第2話


翌日の21時

扉前

エナ「あれ?レオはまだ来てないの?」

ヴァレリー「あんなに張り切ってたのにだらしないやつだな」

ベラ「真っ先に来そうなのにね」

ヴァレリー「しっかし、本当にこの扉開くのか?」

イーヴォ「どうだろうね」

エナ「開くよ!みんなで開けてみようよ!」

ベラ「押すのかしら?引くのかしら?」

イーヴォ「さぁ?」

ヴァレリー「わかんねーけどいろいろ試すしかねーだろ」

エナ「押しても引いても開きそうにないわよ」

ベラ「ほんとね」

イーヴォ「今日、満月なのに」

レオノア「わりー、先公に捕まってさぁ。遅れたわ!で、どうよ?」

ヴァレリー「全然開かねーよ!ほら押してもさぁ」

ギギギィ

エナ「開いた!?」

レオノア「なんだ、やっぱ開かずの扉じゃなかったんじゃん」

イーヴォ「なんか、怖いね。本当に、入る?」

ベラ「開いちゃったものね。入るしかないんじゃないかしら?」

ヴァレリー「入るに決まってるだろ!何のために集まったんだよ」

イーヴォ「それもそうだね」

レオノア「さ!行こーぜ!冒険の始まりだ!」

ヴァレリー「下へ降りる階段か」

エナ「真っ暗じゃない!姉さん手握っててもいい?」

ベラ「もちろんいいわよ」

イーヴォ「えー、僕も、怖いんだけど」

ヴァレリー「じゃあ僕と手繋ごうぜ!」

レオノア「あ、ずるいぞ!みんなで繋ごう!」

エナ「あはは!いいね!みんなで!」

ベラ「ふふ、楽しいわね」

レオ先頭右手でベラと手繋いで次に女子2人が腕組んでエナとイーヴォが手繋いでイーヴォの逆の手でヴァレリーと手を繋ぐ感じで

エナ「松明持ってきて正解だったね!」

レオノア「そうだな。思ったより暗くて全然前が見えねぇや」

イーヴォ「なにかが、出てきそうで、怖いね」

エナ「もー!そんなこと言われたら余計に怖くなるじゃん」

ヴァレリー「おまえは真ん中なんだから大丈夫だろ」

レオノア「1番後ろのヴァレリーが1番危ないよな」

ヴァレリー「怖い事いうんじゃねーよ」

レオノア「へいへい」

ベラ「あら、ひらけた所に着いたわね」

エナ「分かれ道とかあったらどうする?」

レオノア「そりゃ二手に別れるしかなくね?」

ヴァレリー「二手に別れてなんかあったらどうすんのさ」

ベラ「その時はその時、かしら?」

レオノア「だな、まぁ学校内だし大丈夫だろ」

イーヴォ「だといいけどねぇ」

ベラ「ここら辺灯があるからまだ助かるわね」

エナ「そうだね!いまのとこ一本道だけどどうなんだろ·····」

ヴァレリー「また道か····洞窟が続くだけだなぁ」

レオノア「地下なんだから仕方ねぇだろ」

エナ「結構長いね」

ヴァレリー「宝石どこにあるんだよー!」

ベラ「宝石があるって決まってる訳じゃないのよ」

ヴァレリー「それは知ってるけどよー、男のロマンじゃん!宝探し!」

レオノア「またひらけたとこか」

ベラ「あら、でもさっきの場所より明るいわね」

イーヴォ「あ!あそこに、キンナムクがある!」

ヴァレリー「き、キンナムク?」

イーヴォ「こっちの地域には、あんまり生息してないんだよ。増強剤の1種だけど、毒があるから触っちゃ、ダメだよ?」

エナ「植物のことになるとほんと、多弁になるんだから」

ベラ「いいことじゃない。それがイーヴォの良さでもあるんだからね」

イーヴォ「わっ、ラクラソウもあるよ!ここ、すごいね!」

ヴァレリー「ラクラソウは聞いたことあるぞ!薬草だよな」

ベラ「よくお世話になってるものね」

レオノア「そうだな。訓練終わった後とかよく塗ってもらってるな」

エナ「エナもよく訓練で怪我するから塗ってもらってたなぁ」

レオノア「つーかこの先別れ道じゃん、どうするよ?」

ベラ「特に危険は無さそうだし二手に別れるのもいいと思うわよ」

エナ「はいはーい!エナは姉さんと行きたい!」

ヴァレリー「え、じゃあ俺はイーヴォとがいいな」

レオノア「んー。なら女子2人のほうが心配だからベラとエナと一緒に行こうかな」

ベラ「私はそれで大丈夫よ」

イーヴォ「僕も、いいよ」

レオノア「んじゃ、それで決定な!どっちいく?」

エナ「女の勘が右に行けっていってるよ」

ベラ「私達は右に行きましょう」

ヴァレリー「なんだよ!俺らはハズレの方行けってか?」

ベラ「まぁまぁ、落ち着いて。別にヴァレリー達が右でもいいのよ」

ヴァレリー「くっ····いいよ、僕らは左行くし!なぁイーヴォ!」

イーヴォ「僕は、どっちでも····」

レオノア「それじゃあ俺らが右でイーヴォとヴァレリーは左な!ある程度したら引き返してこいよ」

ベラ「あまり奥に入りすぎないようにね」

イーヴォ.ヴァレリー「ラジャー」



2人組

ヴァレリー「じゃ!進むか」

イーヴォ「うん、行こう」

ヴァレリー「松明2つ用意しとけば良かったな」

イーヴォ「そう、だね、でも、ヴァレリー炎、出せなかったっけ?」

ヴァレリー「あ!忘れてたわ!待って、今出すから!木の棒かなんかない?!」

イーヴォ「んー、見当たらないねぇ」

ヴァレリー「片手自由に動かせなくなるけど仕方ないか」

イーヴォ「大丈夫?」

ヴァレリー「問題ないよ![詠唱の言葉]」

イーヴォ「おー、明るい」

ヴァレリー「よし!上手くいった!」

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僕らの箱庭(仮) 大橋天 @oohs_ame

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