いやあ、今日もバカがいっぱい!

雪月

第1話、花と団子とホモと

島原仁支→島

加藤涼太→加

喜多藍人→喜

牧野碧海→牧

日白隆人→隆

日白稜人→稜



喜「.....」


喜多藍人は困っていた。困っているだけならばまだいい。しかし彼は校門の前に立って1言


喜「.....でかい」


そう、彼は 混乱 していた

パンフレットではここまで大きくはなかったはず、そうだ!これはパンフレット詐欺だ!


まあ大きければ大きいほど設備もいいだろう。彼も設備がいいのはとてもよく思っている。だかしかし、彼は極度の方向音痴なのだ。ここまで来るのにも2時間ほどかかった。本当は30分で着くはずなのだが


前の学校、即ち中学校はこれより半分以下ぐらいの大きさたったがそれでも中学卒業まで迷うほどだ

喜「教室までたどり着けるかな...支配人呼べばよかった」


この学校の名は

私立雅男学院、通称ミヤガク

ここら辺の地域の人じゃ知らない人はまずいない。というか他の県にも知れ渡っている。まあいわば東大と同レベルの認知度といったところだろうか


頭もいい運動は人それぞれだが...お金持ち、お坊ちゃまが通う高校

喜多藍人もその1人だった


喜「とりあえず先生のとこまでいこう」

加「?そんなとこでなにしてんだ?」

喜「え?あ、えと...」

加「新入生?」

喜「はい」

加「おー!俺も俺も!俺も新入生!」

喜「そ、そうなんですか...」


正直言って彼はこういったうるさいタイプの人が少し苦手だった


(2人とも早く来ないかな...)


そして彼が校門の前で立っていたのにはもう1つ理由がある。その理由とは


隆「あいー」

喜「りゅーくん!」

稜「ごめんちょっと遅れたわ。隆人のせいで」

隆「稜人が寝坊したからでしょ」

喜「あはは、大丈夫ですよ...」


入学式で普通寝坊するか?否、しないであろう。入学式といえばドキドキわくわくのスクールライフの第一歩。それに寝坊するとはいい度胸してるなこやつ


稜「ねぇまだ目ぇ覚めてないから目覚めのキスしてよあい」

喜「へぁ!?」

隆「俺がしてあげるよ。あいは逃げて」

喜「あ、は、はい!」

稜「え、隆人とかやだからやっぱいい。目覚めた」

隆「よろしい」


...やはりホモなのだろうか。字だけでは見えないと思うがさっきから稜人の藍人へのボディタッチが激しい気がする。いやいや元からの男子校ならばこれが普通なのであろうか。


喜「クラスは....1-Aですか。あ、りゅーくんりょーくん!同じクラスですよ!」

隆「あ、ほんと?よかった」

稜「あいが1人とか迷いすぎて遭難するレベルだからね」

喜「え、僕そんなにですか?でもよかったです!」

加「俺は~っと...あ!1-Aだ!」

(((君頭よかったの!?)))


この学校はA組からD組まであり、組が早い方から頭がいいと言うふうになっている。まあみんな頭いいのだが。

ちなみにこの振り分けは入学式前のテストの結果から振り分けられている


つまり、このいかにも馬鹿そうな彼も頭がいいということになる


隆「1位のやつって島原仁支ってやつだよね?」

稜「うん。それがどうかした?」

隆「どっかで聞いたことあるんだよね」

稜「そう?俺はないけど」

喜「僕もないです」

加「俺も!!」

隆「うーん....てか君だれ?」

加「俺?俺は加藤涼太!」

稜「名前負けしてるね」

加「なんだとー!?」

喜「てゆうか早く行きませんか?」

稜「そうだねいこうかあい」


仲がいいなあ。


加「失礼しマース!」

喜「失礼します」

隆「失礼」

稜「します」

先生「おう。お前らが最後だぞ。早く席つけ」

加「あ!あいちゃん俺の後ろなんだー♡」

喜「?はい(あい"ちゃん"?)」

稜「....ちょっかい出すなよ」

加「ウッス」

牧「....」


先生「はい、じゃあ自己紹介しろなー先生は適当に流し聞きしてます」

稜「先生若いですね」

加「な!若いな!」

先生「やめろよ。照れるじゃねぇか。ちなみに23だ」

加「23!?俺のにーちゃんと一緒だ。てかまず先生から自己紹介でしょー」

先生「えー...じゃあうん。まあ、してやろう。えーと...先生の名前は先生です。以上」

稜「じゃあ先生先生ーしつもーん」

先生「先生が悪かった。だからその先生先生ってのやめて」

稜「じゃあ名前を...」

先生「先生は先生だ」

隆「稜人、諦めな」

先生「んじゃ自己紹介。そこの周りに花咲かせてるお前から」

喜「花!?咲かせてないですよ!」

加「あいちゃんがんばれー」

喜「うぅ...え、えと、初めまして、喜多藍人です。好きなことは剣道です。よろしくお願いします」

加「じゃあ次俺ー!俺は加藤涼太です!涼しいに、太で涼太です!好きなことは茶道!よろしく!」

隆「じゃあ次俺。日白隆人です。兄です好きなことは剣道。よろしく」

稜「日白稜人。弟です同じく剣道。よろしく」

島「......島原仁支。よろしく」

隆「.....」

牧「牧野碧海でーす。かわいいからお姫様扱いしてね。好きなことは剣道でーす。よろしくー」

先生「このクラス剣道好きなやつ多いなあ」

喜「.....やっぱり碧海くん!僕のこと覚えてますか!?」

牧「当たり前。忘れるわけないでしょ」

喜「うわあ!嬉しいです!」

牧「中学入学初日に学ラン忘れてくるわ通学靴と間違えて体育館の靴はいてくるわ下はパジャマのまんまでくるわってもう印象強すぎだったし顔はかわいいからって許してもらえてたしで俺めちゃくちゃびびったんだからね」

稜「そんなことがあったの...」

稜人と隆人と藍人は幼馴染みだけど中学だけ違いました

喜「え、えへへ...寝ぼけてて...」

牧「まあここで会ったのもなにかの縁ってことで」

喜「碧海くん確か違う高校行くって言ってなかったですか?」

牧「....そんなこといったかな。俺は藍人が行くところに行く...なんでもない」

先生「とりあえず次だ次。後ろ」



喜「りゅーくん!」

隆「ん?」

喜「ここ教えてもらえませんか?」

隆「あぁいいよ。ここは...えっと....」

牧「ここはここの公式あてはめてうんたらかんたら」

喜「えっと...わあ!ありがとうございます!とってもわかりやすいです!」

牧「これからもなにかあったら俺に言いなよ」

喜「はい!ありがとうございます!」

牧「♪」

隆「...」

喜「?」

稜「そういえば明後日遠足らしいよ」

加「え!?そうなの!?」

牧「え、知らなかったの?」

加「知るわけないじゃん!」


いやそこは知っとけよ。遠足といえば歩いたり歩いたり歩いたり....あれ?僕の記憶では歩いた記憶しかない...

あぁ、そういえば弁当食べたりお菓子食べたりするんですね。お菓子交換したり。僕はそんなことしたことないので


喜「去年はどこに行きましたっけ?」

牧「どこだっけ...忘れた」

加「俺は奈良公園!」

隆「俺らもそこだよね」

稜「うん。確か隆人が鹿の糞ふんだ挙句煎餅あげずに突っ立ってたから制服噛まれたんだよね」

隆「うん。俺じゃなくてお前ね」

島「...」

隆「....島原くん。どうかした?」

島「え?いやなんでもないが...」

喜「島原くんはどこにいったんですか?」

島「え?お、俺は...大分の...」

喜「大分から来たんですか!?」

島「おう」

牧「大分っていえば温泉とか有名そうだよね」

喜「あぁ~いいですね温泉!僕も入りたい!」

島「大分っていうか別府の方だけどな」

加「唐揚げ!」

稜「なにがあったっけ」

隆「うーん...わからん」

喜「あ、でも僕たちも奈良公園じゃなかったですか?ほら、碧海くんが鹿にびっくりして煎餅持ったまんま半べそかいて...」

牧「ち、違う!あれは俺のオーラにびびって鹿が近づいてこなかっただけだ!それに泣いてなどいない!あれは汗だ!」

喜「ふふ」

牧「笑うな!///」


まあみんな行くところは同じってことで、実はみんな知らないだけで本当は小さい頃に会ってたりしてね。

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