第9話 エピローグ
『
その日都内の大型書店で開催されたトークイベントは、応募定員にほぼ達し、盛況のうちに無事終了した。
イベント後のファンとの交流がひと段落した頃、同行していた担当編集者の
「
「何のことでしょう?」
「とぼけないでください。どうやって消えたアルを元に戻したんです?」
僕はアルが『外』に出ていたことを彼女にも黙っていた。信頼できる担当者だからこそ、知らせない方が良いと思ったのだ。
「こうして無事に読者の手に渡ったことですし、今回のことはもういいじゃないですか。結果オーライということで・・・」
「私がどれだけ肝を冷やしていたか、先生、分かってます?!」
これは、本気で怒ってる。まぁ無理もない。
「本当に申し訳なかったと思ってます。詩織さん、お腹空いてません?パンケーキご馳走します、生クリームの乗ったとびきり美味しいやつ!」
「食べ物で簡単に釣られると思ってもらっては困ります。行きますけど。」
少し急かされながら、賑わう書店を後にした。
**********************
「スノーマン@9/30行って来ました!
:新刊のアルの鞄、ちんあなごのストラップついてない?www
鏡先生お茶目ですねwww」
シークレット・ジャーニー 清水円 @Mondenkind
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