ラノベの典型的な小説、だと思う。読み慣れないから、何とも言えないが。
何故そう思ったか?
まず、軽いタッチでのスピード感に富んだ展開を感じる事。冷静に判じると、急展開してない。寧ろ、大して進展してない。でも、スピード感を覚える。不思議だけど、私の実感。
次に、大袈裟なキャラ。主人公の中年男以外はオーバーアクション気味。中年男自体も、もし他の作品に登場していたら大袈裟な人物に分類すべきだが、本作品では「普通の人」の立ち位置だ。
中年男と書いたが、32歳は中年の域に入らない…と思う。でも、周囲の登場人物達が若過ぎて、中年男と書いてしまう。登場人物の若さもラノベの欠かせない要素だと思う。
止めは奇想天外なラスト。「羨ましい程の年の差婚が結末だろ?」と言われると口を噤むしかないが、それなりに奇想天外。このブッ飛べる快感を読者に味わせる為のキャラ設定だったのね、と感心すること頻り。
だから、40万字弱の長編だけど、全く疲れない。ダレて弛緩することも無い。星を掻き集めた魅力に納得です。
女子高生と社会人の同居――フィクションではよく用いられる題材かもしれませんが、それを現実的に突き詰めていくと、世間体や倫理観など、
高いハードルが現れます。本作ではそれらにヒロイン恭子自身の問題も加わり、とても一筋縄ではいきません。
しかし、主人公の渡辺純一は、おじさんらしからぬバイタリティでそれらをぶち破っていきます。
腰を痛め、過労で倒れてしまう「おじさん」ですが、だからこそ彼の行動は人を動かします。
厳しい状況に陥っても、きっとなんとかしてくれる。
そう思わせてくれる理想の主人公です。
……おじさんの魅力ばかり語ってしまいましたが、ヒロインの恭子をはじめ女性キャラもとても魅力的です。
おじさん好き、ラブコメ好きの方はぜひご一読を。
最新話(第2章17話)まで拝読しました。
正直言うと、特定のジャンルで区分するのはやや難しいタイプの作品だと感じました。
ストーリー序盤は、主に日常系ホームコメディのような、ややユルいノリで物語が進行してきます。
が、物語が先へ進むにつれ、徐々にそれまで隠れていたミステリ的な要素が顔を出しはじめ、「なるほど、そういうことだったのか……」と唸らされる場面が増えるでしょう。
個人的には、そうした舞台背景が紐解かれていく部分が一番の見所ではないかと思います。
ただ、一方で全体を通じて確実に言えるのは、ヒロインの恭子ちゃんがハンパなく天使すぎて、もしこんな子が傍に居たら現代社会に疲れた男性の心を捕らえて離すまい、ということです(笑)。
主人公たるオジサンの過酷なお仕事描写との対比もあって、恭子ちゃんの存在は読み進めるほどかけがえのないオアシスのように感じられるのではないかと。
そんなわけで、家庭的かつ献身的な恭子ちゃんの健気さに癒されつつ、ちょっぴり捻りのあるホームドラマ(ラブコメ?)をご覧になってみたい方は是非!
最新の第二章第4話までの感想です。
とにかく渡辺さん(主人公)がいい人!人情家で行動家で優しくて。
そんな彼と暮らすことになった女子高生の恭子ちゃん。彼女がまた優しくて思いやりのあるいい人!
この二人の生活を中心に、個性的なサブキャラクターたちが登場し、二人を助けたり、二人に癒されたりしながら、楽しいドラマが紡がれていきます!
物語は渡辺さんの一人称でつづられていきますが、時にコミカル、時に熱く、さらに時には感動的に、日々の生活が語られていきます。
作者の高い文章力、テンポのいい会話の応酬、地の文の読みやすさ、なんとも胸の躍る構成力。そういったものが物語をさらに魅力的に、読みやすくさせています。
幸いにもまだ連載中なので、ぜひ続きを楽しみにしながら連載を追いかけてみてください!