第2話
私鈴木寿洲紀は、元気な中学2年生。
今日は朝から雨降っているので、バスで学校に行くことにした。
が!あろうことかバスの中に傘を忘れてしまった。
気付いて振り返ると、バスは私の傘を乗せたまま走り去って行くではないか。
その瞬間、ピッカーン!と頭の上に電球が点いた。早い話、閃いたわけである。
と同時に、猛ダッシュで走り始めた。
何故かというと、次は終点で、先程のバスの折り返し地点でもあるのだ。ということは、ダッシュで向えば追いつける!根拠のない確認を胸に、土砂降りの中走って走って走った。必死に走りすぎて、滑って転んだ。結果、信号が赤になってしまった。指先からレーザー光線を出して信号をぶっ壊したい衝動に駆られながら青になるのを待ち、また必死で走った。
走って走ってずぶ濡れになって走って終点に辿り着いたはいいが、既にバスは居なかった。
オーマイ傘!
・・・青春のほろ苦さを胸に抱きながら、トボトボと歩いて学校へと向かった。もちろんずぶ濡れで、遅刻確定。
走る気力はもう、どこにも残っていなかった。
学校に着き、遅刻の理由として事の顛末を話した。
そして、それを聞いた先生の一言。
「鈴木、遺失物センターって知ってるか?」
ちゃぶ台があったら、オーマイ傘!と泣き喚きながらひっくり返したい気分になった。
鈴木さんちの日常 @belltree999
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こころ/hiroki55
★0 エッセイ・ノンフィクション 連載中 39話
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