確かな知識に裏打ちされ、丁寧に作り込まれた神道エンターテイメント

ネタバレを出来るだけ避けつつ言うと、白眉は終盤の主人公のある選択。
意外な結論だけど、そこまでの逡巡もよく描かれており、少し大袈裟かもですが、筆者の新しい境地では?と思いました。
あえて難点をいうなら、パラレルワールドでのなんでもあり感を少し押さえるルール化、起こる出来事へのロジック化の不足でしょうか。
また、もう少し現実パートを増やし、異界要素を抑え、日本版ダヴィンチコード的な展開もありかと思いました。
いろいろと可能性のある素材、ぐんぐん膨らませて下さい。