい……」


 泣きそうな声を出しながら、謝罪したの……


 本当に悪気のない、若さゆえの生理現象なだけだから……


 するとさぁ、フェイン。優しくね僕にいったの……


「別にそんなに謝らなくてもいいよ。君もオスだし。メスに反応するのは、どの種族も一緒で、仕方のない事だから気にしなくていいよ」


 そう言ってくれたの、だから僕それを聞き、『ホッ』としたよ……


 又々、殺傷処分。何て事に成ったらどうしようかと、心底震えていたよ。暴れる子が元気でも……


でもね、彼女。そんな様子の僕の事など、気にせずに、せっせと、体を拭いてくれたよ。

 本当に優しい娘だと、心底思うのね、僕……


(有り難う、有り難う、有り難う……)


 心の中で何度も、お礼を言ったよ。彼女には……


 それにさぁ、先程とは違い本当に優しの彼女はね。

 結婚すれば本当に良いお嫁さんになると思うよ、僕は……


 本当に心底思うね……冗談ぬきにさぁ……


 それにさぁ、アイカさんと比べても、本当に彼女の方が優しいと思うしね。僕……


 そんな比べるような事を、考えたらいけないとは思うけど……


 ついついと、思ってしまうよ……!?


 其れぐらい酷目に会ったと思うよ。アイカさんの集落では……


 わざわざなんで、召喚なんかしたのさぁ、他種族の男を!?と、未だに思うぐらいだよ。僕は……


 人に言えない事も、幾度もあったさ……


 それなのに……それなのに……


 どうせさぁ、日も暮れてる時間でも、僕が帰って来ない事など、全く気にもしていないと思うし、心配もしてないと思うよ!?彼女達……


 僕達さぁ、形だけの結婚だし……

 僕の事など、種の元ぐらいしか思っていないと思うよ!?

 彼女達はね……


 だからさぁ、二度と帰らないよ。アイカの集落には……


 ここで生活を一からやり直すんだ。それにね。先程も長とフェインにも告げたけど、僕の知識でこの集落を栄えさせてみせるよ!

 助けて頂いた恩は全体に返すつもりだ!

 それこそさぁ、本当に長を、この辺りの王する手伝いをしても良いかも。とも思うよ!

 それでさぁ、僕。この辺りの、今孔明になってやるよ。本当に!


 それでさぁ、アイカさんの集落の、みんなを見返してやるんだ……


 だから僕……絶対に死なないよ……


 生きて、生きて、生き抜いてやる……


「それは、そうと君。名前を聞いていなかったけど? 名前はなんて言うのかな……?」


「あ、僕……そう言えば、名前を言って無かったね……本当にごめんなさい……僕の名前はね……山田健太……宜しくね」


 そう彼女に答えてる僕、明日から頑張るぞと、心に強く誓うよ!


◇◇◇◇◇

【アイカの集落では……】





 朝が来た……


 日の日差し……家の中にも注ぎ込んできた……


 日の光が眩しく、目を覚ます私━━

 ふと……横が気になり体を起こす━━

 そして、よくよく、隣を確認……


 でもやはり、あの人は帰っていなかった……


 だから昨日の出来事は、夢では無かったみたいなの……


 それが解ると私……ならばこれからどうする!?

 自分自身に問い掛けてみる!?

 これからの事をね……


 私はこの集落の長でもあるけど……あの人の妻でもあるの……


 昨晩は、長として妹のサラが、健太の探索で、飛び出ようとした所を止めたけど……


 もう日も開けた、さてこれからどうしょう……!?


 長として皆に号令を掛け、健太の探索を始めるか!?

 それとも、妻として私達だけで、健太の探索を始めるかと!?

 思案してるの私……


 長として、皆に号令を掛けて、健太の探索を始めれば、直ぐに見付かる気もするの……!?


 でもね、人数が動くと他の集落や種族達と、鉢合わせする可能性もあるの。

 そうなれば、即戦争……集落同士の争い事が始まるわ。だからどうしたら良い。健太……?


 本当は、そうあの人に尋ねて……良い案を貰いたいの、私は……


 あんな感じで、あの人には強く当たった私だけど。それはしょうが無いでしょ!?

 だってあの人はこの集落の長の夫だから。しっかりして貰わないと、いけないし。況してや、他種族なの……


 だから、陰口を叩かれないようにと、私なり考えて、鼓舞するつもりだったの……


 でもね……もう少し、優しい言葉を掛けていれば……


 こんな誤解など生まれる事もなく、健太直ぐに集落に戻ったと思うの……


 だから、どうしたらいいの……!? 私、解らないから自分自身に問い掛けてみた……


 でもね、答えが出ないの……こんな事、私自身初めてだから……


 それにさ、昨晩。妹達あんな事を私に言ってきたけど……


 好きでもない男と交わって、子など身籠らないよ……


 私だって……


 それに私だって昨晩は……あの後妹達にバレないように泣いたわ……


 声を漏らさないように……


 それぐらい、健太の事を好きだし、気に入っているの……


 だって……召喚した時に、一目で気に入ったわ、健太の事を……


 容姿は小さいけど可愛いし……


 だから毎日抱き枕のように抱き付いて寝ていたわ……


 だから、今朝は寂しいの……


 それに……こんなにも健太がいないと、寂しくて駄目な女になるとは、私自身解らなかった……


 それぐらい、好きな健太……


 だから、生きて帰って来て……


 屋敷の出口を見ながら、願いを込め、又々涙が潤んできた私なの……



 ◇◇◇◇◇


「姉さん起きたんだ」


「あああ、今起きた……」


 朝目覚め起きてみると、周りで寝ているはずの、エリエ、プラウム、サラの三人の姿が無かったの。

 確か昨晩にはサラに健太の探索をしないようにと、注意をした筈なのだけれども……誰もいないの……


 長の私の命を破りもしかして、三人は健太の探索に出掛けたのかも知れない!?

 と、思っていた私だけれども、エリエが部屋に入ってきた。

 だから、何処に行っていたのかと、尋ねてみようと思うの!?

 すると先にエリエが口を開いたわ━━


「健太帰ってこなかったね……」


 心配そうに言ってきたのエリエが……


 我が姉妹の中でも、一番気丈で武に優れた娘なのよ。

 だから彼女から、こんなにも心配そうで、気落ちした様子など。先ずは考えられないし。予想も付かなかった……


 だから、どう接して反応して良いか私解らない。だから……


「……うん、そのようだね……」


 それだけ告げたエリアにね……


 その後は長として……


 ではなくて実の姉としてね……


 尋ねた……!?


 心配していたから……私が目を開けると誰もいないし……


 どうしよう……!?


 と、更に心配したわ……夫の後に妹達までいなくなると、本当に私は一人に成ってしまう。だからエリエに強く言った!


「今まで何処にいたの?」と、ね……


 だって心配するじゃない。夜中に集落飛び出て、健太を探索に出たものばかりと、思っていたからね。妹達……


 でもねエリアは……


「門の上で番をしてた……もしもあの人が夜中に帰ってきて、中に入れないといけないから……」


 気落ちした声で答えてくれた私にね……


 もしかすると私より、妹達の方が健太の事を、心配をしているのでは……!?


 と、思ってしまった……


 長は子を産めば、新たな種を求めて、夫を変えていくけど。よくよく考えると、妹達の夫は健太一人だけだった……


 だから私よりも、健太の事が心配で彼に、執着心もあるのかも知れない。だからあれほど気丈なエリエが、顔色変えて気落ちしたりするのかも……


 だからこそ、そんな姿の妹を見ると、本当に可愛いそうになる私なの……


 でも……何も出来ない私……


 ただ単に言葉を返すのみ、「そうなんだ」と……


 その後再度エリエに尋ねた!?


「プラウムとサラを知らない?二人とも起きてみたらいないの?」


 エリエに問い掛けた……!?


 残りの二人の事を……


 するとエリエは━━


「サラは私の代わりに門の番をしてる。他の者だと意地悪して、健太を集落の中に入れない可能性があるから。私からサラに変わったよ。でも……プラウムは知らない……」


 サラは門の番をしながら、健太の帰りを待っているようだから安心ね……


 でもプラウムが……


 エリエ知らないと、言っているし。どうしよう!?

 でも、エリエの様子が急に可笑しくなった気かするの!?

 だから問い掛けたエリエにね。


「プラウムは知らないって、どう言う事?一緒じゃなかったの、あの娘とは?」


 するとエリエ。私がプラウムの事を尋ねると、急に目を合わせなくなった。だから更に可笑しいわ。そう思う私は、エリエに詰め寄せた!

 何かを隠しているようにもみえたから━━

 エリエに問い掛けた━━


「プラウム何処?知っているんでしょ、エリエ?」


「…………」


 黙り込むエリエに、再度問い掛けた。今度は憤怒もしたわ!

 だって……プラウムに何かあれば大変だから、慌てている私なの━━

 だから時間がないと、瞬時に思ったの!?


 ……出ないと、大変な事になりそうな予感がする私なの……!?


「頼むから教えて、お腹に健太の子いるんでしょ、あの娘は!どうするのよ、何かあれば?」


 更に更に強く詰め寄せてエリエに言った。肩に手を掛けて……


「だ、だって姉さんは、良いかもだけど……うちらは、健太しかいないし……だからウォンを殺すと言って、飛び出て言った……」


 急に涙を流し始めるエリエなの……それ見ると姉としては、可愛いそうだし。抱き締めてやりたい気もする。

 でも私はこの集落の首長なの。だから身内びいきも、出来ないし。それに昨晩も言ったけど。健太は他種族。プラウムとウォンはオークなの。だから、どちらを取るのかと聞かれれば、迷わずプラウムとウォンなの……


 それがオークという種を守る私の役目……


 だからエリエに言った!


「何で止めなかったのよ……今からは私行って、プラウムを止めてくる!」


 慌ててその場を立ち上がる私……


 出口へと向かったわ━━

 とにかく大変な事にならなければ良いと、思う私━━

 ウォンの家へと只ひたすら走って行くの━━



 ◇◇◇◇◇



「プラウムー、貴方は何をしているの、剣など振り上げて!!」


「ね、姉さん……」


 ウォンの家に慌てて駆け付けた私━━目の前には、プラウムとウォンが剣を構えて、対峙しているのが確認出来たわ!

 だから取り敢えず私は、プラウムに声を掛けた!

でないと、今にもウォンに剣を振り上げて、飛び掛かりそうな雰囲気だったのプラウムがね。

 ━━でも私の呼び声でプラウム……取り敢えずは気がそれたと思うの!?

プラウムが私に気付きこちら向いたから!

 ……でも、でもね……未々油断が出来ないのプラウムの事が……


 だって昨晩は、あの子にしては珍しく、長である私にも、かなり食って掛かってきたわ。健太の事で……お腹の中の父親を返してくれと……


 だってね。妹のプラウムのお腹の中には、健太の子がいるのよ!

 だから健太が帰って来なくなった原因である当事者二人……


 そう私とウォンの事を、恨んでいると思うの……!?


 私は長でもあり、姉でもあるから。我慢したみたいたけど。

でも……ウォンはそうはいかないと思うのよ。彼は他人でもあるしね……


 それに前々から妹達は、ウォンの事を余り良くは思っていないの……


 特に彼……ウォンはね。長である私を軽んじているところがあるのよ。その上かなりの野心家……


前に集落の男達を纏めて、私の命令を無視して、度々この辺りの、他の集落を襲ったりしているの。

 だから妹達は罰して処分しろと言っているのよ。ウォンの事をね……


 で、でもね……もしも事を損じれば……この集落が二つに割れる……


 そうなれば、この集落の防衛も難しくなる、だから我慢をしているの、私も……


 それに集落内が分裂しないようにと、打開策の一つとしてウォンを長の夫にする事で、集落の安定を計る事も考えたわ。妹達はかなり反対をしたけどね……


 でもその時はウォンが、断って来たの……


余所の集落から手に入れた。エルフの女を玩具にしていから……


それで断られた私は、でも色々と思案して考えた。そのエルフの女は珍しい能力の持ち主だったから。

どうも話を聞いてみるとそのエルフの女。異世界から人を召喚出来ると言っていた。

だから私はエルフの女に頼んで召喚して貰った。それが健太なの……


 彼女に頼んだ。頭の良い優しくて可愛い男が欲しいと……


その時は私も願を込めた。良い婿が来てくれと━━

 すると健太が召喚された━━彼を一目見て直ぐに気に入った!

これは本当よ……


それに妹達の様子を見ても、ウォンの所には嫁に行くの拒んだけど。健太の所なら良さそうな感じでもあったの。

 だから様子を見てたの、健太と妹達の事を……

すると妹達、私に遠慮しながらも健太にアピールを始めているのに気が付いた。

 ━━妹達、健太が男達に虐められていたら。慌てて助けに行っていた男達の所にね。

━━それに健太は可愛い顔をしてたから。男達に狙われないようにと、とにかく気に掛け目を光らせていたわ、妹達……


だから妹達は健太の事が、本当に好きで、気に入っていたのだと思う。

だからプラウムなど、健太の子を宿すのも早かったし。ここつい最近は、よくよく健太に甘えていたのを思いだすわ……


 私色々出来事を走馬灯のように思い出すと、今二人が対峙しているのは、みな私が原因なのでは!?

と思ってしまう。

 実際昨日が、ウォンを切り殺し、処分するのには、最大のチャンスだったのかも知れないのに!?

 私は二人っきりウォン切ることも出来ずに、女になってしまった……


昨日なら私に触れてきたウォンは、掟を破ったと言って切る事も可能だった……


そうしてれば、こんな騒ぎにもならなかっと思うし。丸く収まったとも思うわ……


そう考えるとね……やはり私かいけないと思うし。健太が集落に帰らないという事もなかったと思うのよ……


こんなにも大騒ぎになるような事も、なかったと思うしね……


 だから昨晩妹達が、私にさんざんに言った通り。その場で女なってしまった私が、悪かったのだと思うの……


 だからね……もう止めようよ。プラウム……


お姉ちゃんが悪かったから……


「ごめんね、プラウム……姉さんが悪かったから……もう止めよう……恨むなら、ウォンでなくて、姉さんだから……」


そう声を掛けたプラウムにね……優しく……


「う、ぅぅぅぅぅぅ……ね、姉さん……」


 するとプラウム、構え持っていた剣をその場に落とした。その後は座り込んだの。両手で顔押さえて……


 だから私は慌てて、寄り添い抱き締めたの、プラウムを━━それで頭を撫でてやった、可愛いい妹だから。

 私に言われて健太の嫁になり、お腹に子を宿した……


 そして、今度は私のいい加減さで、まだ夫が帰っていない状態を作ってしまった。お腹に子がいるのに……


 本当に、本当に、ごめんね……お姉ちゃんが悪かったから……


 そう心の中で、何度も何度も、妹のプラウム謝罪する私だった……



 ◇◇◇◇◇



「ウォン、あんたも剣を降ろして。プラウムはもう、大丈夫だから」


 妹のプラウムを抱き締め、頭を撫でる私━━

 先程とは違い妹は、だいぶん落ち着いたみたい。

 ……だから私は、ウォンにも剣を納めるように告げた━━


「あああ……解ったよ……それより何故、プラウムが急に俺を襲ってきた?」


 プラウムにいきなり襲われウォン。状況が解らずに困惑しているみたい。だから私に尋ねてきたの、何故妹のプラウムに襲われたのかと!?


「あぁ、お前だけじゃない。男達を皆殺しにしてやる!あんたらが……あの人を苛めたから、この集落に帰ってこないのよ……」


「プラウム!もうやめなさい……いくらウォン達に文句を言っても、健太は帰ってこないから……」


「う、ぅううう……で、でも、姉さん……私は私は……け、健太が……」


 ウォンの言葉を聞き妹は、泣きながらだけど、又々憤怒しながら彼に大喝を始めた━━

 それにウォンだけではない、この集落の若い男達を皆殺しにしてやると大喝し憤怒してる……


 だから私……妹のプラウムを諌めたわ。そんな事をしても、健太は戻らないし……


 仮にそんな事をすれば、長として妹を処罰しなければいけなくなるの。だけどそれだけは私も嫌だから。妹を諌めた━━そしてまた強く抱き締めたの……


 すると妹のプラウムは、泣きながらだけど、何とか気を落ち着かせてくれた。だからホッとした私━━

 すると今度はウォンが尋ねてきたわ。


「どうした?もしかして、あのチビが帰っていないのか?」


「あああ、昨日からな……どうも、あの後からみたいだ……あの人が帰って来こないのは……」


 だから昨日あの後から健太が帰っていないと、ウォンに告げたの。するとウォンは今まで握り構えていた剣を降ろし、鞘に納めたの。その後は私達の方を、済まなさそうな顔をしながら。


「あ、そうなのか……それは、大変だな……じゃ、長は俺に用がある訳でもないようだから。ここから立ち去るわ……」


 そう言ってウォンは、何もなかったかのように振る舞ってくれたの。大騒ぎもせずに……


 その後はこの場を立ち去ってくれた……


 だから私は助かったわ。ウォンの行動……


 そのお陰でプラウムを罰せずに済むのだからと……


 そんな事を考えながら、集落の騒ぎは、これで収まりそうだと思う私!?


 後は健太……本当に何処にいるのよあの人は……!?


 心配ばかりかけて……プラウムだけではないのよ。子供が出来ているのは……


 そんな主人の事を思い。自身のお腹を触る私なの……



 ◇◇◇◇◇




【リセット】


「やっぱりいないね……」


「そうだね、お姉ちゃん」


「諦めた方がいいかも……」


「……うん……」


私の言葉で気を落とし、落胆をする妹のサラ……


この様子を見ると、健太の子がお腹にいるプラウムは、集落に置いてきて正解だったと思うわ……


 一緒に来て探索をしたいと言っていた。エリエとプラウムだけど。二人には集落にいて健太の帰りを待つようにと指示をしたの、私が……


だから今は、サラと二人だけで、健太を探索している最中なの。

 最初はね、四人で探索をしようと言った案も出たけど。

もしも、もしも……健太が集落に戻って来ても、中に入れないのではといった危惧もあり。エリエと健太の子供がお腹にいる、プラウムだけは説得して置いてきた。プラウムのお腹の子を守るために……


 それに複数で探索をするよりも、私と妹達二人か三人ぐらいで探索したほうが効率も良いし。もしも他の集落の者達と遭遇しても、大騒ぎになることも無く処理ができるの、暗殺者みたいな要領でね。

 特に私の槍裁きは、それこそ集落一。長という肩書きも伊達ではないのよ。

 それに妹のサラの弓の腕は、集落一……


 いや、いや……この辺りにある大小様々な集落一だと思うの。だから人の気配を察知すれば、遠目からいでも抜くことも出来るの。

 だから大騒ぎになることもないし。楽々処理もできるのよ。

 だから二人だけで行動してるの。でも……やはり健太は見つからない……


 実際は皆、口には出さなかったけど。健太の事は駄目だと思うの……


 特にこの密林の中は、土地勘がある者でも、記しを付け移動しなければ迷子になってしまうのよ。

 それに水場も多く、野獣の種類も多いの。中にはね人を襲い、食料にしてる奴もいるわ。だから健太だと襲われる可能性も大なの。

 まあ、それだけなら良いのだけど……野獣が多いと言う事は果物、芋類なども多く……色々な種族達も食料を求めて、この密林にはくるの。

 だから武力ない健太だと、まず生き残る事は不可能だと思う……


 だから本当に妹達には済まないと思う私なの……


 だからせめて健太……


 いや、いや、私の……愛する主人の遺品だけでもと思い。探索しているわ……


 だけど……中々見つからない……


 もう骨と化して放置されているのかも……


 何処かの集落の中の角で……


 そう思うと何だか、目元が冷たくなる私の……


だから本当にごめんね……健太……


何度も、何度も……心の中で謝罪する私です……



 ◇◇◇◇◇



「健太早く早く」


「先生今日は何処から?」


「先生。これ、良く解らないから教えて?」


「これは、アだよね……?」


 ここは集落の真ん中にある広場。僕はね只今、集落の人達に文字と簡単な数字と言うか計算……


 まあ、足し算なのだけど、教えている最中なの。

 ここにきてから数日が経ち体の方も完全回復した僕……


 みな全部フェイン。彼女のお陰なんだ!


 あれからね。懸命に看病してくれたの僕の事を彼女は━━

 自分達の集落の者がしたのだからと言ってね。

それにフェイン自身が、この集落の長の娘だからと、言って懸命に僕を看病と世話をしてくれたんだ。

 だから僕こんなにも元気になったよ。

本当に感謝もするし。僕にとっての彼女は、命の恩人なんだよ。

 それにね僕。今は何をしているのかと言うと!?

最初に長とフェインの二人と約束した。この集落に置いて貰える条件の一つだった文字と数字。それと計算を━━手の空いている集落の人達に、教えて上げている最中なんだ。



これがね、勉強……最初に教える文字は、ひらがな、カタカナどちらにしようかと、僕悩んだの!?

でもね「う〜ん」と悩んだ挙げ句、カタカナに決めた━━

そしてどうだろかと思いながらも?

勉強を始めたのここの人達━━するとね。どうだろうか……僕が考えていたよりも、物を覚えるのが早いの……


だから僕びっくりしたし。漢字ではなくて、カタカナにして正解だったとも思うよ。

最近は漢字をと思っていたんだけど、実際あの文字難しいし、覚えるのも大変。だからひらがな、カタカナどちらにしょうかと悩んで!?

僕的にはこの異世界、外国ぽいから。カタカナに決めたのだ。

 ━━それにね、この集落の人達。リザードマンという種族の人達なんだけどね。先程も述べたけど。僕が考えていたより。物覚えも大変に良く。指先も器用なんだ。だから僕びっくりしてるんだ━━特に僕の中のリザードマンという種族の人達のイメージはね。

アニメ、マンガ、ラノベなどに登場する。顔がトカゲで胴体は人━━そんな感じのイメージがあるけど。この世界のリザードマンの人達は違うようだよ。

 ……どちらかと言えば……翼のない青い肌した竜族の人と、いった感じかな……!?


 前にも述べたけど。鹿とは逆……女性が鬼のような角があり。男性にはないのね角━━その代わり男性の人達たち、顔や体のあちら此方にね。多彩な刺青をいれているよ。

 これはアイカさんの集落……オークの人達には無い所だね……


 だからかな……?


 オークの人達よりも、リザードマンの人達の方が、手先が器用で、絵などに興味があるのかも……!?


 だ、だってね。この集落に着たときに、僕が書いたフェインの絵。まだ消さずに置いているよ。ここの人達━━それも濡れないようにちゃんと保管までしてね。

 それにさぁ、勉強を見終えると、絵を書いてくれと集落の子達にせがまれる僕なの……


 だから、日本で昔見たアニメのヒーローやロボットを書いて上げるの子供達に。

するとね大変に喜んで、僕になついてくるの子供達……


 だから集落の人達、最初の時とは違い。本当に僕に優しくしてくれるの『先生、先生』と言いながら。

 だから本当に嬉しいし。この先ここで頑張って行くんだと思う僕だけど……


 でもね夜……一人で、今は寝てるの……


 だからかな……?


 ふとね……寂しくなるし。恋しくなる……


 もう考えないようにしよう……


 忘れるんだ……と、自分自身に言い聞かせる事多いのね……


 だから本当に駄目な僕なの……


 それにね。一度でも女性の肌の温もり……それに家族持ってしまうと……


 本当に恋しくなるし。我慢も出来なくなる奥様達の事が……


 だからつい最近は、夜が来なければいいのにと、思う事の多い僕だよ……



 ◇◇◇◇◇





「どうしたの、健太?ぼ〜っとして……」


「え、いや……何でもないよ……」


 フェインに声を掛けられて、我に帰る僕……


 ついついと、遠くなのか?近くなのか?解らない所にいる奥さま達の事を考えていたよ。

 普通ならば、更に遠くにいるであろう。両親や数少ない友人の事を思うのだろうが。僕の脳裏には直ぐに奥さま達の事が想い浮かび上がった。

 だから本当にまだ期間など経っては、いないけど。僕の家族は彼女達なのだ確信したよ。

 そんな僕だから本当は、フェインにアイカさんの集落を尋ねて、戻りたいのだけど。こんな僕でも男としての意地がある。そしてプライドがあるの。

 だから自身の頭を振り━━『よ〜し!』と思い又々、集落の人達の勉強を見て回った。

 特に数学は、算数の足し算、引き算……後かけ算と割り算かな……?


 これだけあれば、物の取引で騙されたりすることは、ないとは思うし。

 それに余り難しいのになると、僕も中学生の発展問題なら解るけど。未々通っていない高校の二年、三年生の問題になると、全然解らないし……


 だけどこれだけ解れば、普通に生活するには、何も支障はないとは思うんだ僕━━

 だから、十もん式みたいな問題を書いて、皆に教えているの。

 幼少の頃から、さんざん親に言われて、通った十もん式だから。大体は頭に残っているよね。

 あの頃は、何でこんな同じ事を何度もするのと、思っていたけど。この世界に来て役立つとは、思いもしなかったよ。

 十もん式だけど。問題が単純で反復出来るから。皆メキメキと力付けてきたね。

 特にフェインは凄いよ。真剣だし彼女物覚えが早いよ。

 特にこの集落の長。奥さん達は数人いるのに、何故か子供はフェインだけなの?

 だから不思議で……


 それにね、辺りを見渡しても、この規模の集落の割には、人も少ないし。子供も余りいないのよ……!?


 食事が足りていないのかな〜?

 とも、思ってみたけど。ここ数日の僕の感想では、食事に困っていると、いった感じでもないのね……


 だから何故? と、思うのだけど。僕良くは解らない……?


 それにさぁ、僕思うのだけど。もしかして、この辺りのジャングルは、食料多く激戦地なのかも?

 アイカさんの集落でもそうだったけど。食事に困っている感じでは無かった……


 でもね……やはり、アイカさんの集落も、ここと一緒で子供の数が少ないんだよ……


 もしかして……他の集落との交流が無いのかも……!?


 この辺りの集落等は……?


 だってさぁ、良く考えてよ。アイカさんの集落、ここの集落もそうだけど。直ぐに集落以外の者は捉えると、さばいて食しようとするからね。これだと怖くて、近寄れないし。商人などもこないよね……


 だから僕思うの、こんな閉鎖的だと、この辺りのジャングルの人達、いつかは滅びるのじゃないかな……!?


 そう思うだけど、そんな事を進言出来る身分でも無いしね。僕……


 まあ、良いか……と、他人事みたいに思っている方が良いよね……


(本文)


 で、でも……


 種が滅びるのってどうなんだろね……!?


 ……ん……、もしかして、アイカさん。何と無くそれに気付いて、僕を召喚したのかな……?


 ん……でも、彼女そこ迄、深く思案したりしないか……


 アイカさんは……そんな感じの女性でもないしね……?


 まあ、僕。そんな言葉を独り言を呟いたの……


 別に声に出すつもりでも無かったんだけどね……


「どうしたの、健太?今度は独り言?」


「え!いや……別に、何でもないよ……」


「そうなの?今日は可笑しいよ?先程から悩んだ顔ばかりしてるよ?」


「そうかなぁ……?」


「うん……!


 どうもフェインには、僕の独り言、聞こえたみたいだね……


 彼女にはハッキリとした、言葉の内容は迄は、確認できた訳ではないみたいだけど……


 でもね僕のボソボソと言っていた独り言が。気になったんだろうね。彼女には……だから僕に尋ねてきたんだろうと思うよ……?


 それにさぁ、彼女の顔を良く見て確認すると、僕の事を心配してくれているみたい。不安そうな顔して僕を見てるからね。

 だから尋ねてみることに決めたよ。僕から長には、意見出来ないけど。一人娘のフェインなら、長に意見出来るからね。

 ━━それに、リセットして、ここからやり直すと決めたんだ僕は……この世界での生活を!

 だから尋ねてみようフェインに!

 ここは僕がお世話になる集落だから。少しでも良い方向になるよう思案するのが。僕のこの集落への恩返しだと思うしね。


 ……だから僕。フェインを見つめ閉じてた口を開いたよ……



 ◇◇◇◇◇



「あのさ、フェイン?この集落の子供数はこれだけなのかな?」


「うん、そうだけど……どうしたの?」


「ん……いやね、別に大した事では、無いんだけど……この規模の集落の割には少ない気がするなぁ〜と、思ってね?」


「そうなのかな……?何処の集落もこんなもんだとは、思うけど?他所の集落の事解らないから、どうなのかな……?」


 悩んだ顔をしながら、辺りを見渡すよ。フェインは……


 確かにフェインの言う通りでもあるのね。アイカさんの集落の子供の数も、こんな感じだったと思うし。十数人前後。そんな感じかな子供達の数……僕が見た感じでは……


 これだとこのまま閉鎖的にしてると。本当に僕、この先不味い気がするのよ……


 本当に皆、滅びるのではないかと、不安に思うよ?

 だって僕がいた日本は、子供も大人の数も、もっと沢山いるし。

 これだと、僕のいた国の過疎化の村みたいだよ。

 だから不安で大丈夫なのかと思うし?

 それに長、王になるとか言っていたけど。このぐらいの文化だと、戦争は、体と体のぶつかり合い。僕の一番不得意な奴だよ。

 ━━それに、肉弾戦の戦争ならば、普通に兵士の数が多い方が、勝つと思うしね。だから人口を増やす努力をした方が良いと思うの僕は……


 だから進言したいし。僕が長なら、民や兵士を増やす事を先ずは、優先的に考えるよ……


 だからフェインに再度聞いてみる事にした。他種族の僕が、余りでしゃばるのも良くないし。だから緩やかに話をしていくよ、誤解されないように。やっと掴んだ信用だからね。

 そう思いながら、フェインに口を開いて行く僕だよ……


「フェイン、他の集落等との交流はしないのかな。この集落は?それか……商人が物を売りに来るとか……そんな感じの事が?」


「無いよ、他の集落や種族等の交流は……他種族だって健太が初めてだから……何か変かな?他の集落や種族もそうだと思うよ?」


「じゃ結婚は集落内だけ……?」


「そうだよ、他種族とは私たち女性は、交わり子を身籠る事もないよ。男達は連れて帰って要求だけ満たしている事はあるけど。その後は直ぐに処分してるしね。健太の時みたいに。だから子を身籠らせて、産ますという事まずないよ……」


「そ、そうなんだ……」


 僕フェインの話を聞き、やはりそうなんだと思ったよ。

 これだと、まず他の種族との交流など、有り得ないし。無いと思うよ。

 どこもお互いさまと、言った感じで食してるみたいだからね……


 ん……先ずはこれだな…


 これを何とか辞める事を進言しないといけないね……


 さてさて、どうしたものかと……思案する僕だよ……?



 ◇◇◇◇◇




「フェイン?お父さん……あ、いや……王は、今日も他の集落……?」


「うん、そうだよ……今日も男連中を連れて、行ってるよ。他の集落へ」


「そうなんだ……」


「ん……? どうしたの健太? 何か気になる事も……?」


「い、いや……結構、怪我した人増えたよね……大丈夫なのかなぁ……と、思ってね……?」


 僕フェインのお父さん。まあ、この集落の王なんだけれども。帰ってくるとね。いつも怪我した人達いるの。それが又日増しに増えて来ているんだよ。

 だから大丈夫かなぁ?とも思うし……


 続行が無理なら辞めた方が良いとも思うよ、僕は……


 特に先程も述べたけど。この集落の人達もそんなに人数が多い訳でもないの。

 だからこのままでは、この集落の人達が滅びるのでは?と不安になったよ。

 するとフェイン……


「ん……どうだろうね……駄目なようなら、戦を辞めると思うけど? 」


「そうなんだ?」


「うん、もともと、狩場の件で、いつも争い事をしてた集落だし、同じ種族のリザードマンだから……」


「ふぅ〜ん、そうなんだぁ……戦が終わった後の戦後処理は、どうしているのいつも……?」


 戦の後の戦後処理。僕相手の集落の人達を皆殺しにして、食しているのか気になり、フェインに尋ねたよ。どうなのかとね?

 するとフェインは……


「ん……どうしてるだろうね。いつも……? 取り敢えず、終わった事などないよね。争いは……何かしら大なり小なり何処かと、小競り合いしてると思うし。お互い集落の人数減れば、門閉めて閉じ籠り、相手が襲わなくなるの待っと言った感じかな……?」


「へぇえ〜じゃ、相手が滅亡する迄無理にはしないのか……?ん、あれ、ちょっと待てよ……あれ、フェイン先程言って無かった? 他の集落や種族の人達来たことがあるとか……?」


「あ、あれはね……争いを納める為に、謝罪の意味も込めての生け贄みたいな物だよ。特に私達みたいな長寿の種族……まあ、うちの集落もだけど。子が産まれにくいの……でもね、健太みたいな人種は、寿命が身近けど、子を作るのが上手で、集落の人口も多いのよ。だから、揉めた後などは良く、集落を襲わないでくれと、謝罪を込めて、女や子を差し出してくるの」


「そ、そうなんだ……」


 僕フェインの話を聞き。もしかしてこの辺りで、一番弱い種族は、人種なんだと思ってしまったよ。

 だから僕捕まって、直ぐに食される身分だったんだと……


 そう思うと、僕背筋が凍ったよ……ブルブルとね……


 で、でも、人口多いと言っていたね……人種は……


 と、なると、今は良いかも知れないけど。何処かの人種の集落の中に、野心がある者が出て、数に物をいわして襲ってきたら。この辺りの集落など、直ぐに統一してしまうんじゃないかな?

 実際僕ならそうするし……


 それに前から気に成っていたのだけど。ウイグルの王は、どの種族の人なんだろう……?


 王の種族がもしも、僕の思い考えている種族なら、少し不味い気がするよ。

 この集落もそうだけど……アイカさん達も……


 早かれ遅かれ、滅びるのではないかと、危惧してしまうよ……


 だから僕、フェインに尋ねてみる事にした。ウイグルの王はどの種族かと……!?


「フェイン?」


「どうしたの?」


「ウイグルという国があると言っていたね?」


「うん、どうしたの?」


「そこの王様は、どの種族の人なのかな……?」


「ん?……ん、確か……え〜と……健太と一緒で人種だよ、ウイグルの王は……それがどうしたの?」


「え、あ、いや……何でも……」


 僕の考えていた通りウイグルという国は、人種の国だったよ。

 先程フェインが言っていたけど。僕達人種は出産率が高いみたい。それに僕もそうだけど、他の種族と交わるのも、わりと平気なんじゃないかな人種の人達は?

 そうなると、ハーフも産まれてくるの思うの。オークやリザードマン等の他の種族の人達の……


 それに……人種と他種族が交わる事で、武力の高い種族等の、出産率も上がったりする事もあるかもね……!?


 でもこの集落……アイカさんの集落もそうだけど、僕達でいう血族結婚と一緒だと思うんだよ!?

 同じ集落内の結婚しかしないみたい。

 だから皆、血が濃いい訳だから、出産率も余計に落ちると思うし。産まれて来た子も弱くて、育たないとは思うんだよね……!?


 だから戦をすれば、するほど人口下がるし一方だし……だから他集落と、戦なっても立て籠れば無理をしないのかも……?


 獣と一緒でね……


 で、でも、人種はそうはいかないと、思うんだよ僕は……!?


 だ、だって……僕の世界でも人種は、未だに色々な種を滅ぼしているからね。

 だからいつまで、この辺りが安全だと言う事は、ないとは思うだよ。僕は……


 先程も述べたけど、人種の集落で野心があるものが出て、統一を図ればこの辺りも直ぐに、滅ぼされてしまうと思うよ。

 それにまだ、フェインには確認を取っていないけど。

 ウイグルという国、もしも奴隷制度とかあれば、いつかはこの辺りにも目を向けると思う。

 人が足りなくなれば……


 直ぐの直ぐでは無いとは思うけど。出来るだけ早く、準備だけはした方が良いと思う僕だよ。

 で、でも……僕には……そんな力はないから……


 アイカさんに頼んでも、無理だと思うし……フェインはどうだろう……!?


 僕が危惧してる事だけ、告げてみようか彼女に……?


 とても堅くて、賢い娘だから、僕の話を聞いて、参考にはしてくれかも!?

 それで気になるようなら王に進言をしてくれると思うし。

 だから言ってみるねフェインに━━

 そう心に思う僕たよ。



 ◇◇◇◇◇

「フェイン?」


「ん……?どうしたの健太?」


「先程僕が聞いたウイグルの国。そこって奴隷制度みたいなもの、あるのかな……?」


 僕がね、先程地面に記載した、引き算の計算をフェイン夢中になってしているの……


 でもね僕そんな彼女に尋ねたの、ウイグルと言う国の事をね。奴隷制度はあるのかな?と、ね……


 するとね彼女、最初は不思議そうな顔をしていたけどね。

 直ぐに微笑んで教えてくれた。少し沈黙して考え込んだ、彼女だけれどもね!?


「どうなんだろうね……?私も良くは解らないのよ。ウイグルの事は?父さんなら知っているとは思うけど?私は父さんから話を聞いただけだから、都の話は……」


「そうなんだ……?」


「うん……だから父さんに聞いてみてあげるよ。ど、奴隷制度だっけ?あるのか? ないのか?今晩でも聞いておくね健太……」


「うん、ありがとう」


 取り敢えずは、フェインにお礼を述べたよ、僕……


 彼女は解らないと言っているね。ウイグルという国に、奴隷制度があるのか? ないのか? と、いった事は……


 だから今慌てて考えても仕方が無いか?と、思う僕だよ。

 でもね、色々と気になることあるし。少し沈黙して考えた。

 ━━すると彼女、僕が気になったのかな……?


 僕に声を掛けてきた━━


「どうしたの健太、まだ他にも何か聞きたい事ある……?」


 だから僕、彼女に答えた。


「ん……そうだね……人種の集落って、この近くにあるの?フェイン?」


「ん……少し離れているけどあるよ……もしかして健太は、人種の集落の方がいいの?」


 フェインに僕が余りにも人種の事を尋ねるから、不安になったのかな?

 彼女危惧を始めたね……


 だから僕、「え、僕……?」と、フェインに答えたよ。すると彼女、僕に尋ねてきた━━


「うん、そうだよ。健太人種だし、先程から人種の事ばかり聞いてくるから……?」


 だから僕、素直な言葉でフェインに答えたよ……


「あ、あああ……そう言う事か……それはないよ……ここでの生活、まだまだ数日しか経ってはいないけど。満足してるし。皆さん、僕に本当に良くしてくれるから、出て行きたいと、思う事はないよ」


 僕辺りを見渡したよ。子供も大人も、男女問わず手の空いてる人達来てくれてるしね。

 僕の教える事を真剣に覚えようと学んでいるの。こんな子供の僕のだよ。

 アイカさんの集落では、いつも俯いて小さくなり、苛められないかと、怯えながら集落の中を歩いていた。

 でもねここでは違うんだ。皆が僕を尊敬の眼差しで見てくれる。

 だからこの世界に来て、初めて生き甲斐を感じているよ。これからも生きて行こうと、ここでの生活が始まってから、思ったの……


他の集落には、真剣に行きたいとも思わないし。本当は奥様達に会えないのは寂しいけど。アイカさんの集落にも、実は戻りたくは無いとは、思う僕なんだよ……


 あんなにも、毎日のように奥様達の目の前で、オークの男性達に苛められる生活はもう嫌だ……


だから帰りたくない……


 そんな理由もあるから、この集落に居たい気持ちは、本当になんだよ。

 ただ、ただね……この集落にも、早かれ、遅かれ、害する者が出るのでは無いかと不安になるの。本当に……


「ただただね……人種の集落……人が多いいて、言っていたよね?」


「うん、そうだけど、健太どうかしたの……?」


「ん……集落どうしの争いって、剣とか槍と使っての戦争……肉弾戦だよね?」


「うん、そうだね……」


「確かに同等の兵の数どうしなら、武力のある方が勝利するよね? まず間違えなしに」


「うん」


「倍ぐらいの兵なら、まだなんとかなるかな? 武力のある方が……? でも大げさに五倍とかならどうだろう……?」


「ん……それだとキツそうね……」


「でしょ……人種の集落は、人の数が多いいと先程言っていたよね? それに出産率が良いと……今は大丈夫かも知れないけど。先程僕が述べたような事が。この先起こる可能性があると思うんだよ? だから僕、危惧して尋ねたのフェインにね」


「そうなんだ?」


「うん」


「じゃその辺りも含めて、色々と聞いて見ておくね。父さんに」


「うん、ごめんね、フェイン。手間を掛けさせるみたいで……僕も大丈夫だとは思うけど、念には念をと思っただけだから。王にはそれとなくでいいよ。本当に……」


「うん、解った……じゃ、それとなく聞いておくね……」


「うん、ありがとう……」


 余り僕が不安になり、危惧し過ぎて、皆を不安にさせてもいけないね……


 そう思うと僕。フェインには王に告げるのは、それとなく曖昧で良いよと告げたの。すると彼女はちゃんと、夜の食事の時に王に告げてくれたの。

 その後王は僕に気さくに色々と教えてくれた。王はどうも若い時にこの集落を飛び出て、ウイグルの王都で傭兵をして暮らしていたみたいだよ。

 だから街の事にも詳しいし、幼い頃からフェインに王都の話しをしていたみたい。

 だからフェインは文化にも興味もあるし、この集落をもっと発展させたいみたいなんだ……それこそ王都のようにね……


 だから僕に色々と教えて欲しいと言ってきたよ。日本の事も含めてね……


 とにかく今は、勉強するんだと、計算を覚えて商人に騙されないようにしたいと。

 そうなれば商人との取り引きも、始めたいと言っているね。

 そんな努力家の彼女を見てるとね。力になりたいと自然に思ったよ。僕は……


 だからこの集落の人達の為に、僕は頑張るよ、だからリセットするよ。アイカさん達の事は……


 何度も言うけどね。今度こそは忘れるよ……これからは完全リセットだよ、彼女達の事は……


 僕が危惧している事の対処も考えないといけないしね……


 だって、先程王が教えてくれたけど、ウイグルは奴隷の売り買いを普通に行っていると、言っていたね。

 一応は人種が人気があるみたいだけど。他種族の売り買いも頻繁に行われていると言っているよ。

 ━━今の段階では多分!?

 戦勝した相手国や町等の民みたいだけど。それも良くは解らないらしいの、王はね……!?


 ただ、ただ、可笑しいなぁ、〜?と思う事もあるらしい。王もさぁ……


 西の方の大陸に住んでいるエルフが、何故か多く売りに出てる事もあるらしい?

 だから傭兵仲間に聞いてみたら。商人とぐるになって、わざわざ奴隷を集めてる、将軍などもいるらしいの……


 それを聞くとやはりこの辺りも、完全な安全地帯ではないよね……


 だからどう手を打てば良いか悩むよ僕は……!?


 特に辺りを見渡すと、楽しげに皆さん。宴会をしながら食事をしてるのね……


 だからこの人達を何とか守りたい……微力な僕だけど……


 そう一人決意をする僕だよ!



 ◇◇◇◇◇



【集落の危機!】


「お、長……!」


「どうしたの、エリエとサラ? 慌てた顔をして?」


慌てて扉を開け部屋に入る、エリエとサラの二人……

何をそんなに、慌てているのと思ってしまいました?


「け、健太が掛けていた。メガネという奴を拾ったの……割れて壊れているけど……」

健太が使用していたメガネを、割れてはいるけど……

二人は見つけた見たいです……


「ど、何処で拾ったの……?健太のメガネは……」


だから私は、エリエとサラに尋ねました? 何処で見つけたのと、ね……


「かなり先の方だけど……リザードマンの集落の近くだと思う……?罠の後だと思う形跡の後に、落ちてたの……健太のメガネ……」


「あ……そ、そうなんだ……」


「うん……」


エリエの、健太のメガネを拾った話を聞き。一度は喜びに変わった私だけど……


リザードマンの集落……それも罠の後の形跡に落ちていたと聞き、私は又々落胆してしまった……


やはり健太は……駄目なのかも……


上手く人種の集落に着いていれば、生きてる可能性もあると思っていたけれど……


どうも一番厄介な、集落の近くの、罠に掛かった可能性があるの……


特にリザードマン……かなり好戦的で……


回りの集落といつも揉めて、小競り合いを繰り返しているわ……


だからもう駄目かも……食されていると思うわ、健太……


するとね……又々プラウムが泣きだしたの……


健太がいなくなってから……毎日こんな感じで泣いているのよ。プラウムはね……


外にも出なくなったし……本当に無気力なの妹……


だから長ではなく……姉として心配なの妹がね……


そんな事を考えている私……今度は、プラウムの泣き声を聞き、エリエとサラも泣き出したの……


特にこの二人は、健太がいなくなってから、毎日のように探索をしているの、健太の事を心配してね……


だから健太の遺品を見つけて、嬉しい反面。場所が場所だけに、落ち着いて考えると、もう駄目だと……落胆したのだと思う。二人は……


だから、私を含め……この後は誰も言葉を交わさない……


ただただ、死んだかも知れない……主人の事を思い……


皆、声を出さないように、泣いているだけなの……



◇◇◇◇◇



「今日も出掛けたの王は?」


「うん、そうだよ。今日も他の集落に出掛けたよ」


「……そうなんだ……」


「ん……浮かない顔してるけど健太、何かあった?」


「え、いや……別に何もないよ……ただ、ただ……少し考え事をしていただけだよ……」


 上の空だったのかな僕?

 この集落に来てからの僕の仕事である、集落の人達に勉強を教えて上げる事━━それを今日も行っているのだけど……


 昨日の夜ね、食事の最中に王からウイグルの事、この辺りの集落の事など色々聞いたのね。僕は……


 それでね、何となくだけど、この辺りの事が理解出来たの……


 で、でもね……僕が一番危惧していた事を、王に告げる事は出来なかったの……


特にこの集落の民の数を増やし。いつでも兵の増強を出来るようにしないと駄目だと思うのね。

それにさぁ、他の集落を襲うだけでなく、友好を結んで同盟をする。それでお互い助け合い協力もする方が僕は良いとは思うの。

それこそ、お互いの集落どうし、貿易をしたり男女の交流などをして、濃いい血を薄めるのも、良い気もするのね……


それにさぁ、特に改善しないといけないのは、これだよ。これ……


戦で襲い仮に手に入れた集落の人達を殺して、食にするという行為を辞めよう。そんな事をする位なら、奴隷として労働力として使うとか。兵として雇った方が良いと、言う話をしたかったのだけど……


 とても、そんな雰囲気でもなく……相変わらず勇気の無い僕は、王に意見を言えれなかったの……


 だからあぁあ……なのね。僕は……


 だから自分自身が相変わらずね。嫌になったよ……リセットするんだと、張り切っていた僕なのにね……


 根本的な所は、何処も変わらないみたいだよ……僕自信はね……


 臆病者で、小心者の駄目な男のままだよ……


 だから僕、先程から考え事……そんな理由もあるから、上の空なのだと思うよ……


 せ、責めてね……人道的ではない。人を食する事は辞めましょうと、王に言いたかったのだけど……


 これも、言えれなかったの……


 だから、僕ね。危惧して考え事をするだけ、無駄なのかも知れないと、思ってしまったよ……


 でもね、僕が来てから、そんな行為は一度もないからね━━只今戦をしている最中なのだけど。

 それを見てるとね。人を食するという行為事態は、日々してる訳では無いみたいだよ。

 実際アイカさんの集落でも、そんな事をしているのは、一度も見たことはないからね。

普通に狩りして、鳥や豬みたいな豚……?

 

それか大きな恐竜みたいなトカゲや、猫科の生き物を食してるよ、両集落共ね……


 だからその辺は安心しているよ。

 最初の頃は、ここに来た時の食事は、ドキドキしていたからね。人の肉が出されたらどうしょうかと思ってさ?

 でもね、取り敢えずは、今の所はそれが無いから助かるよ!

 それにこれから先も、そんな食事が出ない事を願う僕だよ……


◇◇◇



「フェイン!フェイン!」


「フェイン、何処ー?」


「フェイン! フェイン!フェイン!何処にいるの……?」


「ど、どうしたの……母さん達?」


 複数の女性達の声が聞こえてくるよ?

 慌ててフェインを探しているみたいだね。

 どうしたのだろうか!?

 僕気になって、彼女達の会話に耳を傾けたよ……


 さてさて……内容は何なのだろうかね……!?


 最初は安易に聞いていた僕だけど。


「あ、あの人が、他の集落との戦に負けたみたいなの?」


「え……と、父さんが……負けた……それで父さん達は?」


「わ、わからないの……今数人ほど怪我して、帰ってきたけど……あの人の事はわからないみたい……」


「え、どう言う事……?」


「みんな、チリジリバラバラで、逃げてきたみたいなのよ……」


「ど、どうしょう。フェイン……?」


「どうしょう?って私に聞かれても……どうしょう……?」


「みんな、ここに、他の集落の者達が攻めてくると、大騒ぎになってるけど、どうしたらいい……?」


「え、そんな……私に聞かれても、困るよ……」


 フェインを取り巻く、王の妻達……どうしたら良いかと、パニックに成っているよ。

 それにさぁ、彼女達の話を聞きながら、辺りを確認したの僕……


 するとね。本当に大騒ぎになってきだしたよ。

 今まで勉強をしていた人達も手を止めて、この集落の門へと駆け足始めたね……怪我人を治療するために……


 今までは、上手く行っていた筈の戦みたいだけど。連戦続きの疲れかな……?


 今回は、失敗したみたい……


 で、でも……この集落では、負け戦は始めてなのかも知れないね……?


 王の妻達、フェインにしても、動揺を隠せない感じなんだよ……


 その上ね。追い討ちを掛けるように、戦に勝利した相手の集落━━攻めて来ると、大騒ぎにもなっているんだよ……


 だから僕この騒ぎを見て、ここはもう駄目みたいだと、確信したよ。

 皆動揺して大騒ぎをしてるだけ。これからどう対処しようかと、案も出ないのね……あの冷静なフェインも……


 特に僕の目の前にいるのは、この集落の王の嫁と娘!

 王に何かあれば、勇んで皆を鼓舞し、この集落の危機を対処しなくてはいけないのだけど……


 そうは行かないみたいだね……


 ただただ、動揺しているだけなんだ……


 だから僕はもう駄目だと思うし。この集落は終わったよ……


 後は戦利品目当てに、相手に蹂躙されて、男達は皆殺しで……


 女達……特に僕の目の前にいる。王の身内の女性達は、取り敢えずは、無理やりあちらの集落に連れていかれるのかな……?


 それともここで……相手の兵達に陵辱されるのかな……?


 特に目の前の女性達は、この集落でも飛び抜けて、美しい人達だから……


 それで皆……先日フェインに聞いた通り、相手に食されるのかもね……


 と、まあ、他人事みたいに冷静に辺りを確認して、これから怒るであろう。不幸ばかりを、考えている僕だけど……


 ふ、フェインと……目が合った……


 悲しそうな目で僕を見るよ……


 その目がね。僕に助けを求め、嘆願してるようにも見えるんだ……


 だからね僕、彼女を相手の兵達に渡したくないよ!

 だから諦めない!

 何か手はあるはずだよ!

 助けて貰った恩は、ここで返すよ!


『さーて!』と、心の中で気合いを入れ。策を思案し始める僕だよ……



 ◇◇◇◇◇



「ど、どうしょう健太……? と、父さん死んだかも知れない……」


 フェイン悲しそうな表情と目をしながら、僕を見てくるの……

 だからね僕……「そうなんだ……」と、しか告げれなかったよ……


 だって……父親が死んだかも知れないフェインにだよ……?


 何と言って優しい言葉を掛けて上げたら良いのか……解らない僕だよ……


 だから、その後……俯いたよ……


 するとね、今度はさぁ……王の奥様達、フェインのお母さん達だけど……


「け、健太さん……異世界の力で、何とか私達を守ってもらえませんか?」


「お、お願い……健太さん……助けて……」


「私達このままだと、敵の男達にいいようにされてしまうし……殺されてしまうの……」


 奥様達膝を付き。僕に嘆願してきたの……


 で、でも僕……そんな力も無いし……


 先程、彼女達の話しを聞いてて、僕が何とかするんだと。勇んではいたんだけど……


 中々良い案が浮かばないの僕……


 だからどうして良いかも解からず。フェインを見たの━━

 するとね。フェインも含めてだけど。いつもの、キリッとした、威風堂々とした彼女達では無いのよ……


 もう完全に、敵の凌辱に怯える女になっているの……


 だから目で訴えてくるの、膝を付きながら……神に祈りを入れ嘆願するように、僕を見るのよ……


 で、でも……今の僕では無理だよ……


 いくら良い案浮かんでもね……


 だってさぁ……僕……


 あくまでも、余所者だからね……


 だから誰も指示など聞いてくれないよ……


 だからせめて……奥様達が駄目なら……


 フェインだけでも、気を奮い起こして、皆を鼓舞して欲しいの……


 でもフェインも駄目そうだよ。あれだけ勝ち気な彼女でも。敵の侵略の影に怯えて、子猫のように震えているんだけなんだ。


 だからやはり駄目そうだよ。この集落は……だから僕天を仰いだよ!

 もうこのまま終わるのか、僕達はと……?


「け、健太……助けて……このままだと、私達……敵の大勢の男達に凌辱されるよ……その後殺されて、食されてしまう……だから助けて健太……」


 フェインには嘆願され、後奥様達には手を合わせて拝まれた!

 でもね、僕は余所者……そんな男の命令など、誰も聞かないよ……


「フェイン、無理だよ。僕では……いくら良い案浮かんでも、誰も僕の指示など、聞いてくれないよ。だから他の同じ集落の男性に頼んだ方が良いよ。だって僕は余所者だから……」


 僕の話しを聞き、奥様達泣き出したの……もう自分達は駄目だと悟ったみたいだよ……


 だけどねフェインだけは、違ったよ!

 いきなり僕に抱き付いてきたよ!


「ど、どうしたの?フェイン……?」


 いきなり僕に抱き付いてきたフェイン……

 その様子に思わずびっくりしたよ。僕……


 だってさぁ、彼女。もう手の内ようも無いと告げた僕に抱き付いてきたよ。その後は僕の胸にしなだれ掛かり。甘え囁いてきたよ……


「……健太……私と母さん達を皆あんたに上げる……だから私達を守って……自分の女達が他の男達に凌辱されるのは嫌でしよ……?」


「で、でも……僕の言う事を皆聞いてくれるかな……?」


「大丈夫よ……王の一族の女達の主なるのだから……これからは貴方が、ここの王であり長なの……だからこの集落を守って、お願い……」


「ん……それでもね……フェインは良いかもだけど……王の奥さま達は……どうだろう……?」


 僕フェインを抱き、頭を撫でながら、辺りを見渡したよ……


 奥さま達の方をさぁ……


 するとフェイン、力強い声で問い掛けたよ!

 落胆して座り込んでいる。王の妻達に━━


「母さん達も、それで良いよね? よその集落の男達に、好きなように凌辱されて……後で殺されるのは嫌でしょ? 私達も何度も見た光景だけど……私は嫌! だから健太を支援するでいいよね? 私達長の一族の女達が……」


「え、うん……」


「助けて下さい……」


「は、はい、健太さん、お願いします……」


「私達を守って下さい……」


「健太……母さん達も良いっと言っているから、私達長の一族の女達を守って、もう貴方の家族なんだから私達は……」


 するとフェイン。言葉を終えるとね。呆然としている僕に、渇を入れてきたよ。唇を重ねてきて……


 すると、呆然としていた僕も、思わず目を見開いたよ!

 本当に久しぶりのキスだから……脳が蕩けたよ……


 でも、そんな事を言われ。又してもらっても……まだフェイン達皆には言ってないけど……


 僕……既に奥さんいるの……


 だから、どうしたものかと、悩もうとしたのね……!?


 で、でもフェインが、そうはさせてくれないの……唇を待ったく離さないんだ……


 こうなると、僕も雄だし……


 久しぶりのキスだから……思わず脳蕩け、燃えてしまうよね……


 だから、フェインの策に溺れた僕だよ……


 本当に久しぶりのキス……それに雌を求める。雄だから……


 もう止まらないよ。僕……欲望が……


 彼女中々離してくれないの……それどころか、甘えてくるのよ……


 だから駄目だ……もう止まらない……


 自分自身をコントロールする事も不可だね……雄の僕には……


 だから自身の欲望のままに行動するよ。

彼女達は僕の物だ!

そして家族なんだ!

 そして子供の頃から、良い子でいた僕だけど、この殺伐とした世界では、良い子の僕は不要なんだよ!

だから欲しい物は、本能的に手に入れれば良いんだし。これで良いのかも知れない?

━━又そうする事で彼女達……嫌この集落の人達を守る事も可能なのかも知れないよ。

それにさぁ、そうする事で、アイカさん達も守れると思うんだよ。きっとね……!?


 そう思うとね。僕……何かが、僕の中で弾けたような気がしたよ……


 だから、色々考えるよりかは、僕自身が欲しい物は手に入れればいいんだと思ったよ?

 そんな訳だから、次から次へと頂くよ。辺りの集落を僕は……


 それに僕の家族を、何人たりとも渡さないし。触れさせない!


 だから僕の縄張り入る雄達は、容赦しないよ!

 それが自然の起きてだからね……


 今度こそ、策を練るよ。この僕に今甘えている。雌達を守るために……



 ◇◇◇◇◇




「今からこの集落の長は、私達の主人である健太だから!皆これから旦那さまの命令を聞いてちょうだい!」


 フェインのこの言葉に、最初は動揺した集落の人達だけど、直ぐに収まったよ。

 日頃か勉強を教えていた僕だから、余り動揺もしていないみたいだね。

 特にさぁ、こちらの世界から見た異世界からきた僕だから……


 最初に来た頃の立場代わって、神様扱いと言うか神々しく思われていたの。だからさぁ、ざわめき、止まるとね……?


 その後は神が降りたとー!この集落にはー!

 と、歓喜の声が出たの……


 特にこの歓喜は、前の長が王を称号し、声明したよりも歓喜が湧いたの!

 特に今はこの集落の、最大の危機に皆直面しているのに、この歓喜は流石に凄いと思うよ!

 それにさぁ、先程の戦で、男手をほぼ失った僕の集落だけど。

 女、子供、老人、少数の男性達だけなのに……


 この歓喜……士気がこれだけ高いのは、以上だと思うのね……!?


 皆僕……神がいるから助かると、思ってくれてるみたいなの!

 それに神が王になったのだから、未々栄えると思ってくれてるの。皆この集落がね!

 だからこそ期待に答えないと、いけない僕……


 皆に手を振り続けて、更に士気を高めたよ!


「僕、この集落の為に頑張るから、皆付いてきて欲しい!」


 簡単な言葉だけ告げたよ。後は僕の行動を見ていて欲しいとだけ思ったよ。

 だから今から主だった者を集めるよ。僕の家族達をね……


 先程と違いフェインも士気も高いし、明るいよ!

 何度も僕に寄り添い甘えてくるのね。

 その様子を見て僕、少し驚いた……


 彼女こんなにも僕を気に入ってくれていたんだと……


 それにさぁ、元王の奥さま達も、フェインと一緒で何度も甘えてくるのよ……


 だから僕……少しばかり照れて恥ずかしいよ……


 でもね。そんな様子の彼女達を見てるとさぁ……本当に守ってやらないといけないと、本気で思ってしまうし。

 ━━余程僕に期待をしてくれているんだと、思ってしまったよね。

 それにさぁ、猫のように甘えてくる彼女達をみてるとさぁ、オークの集落にいる僕の家族……奥さま達の事を思い出したよ……


 よくよくこんな感じで、僕に甘えてきたねと、走馬灯のように思い出してきてね……


 するとさぁ、時期くれば、僕の家族を取り戻すんだと、決意を新たにしたよ。

 やはりアイカさんが……僕の最初の奥さんなんだ……


 だからウォンには渡さない!

 僕力を付けてかならず取り戻すんだと、決意を新たにするよ!

 だけど今は目の前の敵だ!それに集中するんだと、自分自身に言い聞かせたよ、

 そんな訳だから今は、この危機を打破する事が最大の目標だよ!

 でもさぁ、僕……敵が攻めくる事自体は、余り気にしていないんだよ!

 わりと簡単に処理出来ると思っているよ!

 どうせ、敵は猪突猛進でくるはずだから……


 それよりは、戦後処理だよ……


 出来るだけ相手の集落の食料や、人々は手に入れたい僕なんだ……


 それをどう皆に説明して、人々を出来るだけ、殺さずに手に入れるかを? 悩む僕だよ……


 そんな事を思案し、途方に暮れる僕だよ……



 ◇◇◇◇◇



(どうしょう……)


 エリエとサラが、健太の眼鏡を見つけた日から全く持って眠れないの私……


 目を詰むってみて、横になってみても……ついついと、健太の事を思いだすの……


 一度は忘れようと努力をして……脳裏から消えていた筈なのに……


 で、でもね……壊れた眼鏡を見ると、又々あの人の事を思いだすの……


 だから又々切なくなるし……一人で睡眠するのが、嫌になってくるの……


 特にあの眼鏡が見っかった夜……妹達……


 何とかリザードマンの集落と話をして、健太の遺骨だけでも返して貰えないか、交渉してくれと、妹達に泣き付かれたの。私……


 でも又々……私が反対したの……


 揉め事の原因になるからと……


 で、でもね……


 妹達を諌めた後……やはり私も後悔したのよ……


 あの日、あの時もそうだけど……


 直ぐに後を追うか━━探索を出していれば……


 健太を殺さずに、済んだのかも知れないと……!?


 未だに公開しているの……


 だからその事が気になり、毎晩自分自身を責め続けたわ……


 何故健太を放置したのかと……?


 だから眼鏡の日から眠れない……


 だから今悩んでいるの……?


 リザードマンの集落へと行き交渉しても、健太の遺骨はあるのだろうか?

 それに……遺骨……


 仮に見っかったとして━━それを見て私は、平常心でいられるのだろうか?

 そのまま即戦と言う事もあるとは思う……


 だから集落を守る事が義務の私は、どうして良いのか解らないの……


 それにね。本当は……妹達みたいに、直ぐに動いてみたい私なの……


 でもね、この集落を守らないといけない……責任感……


 それが私の行動したい心を阻止するのよ……


 で、でもね……今回は……


 主人の遺骨を取り戻すか?取り戻さないか?

 只今真剣に思案の最中なの……


 できれば連れて帰りたい。あの人の遺骨を……


 この集落で埋葬したいの私が……


 そう考えるとやはり、あの人ともう一度会いたい……骨でもいいから……


 そう思うと体を起こすわ……妹達に下知も飛ばすの━━!


「皆出陣するよ!……今から健太の遺骨を取り戻しに行くー!」


 すると今まで、覇気もなく横になったりと、ただただ、だらだらとしていた妹達だけど。私の下知を聞き、びっくりしていたわ!


「姉さんいいの?」


 エリエが心配そうに言ってきたけど。


「うん、あの人をここに連れて帰る……骨になっていても……」


「姉さん、ありがとう……」


 プラウム、お礼を私に言うと、正座を始め━━泣きながら何度も何度も頭を下げてきたの……深々とね……


 その様子が姉である私が見ても。大変に痛々しく思えたの……


 だから慌ててプラウムの側に寄り。抱き締めた……ハグを何度も何度もしたわ……


「長!皆に声を掛けて回るね!戦だと!」


 サラ慌てて部屋を出たわ、皆を集める為に……


 そんなサラの背を見て気合いを入れる私……


 あの人の遺骨を返さないのなら。リザードマンの、あの集落……


 皆殺しにしてやると、憎悪を燃やす私なのです……



 ◇◇◇◇◇



「いいかな、みんな?手はずどうりでお願いね……?」


 僕、フェインと奥さま達に頼んだの、集落の人達を集めて欲しいとね……


 一応はね注意もいれたよ。奥さま達には……男女問わず子供も含めて、動ける人だけにして欲しいと……


 するとさぁ、フェインや奥さま達は、快く引き受けて男女問わず動ける人……子供も含めてね……


 声を掛け集めてくれたよ。本当に奥さま達、良く動いて僕をサポートしてくれるの。

 特にさぁ、先程の戦いで帰ってこれた、大人の男性達。ほとんど怪我人ばかりなの、だからこれ以上集落の為に戦って!

 と、頼めれないじゃない……僕怪我した人達に、そんな酷い事を命令出来ないしね。

 だからさぁ、今動ける人達のみで敵を追い返し!

 ━━出来れば、相手の集落……特にそこにあるであろう、物資。それと人を手に入れたいんだ!

 僕が今から作ろうとしている国……そこに住んで貰う為にね……


 だから相手の集落を襲っても、最低の被害で出来るだけ。抑えたいの。そう思うんだけどね……


 でもどうだろか……?


 僕達だけで、出来るのだろうか……?


 追い返して、追い返すのが精一杯かも……知れないね……!?


「健太?」


「ん……何、フェイン?」


「健太……私達は、門の影に左右別れて隠れていれば良いのよね……?」


「そうそう……敵が門をくぐり抜けたら、直ぐに門を閉じて、その後は弓を一斉に敵に放ってくれるかな……?それで敵を二つに分散しょう……僕達は、外で隠れているから、門が閉じれば後方の敵を攻撃するよ」


「……来るかな敵……?」


「来ると思うよ。絶対にね……相手は勝利した気になっているから、油断して勢いまかせにやってくるさぁ……だから正面で敵を受けるのは避けて、弓を使用した伏兵での攻撃のみに絞ろうね……」


「うん、そうだね。うちは、女、子供、老人ばかりだしね」


「うん、そうだね。それにさぁ、門を開けていれば、仮に敵に良い将がいれば、何か策があるのでは?と、引き返してくれるかも知れないし……何も思案する事ができない将なら、そのまま猪突猛進で、集落内に入ってくると思うから。直ぐに門を閉めてね。沢山中に入れなくてもいいからね、敵をさぁ……それにこの作戦は、あくまでも敵を混乱させて、戦意失わすのが目的だからね。無理は駄目だよ。無理は絶対に……」


 僕ね、気になるから言ったのね。奥様達に……


 だ、だってさぁ、僕が怪我をするならいいけどさぁ……


 彼女達が怪我をしたら本当に悲しいしよ。僕は……


 だから念には念を入れたよ。絶対に無理は駄目だって……


「うん、解ったは、健太!」


「私達も健太さんのお役に立てるようにがんばりましょうね!」


「うん、私も頑張ります!」


「私達も王のお役に立てるように頑張りましょうね、みんなー!」


「「「おぉ、おおおおおおおおおおおおおお……!」」」


 奥さま達の、皆を鼓舞する声──すると集落の人達。更に士気が上がり昂った気がするよ!

 だからね、僕が危惧するまでの事はないみたいだね。後は奥さま達に任せれば、中の方は良いみたいだね。

 よーし!がんばるぞー!

 僕心の中でそう思いながら、集落の人達に──

「はい、宜しくお願いします!皆さんが一致団して結協力すれば必ずや成功します。だから頑張りましょう!」

 と、言って皆を鼓舞する僕だよ──



 ◇◇◇◇◇



「来たようだね」

「えぇ……」


「じゃ、みな手筈通りでおねがいね!」


「「「はい!」」」


 大勢の人の足音が確認出来たよ。僕──

 だからね、隣にいる奥さまの一人メイさんに、声を掛けたよ──その後は静かな声で、皆に声を掛けた!

 さぁ~て、いよいよ僕達━━作戦を実行するね。ここからが本当の意味での、正念場なんだ!だから頑張るね!

 柵の中の集落の方はフェイン、ランさん。それにメルさん等、後は残りの集落の人達に任せたよ……外はね、今いる集落の中でも、男女問わず武に自信がある者が請け負う事にしたのさぁ……


 僕もね、知らなかったのだけどさぁ。メイさんの家はこの集落でも、代々いつも先陣を切っている武の家系らしいの、だから先代の王に嫁ぐまでは、いつも戦に同行していたらしのね……その話を聞かされた僕は、メイさんにお願いした。僕と一緒に外での作戦を助けてくれないかと……?


 するとね彼女快く引き受けてくれたの、笑顔でね……


 その後は「死ぬ時は一緒だからいいかも」と、笑顔で言ってくれたのメイさん……


 だからね僕……その笑顔を見て絶対に命に代えても、メイさん守るよ!と、心に誓ったよ……


 僕のために死んでも良いと言ってくれる彼女達……そんな事は絶対にさせないよ。僕は……


 だからね、奇策を考えた!

 メイさんも僕の話を聞き──出来上がった物を見て呆然としていたよ。他の奥さま達や集落の人達も……


 僕がね、皆に頼んで急ごしらえだけど、出来上がったものは、六メートルから七メートルにもなる長い槍だよ!


 特にね男性よりも力の劣る僕達に、何か良い手は無いかと思案していたの僕……


 すると、ふとね……昔に見たドラマだったかな?映画だったかな? 忘れてしまったけれども……


 織田信長公が、男性と女性を振り分けて、女性陣に長槍を持たせ──男女を戦わせて、女性陣が勝利した事を思いだしたの!

 それでね、これだと思い用意させたの急ごしらえだけど……


 最初出来た時は、奥さま達、集落の皆も……何とも言えない顔をしていたよ……


 こんな物どうするのかと聞かれたよ?

 柄がフニャフニャしてるしね。槍なのに……


 だからね、僕説明したの、昔僕の住んでいた日本いた、織田信長という王の話を……


 するとね、皆関心して聞いてたよ。僕の話をね!

 それにさぁ、これは槍は槍でも、突く物ではなくて、叩く物だと教えて上げたの……


 相手との距離も取れるし、柄がしなるから叩けばかなり痛いと思うし。いけると思うよ!

 と、皆に告げると安心した顔していたよ。

 それでも殺傷となると不安残るし、武に自信のある人は、普通に剣か槍で良いと告げたよ。

 でもねこれから、織田信長公の真似をして、長槍隊を作るのも、良いかもと思う僕だよ?

 それにさぁ、僕……この地で彼らみたいな英雄になると決めたんだ、今日からね……


 だから頑張るよ、そんなに簡単な事では無いとは思うけど……僕にもこの世界に家族が出来たんだ!サポートしてくれる奥さま達もね……


 だから頑張る!


 先ずは隠れている僕達の目先を、今通り過ぎた──他の集落の男達……


 そう敵だね……


 いよいよ始まるよ、僕の初陣……逆境を跳ね除けてこその、英雄だと思う僕だよ……



 ◇◇◇◇◇


「……射てー!」


 僕はね、敵の集落の男達━━その先頭が、集落の中に入るのを確認すると、僕の回りにいる人達に、支持を出したの、弓を射つようにね……


 特にさぁ、僕達の集落の入り口周辺には、伏兵に都合の良い木々が、お生い茂っているのよ。

 だからね、僕……直ぐに伏兵にて、敵を混乱させ、殲滅……


 出来るだけ、此方の被害を最小限に止めたい作戦をね、決行したのよ……


 するとさぁ、上手く言ったみたいだよ!


 弓の合図と、共に集落の門も閉まって━━敵の兵は分散されたよ!

 その上、集落の中や外から━━


「「「ウギャー! イテー! 助けてくれー!」」」


 敵の断末魔と助けを呼ぶ声などが、響き渡るよ……


 ぼ、僕……こんな事初めての経験だけど……


 とにかく、僕自身も死にたくないし。大事な集落の人達を守らないといけない。責任感だけで……まだ習い始めたばかりの、へなちょこ弓を、無我夢中で撃ち続けたよ……


 するとさぁ、不思議なんだよ……


 あれだけ練習の時には、的に当たらない弓の矢がさぁ……


 何故か、人相手だと……当たるに、当たるの……


 だからね……敵の兵達……


 僕の矢が刺さる度に、断末魔を上げるか……その場で倒れ込み、のたうち回っているのよ……


 そんな敵の人達の様子をみてね、僕……


 いつもなら、怖くなって逃げだしたくなる筈なのに……


 今の僕……いつもと違うの……


 そん人達を見て何故か、興奮して……喜んでいるの……


 僕のいたよ。日本でもね、苛めの対象に何度もなった事もある、僕がだよ……


 実際、こちらの世界へ来ても、やはり苛められた……


 特にこの、集落に来る迄はね……


 そんな、苛められっ子の僕が、今この集落の長であり、王なんだよ!

 それにさぁ、この集落に来たときも、殺されそうになったよ……


 で、でもね、自分自身の、運と力、話術で何とか切り抜けたよ!

 だからね……その自信かな……?


 場馴れと、言った奴かも知れないけど……


 恐ろしいこの場を、喜び楽しんでいる気がするのよ……


 だからね、落ちついて、辺りを確認出来たよ!


 そろそろ……良いかなぁ〜?


 そう思い、皆にまた下知を出したよ!


「皆、敵に突撃ー!」


 僕の怒気を含んだ━━突撃命令に━━!

 先程用意させた━━弓を長槍に持ち直し、皆、突撃したよ━━!

 僕もさぁ、冷静に辺りを確認にして、敵の長であろう人物を探したよ?一生懸命にね……


 只今ね……人と人との殺し合いなのに……


 冷静に状況を確認出来る僕に…自分自身が、びっくりしているくらい……


 本当にこんな事まで、出来るようになった、僕……


 強くなったと、自分自身を誉めたくなるよ!


 でもね……今はそれ所ではないよ……


 敵の長見つけ━━首を取るんだと、血気盛んな僕だよ……



 ◇◇◇◇◇


「うわぁ、あああああああああ……!」


 憤怒しながら大声を出し続けるよ、僕はね……


 とにかくさぁ、槍をね、振り回すのでは無くて──撓らせに、撓らせたよ──


 するとさぁ、相手の兵士……こちらと一緒でリザードマンの男性達だけど……


 長くて撓る槍にさぁ、間合いも取れないし、対応出来ないでいるよ。だからさぁ、僕みたいな貧弱な男でも対応出来たよ!

 だからますます覇気が上がる僕だし!

 周りを見ても女性と子供、老人等の弱弱しい、混合兵だけね。うちはさぁ、士気がますます高くなって覇気も上がっているみたい!

 だから、やはりこれなら、大丈夫そうだね!

 よ〜し!次の指示を出すよ!


「石投げをお願い!!始めー!」


 僕の声と指示で慌てて、散り散りになっていた、長槍を持っている人達━━ある一定の場所に固まったよ!

 その後は、皆長槍を突き出して、一斉に撓りをはじめたの……


 僕達の背の後ろにいる、ある大事な者達を守るようにさぁ!

 ……実はね、僕の後ろのにはさぁ、この集落の宝物……子供達がいるんだよ!

 だからね、守らないと、いけない訳なのよ、将来がある、子供達をさぁ……


 本当はね、戦場等に子供達を連れだしたくは、なかった僕だけどね……


 何せ……先程の戦で、ほぼ男性達は、死んでしまったの……


 実際、フェインのお父さん……先代の王だけど……


 未だに生死が解らない状態……多分皆戦死したのだろうと、言っているのよ。


 だからね、僕が代わりに王となり、指揮を取っているんだけれどもね……


 それでもさぁ、子供を使うのは、苦渋の選択でね……


 戦の流れが良いようなら、石を敵に投げてくれと、僕がお願いしたのよ……


 で、でもね……外に子供達を連れ出したのはね。石を投げるだけが、目的ではないの。もしも、もしもだよ。戦……戦況が悪いようなら、僕達が時間を稼いでいるあいだ。逃がすつもり、だったの子供達をね……


 だ、だって……子供達には、未来があるからね……


 僕達と一緒に討ち死にする、必要性はないんだよ……


 で、でもね……これも、上手くいったよ!

 はたから見ると、セコイような手段だけどね。勝てば官軍って言葉もある訳だからね……


 とにかく子供達に、石を投げさせたよ━━当たる!当たる!敵にね!

 敵の男性達、血塗れに、なっているよ!

 あちら、こちらから……敵の断末魔などが聞こえているね……


「よーし!槍隊は、突撃ー!敵に止めを刺すよー!」


 僕またまた、皆に指示を出したよ!


 こ、このタイミングだと、思ったの……今しか無いとね……


 だから突撃命令を出したよ!

 後は敵の殲滅!

 それに……先程は、見つける事の出来なかった、敵の集落の長……


 今度こそ、見つけて首をとるよ!

 そう心に誓う僕だよ……



 ◇◇◇◇◇




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