消えない

夜の道

帰り道

君は僕の手を引きながら

繰り返している


「さようなら…さようなら…さようなら…」


果てしなく続く言葉と

汗ばむ 手の平との交じりあいの中で

眩暈がしてくるほどに


さいごに僕は 

「サヨナラ」の意味を忘れて 尋ねる


君は「さぁ?」と言って

あさっての方角に笑った

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ミーシャ @rus

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