荊 ※未完成

リノは寝たか。


良かった。


いつも寝る時間だけは本当に心配になる。


起きている時と違って、寝ている時は自制が効かないから。


暴れてしまうかもしれない。


念のためにいつも、リノに深い眠りになる魔法をかけているけど、気休めでしかない。


あいつは俺がいないとダメなんだ。


本当に。


昨日は寝てくれたけど、今日も同じかは分からない。


鎖のようにあいつは俺を縛る。


だから、少しくらい俺の気持ちを優先させてもいいよな。


叶わないって分かってるから。


一時だけは幸せでいさせてほしい。









ガチャ。


ドアノブが回され、あいつが入ってくる。


一応声をかけてみる。


「リノにゃん?どうしたんだにゃ?」


起き上がろうとしたがダメだった。




ああ、寝ぼけてるなこいつ。




リノは拘束の術式で俺をグルグルに縛ってゆく。


存在の格が10倍は違うから全く抵抗が出来ない。


「ん〜!!!!」


口まで見えない鎖に縛られてしまった。


目をつぶったまま、リノは俺の上に馬乗りになってきた。


期待してないといえば嘘になる。


だが、リノの意識がない行動は許せなかった。


土足で自分の心を無慈悲に踏みにじられるような感覚。


だけど、だけど、身体は正直だった。


俺のズボンから硬くなったそれを取り出すリノ。


相変わらず目はつむったままだ。


クソ。どうして解けないんだこの鎖は。


リノは膝立ちになり自らのネグリジェの下へと手を入れる。


そして膝歩きでそそり立つ俺の上へと移動をする。


くちゅ。


湿った何かにぶつかった。


鎖で天井へと視線を固定されているから、見えてはいないがどうなっているかは容易に想像がつく。


一層硬くなってしまう自分のモノ。


にゅるるるる。


先端からゆっくりと、徐々に受け入れるように肉の壁へと飲み込まれていった。


「っっ!!」


ぴた。


胸へとリノの両手が置かれる。


すると急に調子が変わったように肉の壁がうねり始めた。


リノは入れたかと思うとすぐに動き始めたのだ。


今のリノは意識がない、それは痛みもなければ快感もないのだ。


機械に近い。


ただ目的を達成するために動いている。


そう、それだけなのだ。

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