3.作品は見た目が九割?(応用編)

 まず、応用編より前回の補足をさせていただきます。


【なぜ、見やすい・読みやすいキャッチコピーがいいのか?】


 よもやこんな重要なことを失念してたとは……(-_-;)


 簡単にいえば、他にもたくさんのキャッチコピーに囲まれていて、次にすぐ読者の目移りしてしまうようなカクヨム環境で、これは本当に大切な要素なんです。書店で客が棚に並ぶ書籍を目的なく眺めながら歩くとき、一冊における認識できる時間の長さを知っているでしょうか?


 答えは『一秒以下』だそうです。

 この一秒の短い時間以内に目を惹かせなければいけないんです。そのなかで「見えにくい・読みにくい要素」が入ると致命的だったりします。


 つまり、読もうとせず、ぼぉーと見たときの印象というものがとても大切なんです。人は見た目が九割なんて言われますが、作品にとっても非常に重要です。


 そして、このことは今回の【応用編】でも大切になります。

 

 ところで、みなさまは私の作品でキャッチコピーをあえて失くした作品があるのを知っているでしょうか?(唐突な宣伝)

 2016年7月~8月末の期間に開催されていた 少年エース×カクヨム「漫画原作小説コンテスト」に投稿した作品です。

 ある種実験小説でもあったのですが、その作品はキャッチコピーがないのにも関わらず、読者選考終了時点で一話のPV数だけならほかの参加作(第一回カクヨムコンテストから投稿されたものを除く)の中でも非常に多く稼いでおりました。(確認できた範囲ではPV数だけなら上から4位)


 その作品タイトルは……


『ヤンデレ女神がなんどもなんどもなんどもなんなんなんなんなんなななななななななななななななななななななナナナナな?ナ?な??ナななんども転生させてくる』


 ……です。

 なんと74文字あります。


 今回はそう、【長文タイトル】についてのお話です。


 前回話した通り、一度に認識できる文字の量は決まっており、読ませるだけなら短いほうがいいです。なぜなら、ある一定の文字数を超えると文字ではなく、記号の塊として判断してしまうんです。


 読めるかどうかは別として、記号の塊の面積が広ければ広いほど、もちろん目に入りやすくなります。文量で魅せる、ということです。

 最近のラノベだったり、なろうだったり、長文タイトルが目立つようになったのは、一つにこの理由があります。さらに、情報量を多く詰めこめる利点もあります。


 現在カクヨムのキャッチコピーは35文字しか入りません。タイトルはその制限がかなり緩いようです。

 なので、私はやり方によっては訴求力が キャッチコピー<タイトル になるのではないかと思いました。作者がこのタイトルを決めたとき、タイトルをより魅せるために他の要素を削りました。つまりキャッチコピーをあえて捨てました。そして、その効果を確かめたかったので絵なども描きませんでした。


 前回の「読ませる」と今回の「見せる」要素を両方詰めこんだのが、このタイトル

『ヤンデレ女神がなんどもなんどもなんどもなんなんなんなんなんなななななななななななななななななななななナナナナな?ナ?な??ナななんども転生させてくる』

 です。

 すべては読者の目を惹き、他の作品と一線を画すためです。ちなみにヤンデレ女神は「タイトルを見かけたとき思わず目を疑った」とユーザーに言われたことがあります。 計 画 通 り ! (゚∀゚)


 ヤンデレ女神は特殊な例ではありますが、そう思わせるくらいその他の作品よりも目立っていないと、トップページやランキングをスクロールするときに手に取ってもらえません。現状のカクヨムでは特に。そして、その目を惹く方法はなにもタイトルやキャッチコピーだけではありません。正直、どこかで目を惹ければ何でもいいです。


 筆者はいろいろ実験をしている人間なので、投稿している作品のほとんどが手に取ってもらう、他作品よりも目立たせるための何かしらの仕掛けをしています。

 あえてどんなことをしているのかは宣伝みたいになるので言いませんが、参考(盗用)にしてみるのもありだと思います。むしろ、私は手法を盗まれても一向にかまいません。


 そして、その工夫がちゃんとハマれば、前回の 元小説+α の努力をしている作品よりも、より宣伝訴求力のあるものが出来上がります。

 「読まれない!」「一話のPVすら増えない!」と嘆いている方は、言葉や文章より【見た目】を意識するとPV数に変化が起きるかもしれません。




 キャッチコピー編はこれまでになります。

 なにか言ってないことがあったらまた追記しますが、次があるかは未定です。そのときが来たら【物語編】をやる可能性もありますが、私のやり方ではタイトルの【盗作】からは離れるので模索中......_(:3」∠)_


 それではまたどこかでm(__)m




 ◆余談1

 「おもしろくない設定の場合どうすればいいですか?」

 ……という質問はなかったんですが、補足させてください。


 ○テンプレート・ベタな設定の場合

 こちらはそのまま書くのをお勧めします。

 例えば少女漫画などの「いけ好かないクラスのイケメン男子と同棲することになってしまった平凡な少女(腐女子)」という王道設定なら……。


「ドSなイケメンと腐女子なあたしが強制同棲っ!!?」


 ……みたいな感じで、大丈夫だと思います。なぜならベッタベタな王道設定というのは絶っっっ対好きな読者がいます。その人たちにはベタな直球がストライク! ということです。


 ◆余談2

 この創作論自体も「正しい盗作のはじめ方」「バレなきゃ盗作じゃないんですよ・・・!」と謳っているのは、見た人がおもわず「えっ???」と思うことを入れたかったという経緯があります。

 あと、前回までの「心臓病×ギャンブル」で【見た目】を大事にするなら、私はタグを利用します(ひとつのヒント)


 ◆

 あなたのおもしろい作品がたくさんの方に読まれますように。

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【創作論】柳式・正しい盗作のはじめ方(アイディア発想法) 柳人人人(やなぎ・ひとみ) @a_yanagi

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