起きたら、ちくわ

第1話 起きたら、ちくわ

「うわーー！」

何気なく歩いている私に転生トラックが突っ込んできた。

そして、私は死んだ。

「…きて、ねえ、起きて」

枕元で声がする。

「…くわ、ねえ、起きてよ」

頭ががんがんしている。そこにきて私は大きく体を揺さぶられた。

不意にこみ上げる、嘔吐感。

「うええええ！！」

私は激しく嘔吐した。

胃の中のものを全て、残らず吐き出す。

涙で前が見えない。

するとーー

「おめでとう！良かったわ、ざっと100匹ってところね！」

という声がする。

涙を拭うと、私が吐いたところに、小さなちくわがぴちぴちと何匹も…。

ーーえ？なにこれ。

「おめでとう、ちくわ！本当に良かった！」

優しく方をぽんぽんと叩いてくれるその人を見ると…。

「え！！かまぼこ！？」