エコだの環境保全だのを考えるのはとても貴重なこと。けれど限度を超越して徹底的に追及すると、最終的には人間が環境の害悪と見做される可能性もある。そんな恐ろしい未来を描いた一作でした。けれどもエコを題材にした小説は珍しく、環境に優しいという言葉を改めて見直すきっかけにもなりました。
一話目は、人類が移住するための第二の惑星を探し、見つけたのは資源の豊富な惑星。そこには、ハエ取り草とそれに繋がる象がいて……、その周りで人がいなくなる。 二話目は、快適さを追求したビルのお話。エコって何だろうと、考えさせられる。 HGウェルズのような、突拍子がなさそうでも、取っ付きやすいお話が詰まっています。 象がかわいいぞう。
人工知能が生存本能に目覚めたりして、人類を粛清するという筋書きはよく見かけますが、環境保全のために、というのは初めて読みました。しかしながら、最近の人間の所業を見るにつけ、地球環境のためには、もしかして人間て要らないかも??と思えてくる昨今、鋭いところを突いた作品だなあと感銘を受けました。