ベラドンナ
@Motegi
港町の灯
ベラドンナ
積み荷に陽が落ち
漁師たちが網を巻き上げて家路につくとき
ガレオン船の舳先の女神像は微笑む
十字星が最果ての島を指し
金貨がそこがもたらす富を祝福するとき
波止場の酒場は歓声につつまれる
夜空の底が明るくなり
トップマストに月光のかかるとも
船底を洗うように打ち寄せる波は
夜の沈黙をいっそう深く感じさせることだ
Belladonna―その大海の如く澄んだ蒼き花が
潮にまみれて流す涙も失った私の目を開かせるのならば
私はどんな荒れ狂う大波に出会うとも
貴女の街に何度でも帰ってこよう
ベラドンナ @Motegi
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます