第5話修行開始
レーヴァテイン王国、500年以上続く歴史ある大国で代々火魔法を得意とする王族が治める武闘派な国だ。
広大な国土を持つが険しい山岳地帯が多く人が居住出来る地域は少なく、国土の地下には無数のダンジョンがある。
ダンジョンは階層構造になっており、下へ行くほど強力な魔物がいる。
地上にも魔物がはっせいするが、ダンジョンの魔物よりも弱いがポップ率が非常に高い。
レーヴァテイン王国は冒険者にとても人気で、冒険者としての成功を掴もうと多くの人間がこの国にやって来る。
まず、冒険者は地上の魔物を狩れるかどうかのフルイに掛けられる。
地上の魔物を難なく狩れ、Cランクになった者がダンジョンに潜ることが許される。
ダンジョンで魔物を狩り、ダンジョンの希少な鉱物を採って来れば億万長者も夢ではない。
レーヴァテイン王国はダンジョンで得た物品の自国への売却を冒険者に義務付けている。
特に格安で売却しなければならないということはなく市場価格で買い取って貰えるので冒険者も安心して冒険に専念出来る。
レーヴァテイン王国の主な収入は魔石の輸出と希少な鉱物で作った魔法道具の輸出であり、冒険者無くしては国が成り立たない。
俺達はレーヴァテイン王国で冒険者登録をし、今は山岳地帯で魔物狩りをして半年ほどになる。
この国に来たのはフランツさんのアイデアだ。
「ユウタ、俺達は傭兵団を作ろうと思う。」
フランツさんはこの世界に民間の数十人以上の戦闘組織がないことに目を付けた。
俺達が転生した世界は国家間の戦争が盛んでフリーの冒険者という存在が多くいので自然とそういう組織が出来そうなのだが、大規模な傭兵団は存在しない。
これは国と冒険者ギルドの微妙な力関係のせいだとのことだ。
冒険者ギルドは冒険者を管理する立場なので冒険者という戦闘者に対してそれなりの権力を持つ。
もしも冒険者ギルドが冒険者を率いて国家に弓を引いた場合、国が崩壊する恐れがある。
そこで国は冒険者に対して10人以上でパーティーを組むことを禁止して監視し、これを守っていない冒険者パーティーがいれば冒険者ギルドの監督不行き届きということで最悪ギルド取り潰しとなる。
冒険者ギルドはパーティーでのクエスト履行を推奨するが、パーティーの人数が10人以上にならない様に厳しく管理し、集団訓練なども忌避した。
熟練の冒険者による新人への集団訓練などを行えばクエスト成功率も今より大幅に上がることが予想されるが、国への反逆と見なされる恐れがある為、実行に移すことが出来なかった。
冒険者もその事情は長く携わるにつれ分かる様になり、国家間の戦争への参加や大規模戦闘を嫌がる。
「フランさんのアイデアは面白いと思う。ただ成功する可能性は低いのではないか。」
傭兵団のニーズは潜在的にあると思える。
しかし、法的な要因と人材を集めるのは難しいだろう。
国が冒険者に戦争への参加を呼び掛けたことがあったが、戦争時の冒険者の活躍は芳しくなかった。
冒険者は大規模戦闘の経験がなく、その実力を発揮出来なかったからだ。
また、大規模戦闘で活躍した冒険者を将来のクーデターの恐れありと国が見なし国外追放にしたこともあったらしい。
俺達が大規模な傭兵団を作っても反逆の恐れありと潰されてしまうだろう。
「ユウタ、戦争には大勢のぶつかり合いだけじゃなく、斥候や工作、補給など様々な役割があることは分かるか。」
「ある程度は分かる。」
戦争でのぶつかり合いはある意味、最終局面である。
その前には罠を張ったり、食料を届け兵に配ったり、敵の情報を集めたりと様々な事柄を行う。
戦争の勝敗は始める前から決まっているという意見もある。
「俺達が担うのはそっちの方さ。各任務毎に少人数で受ければルール違反でもないだろし、冒険者は自身のパフォーマンスを発揮することが出来る。」
冒険者の様々な知識や技術が戦争で役に立たないということはないだろう。
冒険者は騎士や国の兵士よりも実践経験に優れている。
彼等が彼等の力を十全に発揮出来る場をこちらが用意する。
会社勤めでも、異業種転職よりも前職に近い仕事をする方が給料が上がるチャンスが高い。
「俺も成功するのじゃないかと思えます。」
「有難う。今は資金集め、自身のレベルアップ、名声を得る、この3つが同時に行えるレーヴァテイン王国で魔物討伐を行う。」
俺はこの半年でレベルが25に上がった。
名前:ユウタ
称号:冒険者
LV:25
たいりょく:1020
まりょく:680
ちから:340
みのまもり:340
すばやさ:340
かしこさ:340
ていこう:340
スキル:放屁LV.6 再現魔法
放屁のスキルはレベル6になり、即死ガス、特大範囲、煙化、腐食ガスを覚えた。
即死ガスを付加すると俺のオナラを吸ったものは即死する。
特大範囲は俺を中心とした直径500メートルにまでオナラの効果範囲を広げられる。
煙化はオナラの拡散速度が落ちるが持続時間が延びる。
腐食ガスを付加すると人工物と死体を腐食させ土に還す。
俺のスキルは仲間が近くにいると巻き込んでしまうので使えない。
フランツさんとペーターからは離れて一人で魔物を狩りレベル上げを行っていた。
彼等2人もそれぞれチートなスキルを持っているので離れて戦闘しようと問題ないだろう。
時々、俺は放屁のスキルを使わないで3人で組んで戦闘も行った。
放屁のスキルばかりに頼っていると放屁が出来ないことがあった時、致命傷になりかねない。
俺はフランツさんから剣術や格闘術を習い、メキメキとそちらの技術も伸ばした。
俺のオナラが世界最強 @katatataki
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