楽しく笑えてスカッとできる、一気読みしたい作品

とてつもなく面白い作品でした。

マンガ的にデフォルメされたキャラクターはみんなアクが強いですが、それぞれに愛さずにはいられない強烈な魅力も備えています。
さらに、「意外な一面」を併せ持つキャラクターも多く、ギャップ萌えをはじめ、意外性を発見した時のカタルシスを存分に味わえます。
逆に「あなたはどこまでもそういう人なんですね...」という期待を裏切らないキャラクターももちろんいて...。

ストーリーにもこの意外性が良いスパイスになっています。
終盤には「え?そうだったの!?」という気持ちでワクワクも最高潮に。

そういう大変な事実が判明する傍らで、いちいちツッコミどころ満載の隊長は最高です...。
真面目な話の際にもちょいちょい笑いを挟んでくれるので、決してだれることなくテンポよく進みます。
映画などで言えば編集技術になるのでしょうか、文字を媒介に展開される映像を繋ぎ合わせるのがお上手だなと感じました。
アクションのカット、隊長のネタ的笑いのカットの繋ぎ方が絶妙だなと感じたのです。

そして、そう、「映像を繋ぎ合わせる」という言葉が出てくるくらい、臨場感たっぷりに映像が立ち上がってきます。
これは素晴らしい文章力の賜物だと思います。

もともと強い訳ではなく、科学の力でスーパーパワーを手に入れるというのが面白いです。
装甲があるからこそのパワー。
けれど、きちんと装甲を操る技術とともに体術の訓練も必要というのが、またリアリティがあります。
どこかアメコミ映画のようでもあり、装甲に身を包んだ時の超パワーの描写など、目に浮かんでくるようです。

いちいちエロい事を考えてしまう悲しいほど健全な主人公も良いキャラです。

読んで楽しく笑えてスカッとできる素敵な作品です。

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