第7集 ウケる

「ウケる」



地上から地下へと降りて電車に乗り地上へのぼれば目的地です



悲しみはリュックサックを背負うのか背負って昼の電車に乗るか



まるいベンチでみんなスマホをひからせて空から見れば一輪の花



コンビニでコピー機ごちょごちょやっている男を見たよ春の散歩道



「ウケる」って一度言われたそのことが思い出になり胸あたためる



神田川かと思ったら梅田川あなたは忘れてオレも忘れた



カーテンにまもられている一室はクリーム色に灯って浮かぶ



浅い川 底がいくらか見えていて寝苦しい夜ゆううつな朝



自動車の車内ライトのうすぐらさ五歳くらいの頃から好きだ



ぴかぴかをことごとくぼろぼろにする時間の黄ばみ、ひどく不潔な

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