本作は、前作『リレイヤーズ・エイジ』の直接の続編にあたる作品です。第二部と言ったほうが正確かも知れません。
ただし、Zweiになってからの視点は一貫して千雪視点です。
主人公たる統矢君ではなく、一貫して千雪視点で描かれていく世界・人物・戦いの日々は、前作とはまた違った魅力を引き出しているのです。
一部と併せて読めば、群像劇としての側面が浮き彫りになって来ます。
鈍色の青春を過ごす主人公達、彼らの奮闘を通して見えて来る戦場はどこまでも非情で冷たい。それでも、絶対の敵対者たるパラレイド〈セラフ級〉に立ち向かっていく姿は燃えますね!
皆さんも是非、青春と戦場に身を浸してみたいならご一読を!
まずロボット物として
とても設定がしっかりしていて読み応えがあり、
文章がとても読みやすく内容がわかりやすいです。
その上で、世界観とキャラクターの描写がとても素敵です。
人類が謎の敵パラレイドに侵攻され人型ロボット
PMR《パメラ》で抵抗するも戦況は絶望的。
余裕がなく年若い少年少女を使い捨てで
戦場に送るほどモラルが低下した世界。
それに反発しながら慣れてしまってもいる
主人公たち幼年兵。
世界を覆う絶望は確実に登場人物たちの心をむしばんでいる。
それでも。
少年少女たちは仲間達と友情を結び、恋をし、一喜一憂する。
平時と変わらないみずみずしい青春がそこにはある。
その様子がたまらなく愛おしい。
対照的な2つの要素がどちらも素敵に表現されていて、
それがお互いを引き立てていると感じました。
私のつたない文章ではとても魅力を伝えきれません。
まだの方はぜひ、ご覧になってみてください!