彼の者の空白期間と、その前後を補完する物語。

とある騒動を巻き起こし、一時悪名高い渦中の人となった彼の人。
その当時に至る流れから、その後の流れまでを、当人としての想いとともに振り返った本作。

特に、商業の表舞台を去ってから、電子書籍畑で同名にて再浮上するまでの間の空白期間。
ただのツイッター芸人に成り下がったかのように思えた時期に、水面下で行われていた試行の辺りが、実に興味深い。

個人発のWeb公開と電子書籍、そして商業編集の元での紙媒体、これらの経験を踏まえた、今後の物語の展開に期待したい。

---- 2016/07/28追記 ----
後半部分については、筆者の体験を基にした、実用的なハウツー文となっている。
技術的な点で役立つこともさることながら、「電子書籍のクリエイター」の立ち位置を考えさせられるものでもあった。
特に、イラストレーターと一緒に仕事をしていくスタンスの辺りからは、他の業種でも心掛けたい、共通の基礎部分があると強く感じられた。