シン・サクノショーセツ

いましん

シン・クロナイズドスイミング


ヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘ


真空の宇宙から飛んできた隕石は、

深海へとまっしぐらに落ちて行った。


信じられない程の衝撃が海を動かす。

浸水しなかった陸地は無かった。


死んだ生き物は数しれず。恐竜の代わりに

進化した哺乳類が人間なのだ。


ヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘ






「信憑性の無い話だな。」


シンフォニアという本を閉じトムは言う。


「真実とされているものですよ。」


新米の癖に何故こんなに態度が悪いのか。

心底思ったが、丁寧に接する私ことアナ。


親衛隊と称した組織に属するがその実態は

蜃気楼の様に現れては消える、現代の

新撰組。正義の為殺しも許可されている、

Thinシン Blackブラック Lineラインの一員だ。


辛気臭い仕事だが、何とか続けていて、

新鋭としても数えられている。





申告は誰からだったのか、

親交の深い国から一通の手紙が届いた。

「親愛なるあなたへ」から始まるその文は、

真摯に助けを求めていた。



シンガポールまで来たのはその為だ。

震源地のインド洋へ向かい、話の

真偽を確かめに行くのだ。


新聞にも大きく載った先日の大地震。

震度7を記録し、

震災の被害も凄まじかった。

審議されたのは、プレートが無いこと。

新発見により、隕石が原因だと分かった。


深刻な事に、隕石に付着した宇宙生物が

進化し、怪獣と呼べる物になったらしい。


震央へと向かい、地球が

侵略されてしまう前に

進攻して倒すのが今回の任務だ。





深海まで潜水艦に乗ってきた私達TBLが、

慎重に隕石墜落現場までやってくると、

神殿のようなものがあった。


「神仏ってのはどの星にもあるんだねぇ。

神秘だね、正に。」


新星だからといって、このクソ

新人のトムと組むとは。しかも

新婚旅行みたいな感じで。と私は思う。


「神父になったらどうですか?」の言葉の

真意は、宇宙人になれとの遠回しだが、

「信徒のみんなに顔が上がらないよ。」と

辛辣さを分かってくれない。

しんどい。





「新曲かな?どの

シンガーが歌ってるんだろう。良い

シングルだね。」と言うが、潜水艦の

真空管からは音楽が鳴っていない。


信号をキャッチしていたので見ると、

深紅の服を着た女が歌っている。

シンセサイザーのように澄んだ声。

シンコペーションに富んだ抑揚。そして、

シンデレラのように美しい容姿。

信用出来ないのは、人が生きられない

深海にいるからだ。


心霊現象か何かだと思っていると、

深呼吸をした時に彼女はこちらに気付き、

心不全を起こしたかのように倒れた。

死んだかと思いセンサーをかけると、

心電図は完全に直線となっていた。


新芽を抜いてしまったような気がして、

身体を埋葬しようと近づくと、潜水艦を

振動が襲った。


しんなりとした体が、何千倍と膨らむ。

震源はこれだったのだ。


「神祖はこれだった、ってか……」

心配を孕んだ声でトムが言った。





ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ




しんしんと雪の降る、

新月の夜だった。

深夜、誰もが寝静まって

シーンとしている時、異星の

シンボルは、

深淵から這い上がり、

新天地に顔を出した。

森羅万象の理を破り、

進軍を開始したは世界各国を破壊し、

新宿へとやって来た。





「辛抱よ。きっと助かるからね。」

寝具の上で母親は子供達に言い聞かせる。

神経を研ぎ澄まし、辺りの音を聞く、その

心境はいかほどのものだったろうか。





「侵入を許すな!最後まで立ち向かえ!」

新国立競技場に立て篭り、

真剣な眼差しでモニターを見つめる軍曹。

進路をこちらに向ける怪獣。




新都心、日本の

心臓部に設置された巨大な壁を、怪獣は

新生児の手をひねるように壊す。

身長の高い怪獣は人類を見下ろしていた。





〜進撃の〇人ーAttack on 〇itan〜

















※トムとアナはどうなったかって?

知んない。

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シン・サクノショーセツ いましん @zunomashi

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