五月(ごがつ)とメイド〜2ndシーズン〜

45 あれなんすか？・卒業の季節

【あれなんすか？】

　今日は風が強いです。

「ありゃ、洗濯物がお庭に飛んでしまっています」

　春の嵐です。

「洗い直しですかね……」

　ビューーー……。

「あ〜れ〜」

　メイドさんも飛ばされています。

　ビューーー……。

「あ〜れ〜」

　右往左往するメイドさんをヒロシくんが眺めています。

「先生、あれなんすか？」

「ん？」

　ビューーー……。

「あ〜れ〜」

「あれ……」

「春一番かな？」

「春一番はこの間吹きましたよ。それに、今日の風は冷たいです」

「そうか。じゃあ、ただの強風」

「で、なんでああなるんです？」

「ちっこいから」

「なるほど」

　ビューーー……。

「あ〜れ〜」

【卒業の季節】

「んー」

　五月先生が唸っています。

「五月様、どうされたのですか？」

「んー、そろそろネタがね……」

　なんだかんだで半年続きましたから。

「2ndシーズンも締め括りますか？」

「そうだな。卒業の季節だし」

「では皆様、またお逢いする日まで」

「え、いきなり？」

　ヒロシくんびっくりです。

「お元気で」

「先生まで……」

「次の愛糸はメイドをよろしくです」

「え、最後は宣伝！？」

　ま、五月家ですから。

「ヒロシは実家に帰りなさい」

「まだ帰りたくない。って、こんな終わり方でいいの？」

「いいの」

「いいんじゃないか」

「いいんですって。みんな、またね」

　まだまだ終わらない、五月とメイドの日常です。

　これからも応援よろしくお願いいたします。