第63話 きよしこのよる




今日はChristmasEve






もぅ

過ぎようとしてるけど。



結局今年も

お前とふたりだけだったね。


去年は仕事帰ってから

コンビニでふたりで震えてたっけ。


今日もたくさん走ったけど

俺らが見たひとたちは、とても幸せそうに見えた。


なんか、こっちまで無意識に笑顔になってたよな?

素直に嬉しかった


だれも

子供たちは嬉しそうな笑顔で

大人たちは優しい顔をしてて

恋人たちはあふれるほどの愛をまとって


みんな

思い思いの小さな願いを胸に

手を繋いで

愛する誰かと

幸せに、あたたかく過ごしてた。


ほんと

あったかそうだったよね。


とても、嬉しかった。




主よ。



救いの御子よ。



もしも


俺らの傍にも居られて

願いを聞いて下さってるのなら


どうかお願いします。




俺にも

少しの御慈悲でも、いただけるのなら


その御慈悲を


俺らの見えないところで

苦しんでたり

哀しんでるひとたちに

すべてお与え下さい。



どんなひとにも

あなたの御慈悲をお授け下さい。


どうか

お願いします。


すべてのひとが


この奇跡の日に


あたたかで

震えなくていいように


ほがらかな笑顔で

愛するものたちと一緒で

幸せで、居られますように。



どうかお願いします。



な。相棒。


そろそろ行こうか。


みんな

HappyChristmas♪



Love finfen♪




聖し この夜

星は 光り


救いの御子は

御母の胸に


眠りたもう

いと易く



聖し この夜

星は光り


牧人たちは

御子の御前に


ぬかずきぬ

畏みて



聖し この夜

御子の笑みに


恵みの御世の

明日の光


輝けり


ほがらかに




Gruber『きよしこのよる』


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ミューズの森のフェンリルのうた。 finfen @finfen

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