お題に悩む小説家
くそう……
行き詰まってしまった……
小説が書けない……
俺は何としても、小説を書き上げなければならない。
何故なら、俺は小説家だからだ。
小説家は小説を書くものだ。
それなのに、俺はその小説のお題すら決められない。
締め切りは明日だと言うのに、全く決められない。
どうすれば、いいものか……
取材をしに外に出ようか?
いや、駄目だ。
そんなことをして何の意味があるんだ!
締め切りは明日なんだ!!
今更、何の役に立つって言うんだよ!!!
とりあえず、一旦落ち着こう。
俺は小説を書かなければならない。
だが、その小説を書くためのお題が全く思いつかない。
ならば、どうするか。
ひねり出すのだ。
どうにかして、頭の中からひねり出すのだ。
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!
……
駄目だ。
全く思いつかない。
俺は何としても明日までに小説を書かなければならないのに!
締め切りが迫っていると言うのに!
全く、何も、全然、さっぱり、思いつかない!!
どうすればいいんだ!
小説が書けなければ、俺は死んでしまう。
何故なら、俺は小説家だからだ。
小説家は、小説が書けなければ、生きていけない。
そのために、お題を決めなければならない。
だが、そのお題すら決められない。
全く、俺はどうしてしまったのだ!!
今までは、ポンポン思いついたのに……
何で、何も書けないんだ!!
俺は、書かなければ……
小説を書かなければ生きていけないんだ!!
何とかして、お題を決めなければ!!!
しかし、さっぱり思いつかない。
小説を書かなければ生きていけないと言うのに、全く思いつかない。
どうすれば、いいんだ。
小説が書けなければ、死んでしまう。
なのに、どうして、全然思いつかないんだ!!
俺はこんなに小説を書きたいのに、なんで何も思いつかないんだ!!
書かなければ死んでしまう!!!
書かなければ死んでしまう!!!
なのに、全く思いつかない!!
どうすればいい?
何をすればいい?
どうしたら、俺は小説を書けるんだ!!!
どうにかして、小説を書かなければ……
そのためには……
そのためには、どうすればいい!?
俺は小説家だ!!
小説を書かなければならない。
何とかして小説を書かなければならない。
なのに、何で全然思いつかないんだ!!
今までは、お題が自然に湧いてきたのに!!
俺の頭は、何で働かない!!
もっと小説を書かなければ、死んでしまうのに!!
こうなったら、外に出て何とかしてお題を見つけようか?
いや、駄目だ!!
締め切りは明日なんだ!!
でも、外に出なければ何も思いつかない!!
出るしかないのか……
出ないと思いつかないのか!!
そんな……
俺は今まで、この家の中で小説を書き続けられていたというのに、出なければならないのか!!
そんなのは嫌だ!!
でも、出なければ小説が書けない……
やるしかないのか!!
外に出るしかないのか!!
ええい!!
こうなったら、外に出てしまえ!!!!
バタン!!
ああ……
外に出てしまった……
思い出してしまった……
俺は小説家なんかじゃない。
俺は、ただ現実逃避するためだけに小説を書いていたんだ……
世界が滅びたという現実から目を逸らすために書いていただけだったんだ……
これから、俺はどうすればいいんだ?
ただ、小説を心の支えにしてきた俺は、これからどうやって生きていけばいいんだ?
もう、水も食料もない……
俺の命は後わずかだ……
せっかく、繋いできた命なのに、ここが限界なのか……
いや……
まだだ……
俺は小説を書くんだ……
世界が滅びようと小説を書くんだ……
それが俺の生きる唯一の手段なんだ……
書くぞ……
俺は書く……
書いて書いて、そしていつかは……
世界が滅びたことを忘れるくらい、素晴らしい小説を書くんだ……
それが俺の世界になるのだから……
俺は書くぞ。
書き切ってやる!!
何としても、小説を書き切ってやる!!!
俺は小説家なんだ。
そうだ。
俺は小説家なんだ。
小説家は小説で食っていくんだ。
まだ、俺は生きられる。
まだ、俺は生きられるぞ!!
俺の小説が、俺の世界になるんだ!!
フハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!
書くぞぉぉぉぉ!!
俺は書くぅぅぅぅぅ!!
書いて書いて、そして書くんだ!!!
そうすれば、俺は生きていけるんだ!!!
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!
ヘリコプターが飛んできた 斜志野九星 @74n09se1
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