文章が綺麗にまとまっていて尊敬します。所々に散見されるモチーフや描写の移り変わりが巧みだと感じました。ストーリーも毒がありながらも丁重な一冊の重みを感じました。流れる紫の百合の香り。。。。。すきです。。。。。。
洗練された描写、童話のような語り口調が一つの「世界」を創り出してるように感じました。「汚らわしい肉欲が刻まれた……」この表現、興奮しません?
誰かが悪いわけではない。でもなんだろうこの息苦しさは…型にはまれない主人公の心情がひしひしと伝わってきました
一時の陶酔が永遠に生まれ変わる瞬間を描いた、過去であり、未来の物語。その舞台で強調された枷が、囚われた少女達に残された道を指し示す。このモチーフはいろんな場所に見いだせます。そこに恋心をのせた、学園に咲いていた、ふたつの百合のお話。そんなお話しが酷く苦手、と言う訳でなければこの作品を読んで【違い】と言う物を考えて感傷に耽るのも良いかもです。
どの程度理解できているのか、自分でもわからない。読みながら途中で「これは……SF?」なんて思ったりもした。結果的に寒気を感じるほどの底知れない深さに気がつくわけだが、それでも奥まではわからない。男には理解できない領域なのかもしれない。……などと思ったことを書いてしまうと、この作品よりも長くなってしまいそうなのでやめますが、本当に素晴らしいです。鳥肌立ちました。