アルファポリス第2回歴史・時代小説大賞の結果を受けて

筑前助広

アルファポリス第2回歴史・時代小説大賞の結果を受けて

 アルファポリスで開催された、第2回歴史・時代小説大賞の結果が発表されました。


 まずは、長い戦いお疲れ様でした。


 結果は、大賞こそありませんでしたが、特別賞に「ケダモノ屋」「韓信」が選ばれ、両作品を読んだ身からすれば、納得の選考かと思います。


 今回僕は不参加でした。ですが、強い関心を持って大会を眺めておりました。

 というのも、第2回でコンクールの傾向が判るからです。

 前回、僕は「狼の裔」で特別賞を受賞しました。藤沢御大よろしく架空藩が舞台の、ハードボイルド時代小説です。また、同時に受賞した「鬼の棲む家」も多少IFはあれど正統派の時代小説。どちらも、転生やチートなどのテンプレ要素はありません。

 そう前回は非テンプレが受賞し、今回も非テンプレが受賞すれば、それが編集部の「求める作品」だと、ある程度判るからです。


 その上で今回の結果ですが、どちらも非テンプレ。つまり、編集部が求めている作品が、「現代人が転生しちゃう歴史・時代小説」ではないと、見る事が出来ます。

 それは、非テンプレを書く僕にとって、非常に好ましい傾向になりました。というのも、小説家になろうの日間ランキングにしても、コンテストのランキングにしても、転移・転生・チートが多い、いや多過ぎるのです。

 創作は自由です。どのような展開でも、面白い作品が正義だと思います。魔界転生したっていいでしょう。しかし、判っていても悲しい。時代小説ファンとしても、非常に残念な事態になっています。


 右も左も転生、転生。そもそも過去に転生ってなんやねん! と。


 そうした想いから、注目していたわけで、結果を見て、ホッとしました。参加してないというのに疲れました(汗)


 さて、次回のコンクールはどうなるでしょうか?

 正統派歴史・時代小説を書くのか? テンプレで押し通すのか?

 個人的には、第3回の動向が気になる次第です。

 歴史・時代小説のコンクールが減った現在、貴重な場として、アルファポリスには頑張っていただきたいと思います。



 追伸、第3回には僕も出す予定にしています。次回はコンクール初となる大賞を目指すつもりで書きますが、「狼の裔」が完結しておらず、まさに絵に描いた餅です。

 ですが、何とか参加したい。そう思った第2回でした。

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