特別ではない。だからこそ共感できる。

新潟を舞台にした、私小説風の物語。

この小説では、何か特別な事件が起きるわけでも、ぶっ飛んだキャラクターが出てくるわけでもありません。どこにでもありそうな、日々の暮らしの中の物語を、きちんと綴り表現しています。

だからこそ、誰にでも共感できるところがあると思います。日常ではありえない夢想世界に連れて行ってくれるのも小説の楽しみではありますが、このような、日々の暮らしを見つめなおすようなストーリーも、また小説の楽しみの一つです。

カクヨムで、これほどきちんと「日常」を表現した小説を読んだのは初めてでした。