優美な絵巻です

式子内親王を中心とした和歌の解説集です
和歌から垣間見えてくる王朝の美感
それをとらえる感性が素晴らしいです

恋すると景色が恋につながる
雲や風までが忍ぶ人につながりゆく
その詠み人のすがたは見えずとも姫君の風をまとう

姫君の黒髪は歌と艶をふかめていく

こうした和歌の魅力がふんだんに語られています

解説された和歌は源氏物語登場以後のものが多いです
以前のものと比較しますと優美さにかなりの差があると思います

時間をかけて熟成される美しさもある
それは反復によって生み出されたもの
過去の文化は今にはない良さを教えてくれると思います

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