ただ熱いだけじゃない。現代にちゃんと合致したスポコン小説

ラグビーの指導者が、三年以内にラグビー部を花園へと出場させるために奮闘するスポーツ小説。
熱血と書かなかったのは、本作品が熱血、根性だけで奮闘する話しではないからです。
もちろん、情熱や精神論も十二分に描かれていますが、決してやる気がないわけではないがどこか悟ったような態度を示す生徒達を、精神論だけでなく論理的に口説き落とし、情熱を引き出そうと試行錯誤するところ。そしてなにより主人公が絶対的な指導者ではない、弱い部分や間違いに気づくシーンがあって、熱血と根性だけではやっていけない、そういうところに本作の面白さが溢れているのだと思いました。

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