第5話


「幼稚園、か。そりゃ凄い能力がつくね」

 麟太郎は、軽い苦笑いを浮かべ、杏奈に目をやった。

「そう。でもその頃はイマジナリーフレンドが最初の現象だったよ」

「へえ。じゃあ発現は一般的だったんだ。じゃあなに、その後に飛躍的な覚醒があったとか?」

「言うなればそうね。タルパに恐れを感じて、無機質に変形させたの」

「タルパ兼イマジナリーフレンドの言語能力は?」

「削除した。小学校の二年生で」

「スゲーな。みんなそれができないからタルパの製作にためらいと恐れを感じるんだぜ」

「いや、小学校に入学したときは、色々忙しくてね。そこまでタルパとのコミュニケーションを図っていなかったのよ」

「なるほどね。だから、霊力が弱まって」

「そのとうり」

「サイコキネシスは?」

「言語能力と等価交換でタルパに憑依させた」

「それが………小学校二年生」

「そうよ」

「やっぱり離れますよね君は並外れているよ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ファイナルエージ あきたけ @Akitake

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ