書き手である以上、自分のキャラとの対話を考えたこともありますし、作ったキャラが思った以上の動きをするようになることもありました。ですが、実際にそれが自我を持って勝手に動き出した場合、彼らもやはり一つの人格。自分の意見を言い出したら作者は頭を抱えますね。自分のキャラは一体何を考えているんだろう。そう思ったら読み応えが増します。作者vs登場人物のコメディタッチなシリアスな物語、ご堪能ください。
徐々にキャラクターが増え、三人の自我を持ったキャラクターが作者を交えて会話をします。作者はパソコンの文字を追いかけているだけのようでも、茜が戦っているシーンなどを想像してしまいます。文章だけでは男の子なのか女の子かわからず、それが○○だったというちょっとした驚きも楽しい物です。ぜひ一読あれ。
主人公の一真が憎たらしい。いい作者さんで命拾いしたな一真といいたい(笑)それにしても、色々と別の展開が考えられそうなアイディアでした。キャラクターが違うとガラッと作品が変わりそうです。それだけ土台のしっかりした設定だと感じました。
ややネタバレ注意。物語冒頭、書いてるキャラクターが一人歩きするところで共感しました。自分もノッてくるとキャラクターが勝手に物語作り始めて考えていた構成とよく変わったりします。でも、実際書いてるキャラが動き出すという発想は自分にはなかったです。勝手に物語が紡がれるのもおもしろいですし、むしろそうなったら楽できそ……いえ、実際そうなったらちょっとホラーですかね?帰ってきたら物語が勝手に進んでるとこの件は、実際に起こったらと思うとちょっと怖かったです。