怪盗のワイダニット ――Why was he there ?――

作者 桜下六妖城

10

4人が評価しました

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★★★ Excellent!!!

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研究職のポスト争い、怪文書事件、そして各個人の思惑……それらが複雑に絡み合い、それでいてかつ破綻しない、とても完成度の高い作品でした。
キャラクターもなかなか大勢登場しますが、決して没個性にならないで、どれも個性的なのが良かったです。
主人公の友人である桜下と、文書館受付の葵が特にお気に入りです。
また、この作品を通して文系の大学院の生活を垣間見る事が出来る(?)のも興味を惹かれました。
ある程度のフィクションが混じっているとは思いますが。

次へ次へ、どんどん先に読み進めたくなる、素晴らしい作品でした。

★★★ Excellent!!!

――

フレーズは異なりますが、読んでいて最も腑に落ちてしまった言い回しでした。アカデミズム世界の気怠く浮世離れした空気を絵描きながら、それでいてこと学問という舞台においては、まさに「殺し/殺され」で鎬を削り合っている、現代の大学院生達の生き姿を、静謐かつリアリティ溢れるタッチで描き出した青春群像劇でした。文句なしの☆3つです。

脅かすつもりはないのですが、これから大学院にでも……とボンヤリと思い描いている人たちにとっては、自分たちが挑もうとしているのが、果たして一体どういう世界であるのか?
その正体の一端を知っておくのには、割とうってつけの作品ですね。勿論これはフィクションではあるのですが……あまり大学院という世界を舐めてかかると、「才能がなかった」という作中の登場人物たちと、同じ台詞を吐くことになりますよ?(脅してんじゃねぇか)

★★★ Excellent!!!

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タイトルからは思いもよらなかった(誉めてます)落ち着いた文運びと、けれどもとんとんと進むテンポのある登場人物たちの会話が印象的です。
ほぼ価値のないと言われる同人誌とそれを研究対象として扱う先生と怪文書。まだまだ序盤ながら、どういきつくのかそわそわしてしまいます。そわそわしてしまって、他のかたにも読んでほしくて、感想苦手なのについ書いてしまったくらいで。(感想になってないとかそういうことはひとまずその辺に置いといて)あらすじを読んで、心惹かれた方はまず間違いないのでぜひぜひ!
そしてそして、研究者さんなのかしらな、インパクトファクターやら査読やらの言葉に別の意味でドキドキしました。