ストックホルム症候群

作者 鞍馬 楽

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★★ Very Good!!

ストックホルム症候群というタイトルから、ペルーの日本大使館事件をイメージして読み始めました。
作品の舞台は日本でしたが、関係者が心を通わす点はタイトル通りです。
クドクド書くとネタバレになるので控えますが、良い読後感を味わえます。
星の数は、短編にはMAX2つが信条だからです。

★★★ Excellent!!!

 ストックホルム症候群――。
 精神医学用語の一つで、誘拐事件や監禁事件などの犯罪被害者が、犯人と長時間過ごすことで、犯人に対して過度の同情や好意等を抱くことをいう。

 これをどう料理して作品に生かすと期待しつつ読み進めるが……。
 おそらく誰もが抱く先入観を逆手に取った展開に、思わず「え?」と声を出す。そして最後まで読んだ後に、今度は展開を分かった上で目を通す。ミステリーで言えば叙述トリックなのだろうか、素直にうまいと思いました。

 カクヨムには秀逸な短編が揃っていますが、この作品もその一つだと思います。ものの五分もあれば読み切れるので、皆さんも是非いかがでしょうか。