第3話疑いと信頼

探し始めること三日、神奈川県横須賀市、どぶ板通り、そこは、ナイトメアに侵された街だった。ある人は泣きわめき、またある人は笑い転げ。仲間同士では、お互いに指を指しながら、貶し合っていた。

奏太「おいおい!なんだこれ!ヤバすぎる状況じゃん!」

yucca(こんなところで、巣作りしてるとは思わなかった、全然気付かなかった…)

奏太「こんなにスッチャカメッチャカで何で気付かないんだよ!」

yucca(ホントに気配がなかったんだもん!)

奏太「くそっ!早くもとに戻さなきゃ!」

yucca(ダメ!ここまでなったら剣じゃ浄化できない!)

奏太「じゃあどうすんの?!」

yucca(AAスピリッツをフル展開して自分で正気を思い出して貰うしかないよ!)

奏太「わかった!

奏太&yucca(AAスピリッツ解放フル展開!)

街に目映い光が差し込む。街の人々は神を見たかのように、空を見て唖然としている。

yucca(よし、これで皆正気を取り戻す、奏太、隠れて)

奏太「わかった!」

奏太は急いでその場を離れる、街の人々はまだ空を見上げている。

yucca(たぶんだけど、ミスチーフは近くにいる)

奏太「たぶんってわからないのか?」

yucca(気配が全然感じないの、奏太ごめん、疲れちゃったから同化をといていい?)

奏太「あ、あぁ、」

yuccaが出てくるなり、座り込んでしまった。

奏太「大丈夫か?」

yucca「うん、ちょっと疲れただけ」

奏太「ならいいけど…」

read「奏太くん、こんにちは」

奏太「お前…」

read「僕に会いに来てくれたんでしょ?嬉しいよ」

奏太「お前は、なぜこんなことをするんだ!」

read「これが、人間達の夢だからさ」

奏太「人間達の夢だって?」

read「そうさ、人間は皆夢を見たがっている、それを僕が叶えてやってるのさ、現実で夢が見れるなんて最高じゃないかい?」

奏太「これが皆が見たがってる夢だと思っているのか?!」

read「僕が見せてる訳じゃない。皆が自分で見たい夢を見ているだけ」

yucca「!!」

奏太「こんな地獄絵図、皆が見たいはずがない!」

read「キミだって見ているじゃないか」

奏太「なに?」

yucca「奏太!それ以上そいつの話を聞かないで!」

yuccaが叫ぶ。

read「キミの相棒はキミには話してないみたいだね」

yuccaが剣を持ちreadに向かって行く。

yucca「奏太は私が守る!」

物凄い攻防が繰り広げられる、yuccaがあんなに怒っているのを奏太は始めて見た気がする。でもなぜだか、奏太を守ると言うわりには、yucca自身を守っているかのような、焦りを奏太は感じた。

奏太「yucca…?」

read「やっぱり奏太くんには話してないようだね、まあいい、今日のところはこれで引き下がるとするよ」

readは霧のようになり姿をくらました、その瞬間yuccaが気を失い落ちてくる、奏太は慌てて駆け出した。

奏太「yucca!」

奏太は間に合わず、yuccaは地面に叩き付けられた。

奏太「しっかりしろ!」

yucca「…奏太」

奏太「良かった、生きてた、大丈夫か?

yucca「…大丈夫、そっちは?」

奏太「なぁ、yuccaなにか隠してないか?」

yucca「…隠してないよ」

奏太「嘘つかなくていい、話して」

yucca「奏太、きっと傷つく…」

奏太「何となく気づいてる、yuccaもオレの夢を食べるんだろ?」

yucca「!…なんで、気づいたの?」

奏太「本当になんとなく」

それから、yuccaと奏太は夜が開けるまで、語り明かした、運命乘事も、自分たちがなぜ生まれて世界をかけて、戦わなきゃならないのか、これから、どうなるのか…。

奏太「オレ、最後までやりきる、たとえどうなろうとも」

yucca「…ホントにごめん…」

奏太「いいよ、大丈夫.もうなにも恐れないよ」

yucca「奏太…」

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アンチェイン~繋ぎ止めておけない者 広瀬智則 @tawarayama

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