私は勝手ながら作者RAYさんの魅力が一番引き立つのはこのショートストーリーの部門だと思ってる。
長編の計算されたストーリーと段々盛り上げていき読者をその世界に引きずり込む展開の妙。それもいいけど約3分という短い時間に読む者の心を惹き付け、最後に爽快に騙してくれる短編の秀逸さ。限られた文章に詰め込まれた技が予想できないオチを生む。簡単に見えてこれがなかなかできることじゃない。まさに読むのと書くのは大違いといったところ。スッキリした騙された感は洗練されたマジックをみてるよう。登場人物に愛着がわくのもいい。こんな風にめんどくさいけどどこか憎めない夫婦、本当に関西にもいそうやし。niceな”ドラマ”でした。