前作から引き続きの物語です。
まずは「呪われし声の姫〜前編」をご覧ください。
いよいよ、いよいよ邪王が登場するわけですが、そこへ至るまでに今回は涙なくしては読めません。愛する者のために、ここまで人は決意し行動することができるのか! と、たまらず途中で宙を仰ぎます。
卓越した文章力が、グイグイと物語に引き込んでくれます。
ほんわかしたファンタジーを蹴ちらす、本物の骨太作品です。
まさかのラストに「えっ?」と驚きますが、あとがきを読んで納得。
前後編だけでは収まりきれない大河ドラマなのですから。
むしろここからが本当の物語が始まるのではないかと思われます。
けっして少なくはない分量ですが、充分納得できる内容であり、作者の意向を無視して続きを催促するのは言うまでもありません。